死の表現

dead, die, deathの違いと意味

死に関連する基本的な単語ですが、違いはdie(死ぬ)とdead(死んだ状態)です。この説明でわかればいいのですが、いまいち日本語の感覚とズレている部分も大きいです。

また文法としては正しくとも日常の英語表現として適切であるかどうかといった問題も付随します。スペルが似ているのも混乱する原因の1つです。

このあたりの感覚をネイティブの見解を交えながら整理してみました。

die(died)

dieは「死ぬ」という動作を表す単語です。生きている状態から死んだ状態に変わる、この瞬間の動作を表した単語だと考えることができます。

このdieの過去形がdiedです。

Many famous musicians died this year.
今年、多くのミュージシャンが亡くなった。

He died in February.
彼は2月に亡くなった。

If she keeps skydiving, she might die.
もしスカイダイビングをやり続ければ、彼女は死ぬかもしれない。

現在形のdieはあまり使わない

言葉の性質上、あまりシンプルな現在形(die)では使われにくい言葉です。

まず現在形が習慣的に行っていることを表してしまい(I play tennis.など)ます。またファンタジーや死んだキャラが蘇ることに定評がある『魁!男塾』などは別ですが、普通は1度しか訪れない行為です。

また訃報などの亡くなったニュースを聞いたときは、すでに亡くなっているので過去であることが圧倒的に多いからです。

しかし、いくつかの現在形で使われる場面は想定できます。

When I die, you can have my house.
私が死んだら、あなたは私の家を手に入れられる。

後述するニュースの見出しでもdieが現在形のまま使われるケースがあります。

dead

deadは「死んでいる」という形容詞です。車が「赤い」などと一緒で何かの状態を表す言葉です。

Many people are dead because of the terrorist attack.
多くの人々が、テロ攻撃で亡くなっている。

My grandparents are dead.
私の祖父母は亡くなっている。

少し変な感じもしますが、以下のような文章も成立します。

He died, so now he is dead.
彼は死んだ。だから、今は彼は死んだ状態だ。

be動詞の過去形 + dead

deadは状態を表すので、いつ亡くなった、という時間の指定がほぼない表現です。

deadにbe動詞の過去形を使い(was dead)に何年前(3 years ago)などを伴うと変な感じがあります。

「おじいちゃんは?」と聞かれて「3年前は死んだ状態だった」と答えると、では今はなんなのか? 2年前はどうなのか? といった疑問につながってしまいます。

つまり普通に考えると赤い車は、1年前も赤いし、来年も赤いです。

「車の色は何色?」と質問されて日付などと一緒に「1年前は赤だった(deadと同じ使い方)」と答えるようなもので、では今の色が違うのかな? と話の続きを期待してしまいます。

「1年前に赤くした(dieと同じ使い方)」のように状態の変化を表しているなら、話・説明としては納得できます。

過去形を使う場合は、文脈が必要になってきます。

My father was already dead when I won the award.
私が賞を受賞したときには、父親はすでに亡くなっていた。

deadの使い方

結局はdiedと同じことを表せるケースも多いです。

When I am dead, you can have my house.
私が死んだら/死んだ状態になったら、あなたは私の家を手に入れられる。

ニュースではfound dead(遺体で発見)の形もよく見られます。

He was found dead this morning.
今朝、彼は死亡しているのが発見された。

現在完了形

現在完了形でhave been deadの形も見かけます。直訳すると非常に奇妙で「彼は5年間、死んだ状態だ→彼は5年前に亡くなった」となります。

He died five years ago.

He has been dead for five years.

下のような現在完了を使った言い回しは日本人はすごく奇妙に感じますが、どちらも一般的で普通に使われています。

ネイティブに確認しましたが意味の差はなく、使っている文法が違うだけで、どちらを使っても同じ、感覚的な差もないそうです。

ネイティブの感覚

dieにしろdeadにしろ表現が直接的です。◯◯ is deadのような形でも見ますが、スティーブは使用することをおすすめしないようです。

失礼というわけではないらしいのですが、インパクトが強い、大げさな感じの言葉になるため、相手にどう伝わるかわからないからです。

イントネーションや言い方によって伝わり方が異なり、文章だと相手の受け止め方によってかなり印象が変わるようです。

微妙なニュアンスのコントロールしにくい表現であって、ネイティブレベルの感覚が備わっていない、特に学習者はトラブルを避けるために使用しないことをおすすめしていました。

婉曲表現

死ぬという表現ですが、少しダイレクトな感じがするのは日本語と同じ感覚です。

いちネイティブの意見ですが、親戚、知人が亡くなったときには、たぶんdieを使わずにpass awayを使用するだろうという話です。

pass awayは婉曲表現で丁寧に聞こえるようなので、英会話の範疇で使うならばこちらが無難だと思います。

日本語でも表現がきついので「鬼籍に入る、天国に行く」などさまざまな婉曲表現があるように、英語でも同じことがいえます。以下はどれも同じ意味です。

My grandparents have passed away.

My grandparents are in heaven.

My grandparents are deceased.

ニュースの見出しのdies(現在形)

ニュースの見出し(ヘッドライン)では過去の出来事であっても、現在形で表現するルールがあります。

アプリ内でも多くの訃報をニュースとして取り上げましたが、ニュースになっている時点で過去の話ですが、それでも現在形で表すルールに従っています。

この場合には亡くなったニュースであってもdiesのように現在形が用いられます。

以下、実際に登場した見出しです。

Pop icon Prince dies at 57
ポップアイコン、プリンスが57歳で死去

Nintendo president, Satoru Iwata dies at 55
任天堂の社長、岩田聡氏が55歳で死去

このように三単現のSがついて現在形で表されるのは、ニュースの見出しを除けば、あまり多くはありません。

またbe動詞が省略されるニュースの見出しでは以下のようにdeadが使われます。

WWE’s Chyna dead at 45
WWEのチャイナ、45歳で死去

すべてのニュースサイトを集計したわけではありませんが、訃報の見出しではdieとdeadどちらも同じぐらい使われているかなという印象です。

death (名詞)

deathは名詞で「死」を意味する言葉です。die、dead、deathどれを使っても結局は同じ意味を伝えることができますが、これらの違いは文章スタイルの問題や、本当にネイティブレベルの繊細な言葉の使い分けの世界です。

I am afraid of death.
死が怖い。

There are a lot of celebrity deaths in Western countries in 2016.
2016年は西洋の国々で多くの有名人が亡くなっている。

the dead(集団を表す)

deadはtheをともないthe deadの形でグループで亡くなった人々や、亡くなった集団全員を指すことも可能です。

He’s making enough noise to wake the dead.
彼は亡くなった人を目覚めさせるのに十分なぐらいうるさい音をたてている。

The virus causes the dead to walk around and attack people.
そのウィルスは亡くなった人を歩き出させ人々を攻撃させる事態を引き起こす。

このthe + 形容詞は他の単語にも見られます。

We must do more to help the poor and the hungry.
貧しい人々や飢餓の人々をもっと助けないといけない。

The president promised to tax the rich.
大統領は裕福な人々への課税を約束した。

これらは後ろの単語が省略されたもので、全体を書くと以下の様な単語です。

the dead people
the poor people
the rich people

その他の死を意味する単語

ニュースでも登場しますが、その亡くなり方の特徴によって、dieやdead以外にも死を表現することが可能です。

いくつか実際のニュースで登場したものをピックアップしてみます。

perish(災害などで死ぬ)

主に地震や災害などアクシデント的なケースに用いられます。他にも有名な病気や交通事故などでも使われることがあります。

He perished in the disaster.
彼は災害で亡くなった。

succumb to(闘病など)

これは「~に負ける、~に屈する、~で死ぬ」など後ろに病名をとる場合が多いです。戦ったり抵抗していたけど負けてしまったというニュアンスです。

He succumbed to cancer.
彼はガンで亡くなった。

On January 11th, rock and pop pioneer David Bowie succumbed to cancer at the age of 69 after an 18-month battle with the disease.
1月11日、ロックとポップの先駆者、デビッド・ボウイが、1年半に渡りがんと闘病後、69歳で死去した。

kick the bucket

なぜか「バケツを蹴る」の意味で死ぬことを意味します。こういった熟語・イディオムです。

He kicked the bucket last June.
彼は昨年6月に亡くなった。

I hope I stay active until I finally kick the bucket.
いよいよ死ぬときまで、活動的でいたいよ。

なぜバケツを蹴るのかについて、いくつかのサイトや辞書には自殺をする時にバケツを蹴って首をつるからだという話があります。

しかしスティーブによるとそれは都市伝説のような説の1つでしかなく、語源としてははっきりしないのでその説に否定的でした。

「bucket list」で「死ぬまでにやることのリスト」みたいな表現になります。

Sky diving is on many people’s bucket lists.
スカイダイビングは多くの人のバケツリストにある。

This website made a compiled several bucket-list travel locations.
このサイトはいくつかの旅行者が死ぬまでに行くべき場所をまとめている。

関連して葬式など死のセレモニーに関連する言葉もまとめてみたのであわせてご覧ください。

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