電源の「コンセント」は英語でどういうか?

コンセント

和製英語の代表としてとりあげられるのが電気製品などの「consent(コンセント)」です。一般的にはアウトレット(outlet)とソケット(socket)がカタカナのコンセントに相当するものです。

差す側はプラグ(plug)と呼ばれます。しかし、英単語として確かにconsentは存在しています。このあたりをネイティブスピーカーに意見を聞きながらまとめました。

わずかにアウトレットとソケットにも考え方の違いが見られます。

コンセントは英語ではどう言う?

電気のコンセントは英語では「socket」や「outlet」が一般的に用いられています。プラグを差す穴のことです。日本は二つ穴ですが、海外では形が異なるケースがあり旅行者泣かせです。

イギリス英語ではよく「socket」が使われ、アメリカ英語では「outlet」が好まれるといわれますが、最近はどちらも使われているのであまり気にしなくてもいいと思います。

I need more outlets in my apartment.
I need more sockets in my apartment.
アパートにもっとコンセントが必要だ。

Where is an outlet? I need to charge my smartphone.
Where is a socket? I need to charge my smartphone.
コンセントはどこですか? スマホを充電する必要があるんです。

差す側、電気製品から伸びている側はplug(プラグ)です。コンセントそのものが和製英語になってしまっているので「コンセントプラグ」も同様に通じません。

The plug on my DVD player is broken.
私のDVDプレイヤーのプラグは壊れている。

Be careful when putting the plug into the socket.
プラグを穴に差すときは注意しろよ。

また穴を増やして、たこ足にするための電源タップはいろんな名称がありますが「power strip」あたりが一般的です。

This power strip has six outlets.
This power strip has six sockets.
この電源タップは6つのコンセントがある。

アウトレット(outlet)とソケット(socket)の違い

基本的にはアウトレット(outlet)とソケット(socket)は同じと考えてもいいと思いますが、細かく考えたい方にもう少し掘り下げてみます。

根本にあるのはアウトレットは電気などの「出口」を指している言葉であり、ソケットは差す穴を意味します。

したがって以下のような文章が成立します。

There are usually two sockets in an outlet.
たいてい、アウトレットには2つのソケットがある。

また人によって意見がわかれると思いますが、以下の文章では解釈が変わる可能性があります。

There is no outlet to plug my kettle into.
(部屋にコンセントそのものがない)

There is no empty socket to plug my kettle into.
(コンセントはあるけど開いている穴がない)

スティーブにいわせるとアウトレットのほうが大カテゴリーであり、その中にソケットという穴があるとの考え方です。

これは日常生活ではだれも気にしないし、人によって意見がわかれますが、わずかに自然な表現としては違和感があるケースもあるそうです。

◎ Where is an outlet? I need to charge my smartphone.
〇 Where is a socket? I need to charge my smartphone.
コンセントはどこですか? スマホを充電する必要があるんです。

少し極端な例ですが「トイレ(アウトレット)」と「便器(ソケット)」の関係に近く、「トイレどこですか?」と質問するのと「便器どこですか?」と質問するのと似たような状況です。

決してどちらも間違いではありませんが、街中や他人の家で質問する場合には、普通は大きなカテゴリーであるトイレで聞きます。

しかし以下のような状況では小さなカテゴリーの便器にあたる「ソケット」を使ったほうが自然です。

◎ Where is the socket on this charger?
〇 Where is the outlet on this charger?
このモバイル充電器の穴はどこだよ?

ごつごつした、どこに穴があるかよくわからないモバイルバッテリー的なものを思い浮かべてもらうとわかりやすいですが、この場合は穴を探しているのでソケットがわずかに自然だという意見です。

充電(チャージ)についての英語は以下の記事を参考にしてください。

consent(コンセント)の意味

英語のconsentは「承諾、承認、同意」の意味で「give consent」で「承認を与える、許可を与える」などの意味として使われないこともないそうです。

consentの言葉そのものがフォーマルすぎてあまり使われないそうですが、以下の様な例文は可能です。

You cannot attack that kingdom without the king’s consent.
あの王国を王の許可なしに攻撃してはならない。

カナダ人のスティーブが作ってくれた上の例文からも、その言葉のフォーマルさが伝わってきます。

『ロード・オブ・ザ・リング』に登場するような王が許可を与えたりする雰囲気があります。

「許可」という意味では以下の①のpermissionが自然です。

①Can you give me permission to use this computer?
このコンピューターを使う許可をもらえますか?

②Can you give me your consent to use this computer?

②も「許可をもらえますか?」としては文法上問題ありませんが、あえてこの単語を選び、この表現をする人はほとんどいないだろうという話です。

コンセントやコンピューターが登場しているので日本人には別の意味に読み間違えやすいかもしれません。

age of consent

現代で「consent」を見かけるとするならばこの形で「性的同意年齢」つまり「セックスに合意できる年齢、承諾年齢」といった意味です。

日本では16歳から結婚できますが、18歳未満との性的な関係は法的、条例として問題があります。

この18歳が「age of consent」です。

In Japan the age of consent is 18.
日本での承諾年齢は18歳だ。

他にも医療用語のinformed consent(インフォームド・コンセント)などにも見られ「正しい情報を得た上での合意」と訳されます。

こちらは今からどのような薬を使い、どのような治療をするのかを医者が伝え、患者も同意した上で医療を進めていくアメリカで生まれた概念です。

なぜ日本ではコンセントなのか?

なぜコンセントなのか由来を調べてみるとconcentric plugという大正期の名称が、分離・省略されてconcentricのほうが残ったようです。

ならば検証すべきはconcentricであって【consent】ではないです。勘違いしていました。

類義語のconcentrate(集中させる、集結させる)は普通に聞かれる言葉です。

He concentrated on his studies.
彼は勉強・研究に集中した。

concentも辞書には古語で掲載がありましたが、ネイティブに確認してみました。

concentric plugとか聞いたことない…

そもそもconcentricという言葉が専門的で、普通の人は知らないような言葉です。ネイティブでも普段から使うかといえば使わないそうです。

辞書にはいちおう「集中的な、同心の」といった意味の掲載はあります。元は古いフランス語の「concentrique」だそうです。

かろうじてconcentric circlesという言葉は存在しており「同心円」のことです。◎のように中心を1つとする円です。

やっとコンセントの語源に納得(中島 節)

こちらのページに写真の掲載がありますが、明治期のコンセントリックプラグは円形で同心円の形をしています。

ここから時間をかけて私達が使う「コンセント」という言葉になっていったのだと予想されます。

Concent

concentについてはグーグル検索やウインドウズの入力でも「consent」のスペルミスと判定されるので、ない言葉だと思ってもかまわないと思います。

いちおうラテン語(由来の英語)として単語は存在しているようですが、普通の人は絶対に知らない単語になるそうです。

スティーブがいうには超難問のIQテストのようなものがあれば、この単語の意味は? みたいな難解クイズとしては出るかも…といったレベルだそうです。

以上のようにconcentにいたっては、ほぼ存在していない言葉ですが、我々がなぜ「コンセント」といってしまうかの理由はよく分かりました。

   


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