prop(プロップ)は大きく2つの意味にわけて考えることができ、1つが映画の撮影やお芝居などに使われる「小道具」です。もう1つが動詞でprop upの形になって「支える、下支えする」などの意味です。倒れそうなものを支える動作を指して使われます。
この2つ以外にもpropeller(プロペラ)の略としてpropと呼ばれたり、ヒップホップ系の用語で「尊敬」などの意味で使われることもあるといった程度です。ここではpropの使い方を整理しています。
prop(小道具)の意味と使い方
propはよく映画の撮影や芝居などの「小道具」を指します。これは演劇用語の「property(小道具)」からきている言葉です。
テーブルや椅子などもpropです。
It’s not real. He is using a prop gun.
それは本物じゃない。彼は小道具の銃を使っている。
That plant is just a prop for our play.
あの植物は私たちの芝居の小道具だよ。
そこから演劇・映画以外での文脈でも少し使われています。
People are turning everyday items into exercise props.
人々は日用品をエクササイズの小道具にしている。
ペットボトルに水を入れたダンベルなどを指します。ただし他にもtool(ツール)などの言葉もあるので、基本的には映画や芝居などに使われる言葉だと思ってもいいかもしれません。
prop comic / prop comedy
prop comedy(小道具を使った喜劇)や、prop comic(小道具を使って喜劇をする人)もお笑いのジャンルになっています。
古くは「レッドスネーク、カモン!」で知られた東京コミックショーや、最近では陣内智則がやっていたスタイルも、小道具を使ったお笑いです。田代まさしも部分的に取り入れていました。
Carrot Top was a huge prop comic in the 90s.
キャロット・トップは90年代の成功した小道具お笑い芸人だった。
アメリカのキャロット・トップは小道具を使った有名なコメディアンでYouTubeにはいろんな動画があがっています。
prop up(動詞)での使い方
もう1つの代表的なpropの使い方は動詞で「下支えする、支柱を施す」といった意味です。もともとsupportに近い意味で使われたのがpropの語源です。
動詞で使う場合にはprop upとするのが一般的です。小道具とは語源は関係ありません。
I propped up the broken chair with a stack of books.
私は壊れた椅子を積んだ本で支えた。
She propped the drunk man up on a table.
彼女は酔っぱらいの男をテーブルで支えた。
酔っぱらいの男の場合はテーブルにもたれかけさせるようなイメージです。
名詞で「支持者、支柱」などの意味で辞書にありましたが、あまり使われている感じもありません。名詞で「支柱」とするぐらいなら、動詞で「支える」とするのがわかりやすいです。
I propped up the table with a book.
= I used the book as a prop for the table.
私は本でテーブルを支えた。
= 私は本をテーブルの支柱に使った。
その他の使い方(プロペラ・尊敬)
propeller(プロペラ)の略としてpropが口語で使われることもたまにあるそうです。
The boat’s prop hit a rock.
ボートのプロペラが岩にあたった。
辞書に「proper respect」の略で「しかるべき敬意、適切な評価」みたいな意味で掲載があって、これは確認してみるとヒップホップ系の用語であるそうです。
Although he’s from Poland, he gets mad props as a rapper in New York.
彼はポーランド出身にも関わらず、ラッパーとしてニューヨークで絶賛を得ている。
こういう使い方はどこまで一般的なのかは不明ですがあるにはあります。