equipment / tool / facility / machineの意味の違い

equipment / tool / facility / machineの意味の違い
 

公開日: 最終更新日:2022.07.23

ここでは「道具・用具・設備・備品・装置・機械」ぐらいまでを意味する言葉の違いを整理しています。とりあげるのは「equipment」「tool」「facility」「machine」の4つです。

この中では「tool(ツール)」と「machine(マシーン)」に関してはカタカナでもなじみのある概念です。主に「equipment」と「tool」の違いをとりあげて使い方をまとめてみました。

日本語に翻訳すると、日本語のイメージが頭の中で浮かんでしまうようで、英語としての理解を妨害している感じがしました。訳語のイメージの問題も取り上げています。

equipmentの意味と使い方

equipmentの意味と使い方

equipmentは広い意味で「道具、用具、設備、備品」ぐらいの単語です。

日本語の辞書には備え付けの「備品」とありましたが、特にホテルの歯ブラシのように、もともと備わっているものでないといけないわけではありません。

また「装置」とも訳されますが、野球のバットやグローブなんかもequipmentなので「装置」ではカバーしきれない概念です。持ち運びできるような可動式のものであってもequipmentになります。

日本語訳との問題については下に書いています。イクイップメントが発音・読み方としては近いです。

equipment【ikwípmənt】

例文

Can you get the baseball equipment?

野球用具(バットやボールなど)を手に入れてくれる?

例文

That photographer looks serious. She has a lot of equipment.

あのカメラマンは真剣そうにみえる。彼女は多くの道具を持っている。

例文

You must wear safety equipment when you are on the site.

現場にいるときは、安全装置を身に着けないといけない。

例文

They said there was radiation in the area but nothing registered on the measuring equipment.

彼らはその地域には放射能があると言ったが、測定装置には何も検知されなかった。

例文

This equipment is taking up too much space.

この装置は場所をとりすぎている。

例文

This equipment will require three or four operators.

この装置は3人か4人の操作者を必要とするだろう。

equipmentの複数形

equipmentは数えることができない不可算名詞の代表としてもよく取り上げられます。複数形になりません。数える場合には「a piece of」とします。

次の項目で書いていますが不可算名詞である点がけっこう重要な要素だと思います。

例文

Two pieces of equipment were damaged in the fire.

2つの道具が火事でダメージを受けた。

例文

A bat is an important piece of baseball equipment.

バットは野球の道具の中で重要な1つだ。

例文

Thieves stole over ten pieces of equipment from the lab.

泥棒達は研究室から10個以上の装置を盗んだ。

tool(ツール)の意味と使い方

tool(ツール)の意味と使い方

一方のtoolは特定の職業の人が何かをするための道具、ある特定の目的のために使う道具です。専門道具に近いニュアンスで、用途がはっきりしているのが特徴です。

例文

The baseball umpire has a tool to count the number of strikes, fouls, and balls.

野球の審判はストライク、ファール、ボールの数をカウントするツールを持っている。

例文

Photoshop is a great tool for editing photos.

フォトショップは写真編集のためのすごいツールだ。

例文

She has many tools for fixing cars.

彼女は自動車を修理する多くのツールを持っている。

equipmentとtoolの違い

equipmentとtoolの違いはけっこう微妙な差で、ネイティブスピーカーと話していても、ものすごく感覚的な差になりがちです。日本人にはとらえにくい差だと思います。

いくつか日本語訳の問題が英語での理解を妨げています。

equipmentを日本語にすると「道具・用具・装置・機材・器具」になりますが、それぞれ日本語から受ける印象があります。例えば「装置」なら備え付けでわりと大きなイメージがあります。「機材」なら機械的なものを連想しますが、「器具」は金属でできている感じがしそうです。

そういった日本語から連想してしまうイメージが、英語のequipmentという言葉の理解を妨げている感じがします。

また通常はネイティブスピーカーはequipmentを不可算名詞、集合名詞で使うので「数えられないもの」として認識していることになります。家具(furniture)のような概念と同じです。

それを日本語の1個2個とはっきり数えられる道具のようなイメージ・概念で理解しようとすると、非常にややこしくなります。

ここではいったん日本語訳を忘れたほうがいいのかもしれません。

baseball equipmentとbaseball tool

例えばグーグルの画像検索で「baseball equipment」と「baseball tools」を調べてみます。

baseball equipment

「baseball equipment」での検索結果

「baseball tools」

「baseball tools」での検索結果

baseball equipmentは私たちが想像する「野球道具・野球用具・野球用品」ぐらいです。その中でバットやボール、グローブなど個別のものがあるのがわかります。

equipmentは「野球用具を思い浮かべてください」「園芸用品を思い描いてください」と言われた時に、人によって思い浮かべるものが違いますが、漠然とした「野球をやるための道具」「園芸するための用具」というもやもやとした集合した概念がequipmentです。

一方でbaseball toolsにもバットやグローブも出ていますが、それ以外にもグラウンドを整地するトンボや、バッティングフォームを矯正するためのもの、あるいは審判がボールカウントを記録する道具など、素人には名称がわからないような特定の目的に特化したものが入ってきます。

baseball toolsとは野球に関連がある道具の中で、ある特定の目的に特化した、使い道がはっきりしている、個々の具体的な道具を指している感じです。

このあたりから想像するには重なり合うグレーゾーンもあるのだと思いますがequipmentは道具・用具・用品ぐらいで、toolはもう少し専門性があり使い道がはっきりしたような器具、機器、工具あたりなのかなといった印象があります。

同じ道具でもequipmentにもtoolにもなり得る

equipmentは広く一般的に使われる概念としての「道具・用具」だといえます。

例えば「ハンマー」がテーブルの上にあった場合には、それは叩くというある特定の目的のために使われる「tool(ツール)」として考えることができます。

しかし「ハンマー」が建設現場にあった場合には、それは「家を建てる」といった大きく広い目的があり、家を建てるためにある何種類もある建設道具・工事用具の1つだと考えられるので「equipment(エクイップメント)」の中の1つだといえます。

同じ道具でも置かれている場所やとらえ方によってequipmentにもtoolにもなり得るという話です。

facilityの意味と使い方

facilityの意味と使い方

facility(ファシリティ)は「施設、設備、機関」のことですが、何か特定の特別な目的があるものです。

言葉としては日本語の「施設」に近い感覚で、英語でも「場所」を指して使われることが多いです。

facility【fəsíləti】

例文

They built a facility to train the Olympic athletes.

彼らはオリンピック選手の訓練のための施設を建てた。

例文

A new nuclear power plant was built. The entire facility cost hundreds of millions of dollars.

新しい原子力発電所が建てられた。全設備のコストは数億ドルだった。

例文

The hotel has facilities for cooking.

そのホテルは料理の設備を持っている。

例文

I quit that gym because it didn’t have enough facilities.

あのジムはやめた。なぜなら十分な機器がなかったからだ。

器用さ・適正・能力

まれに自然に持っている能力といった意味で使われるケースがあります。けっこうレアですが登場することもあるかもしれません。フランス語のeasyにあたる「facile」あたりから来ています。

例文

She has a facility for English.

彼女は英語のファシリティーを持っている。

この場合は簡単に学べ、話せることなので「適正」と考えてもいいかもしれません。

例文

He could play the guitar with amazing facility.

彼はギターをびっくりするぐらいのファシリティで弾いた。

この場合もすごく自然に弾いたといった意味です。才能と考えても近い言葉です。

しかし、簡単に言葉を習得して話すという意味ならばfacultyがよく使われ、facilityでも間違いではないけれどけっこうレアです。

例文

△ He has a facility for languages.

〇 He has a faculty for languages.

彼は言葉の器用さがある。

facilitate(動詞)

「促進する、円滑に進める、手助けする」などの意味で、何かの物事を簡単にすることです。

例文

The agreement will facilitate trade between the two countries.

その合意は二国間の貿易を円滑にするだろう。

例文

The StudyNow app was designed to facilitate English learning.

スタディナウのアプリは英語学習を手助けするためにデザインされた。

例文

The internet has facilitated global communication greatly.

ネットは世界的なコミュニケーションを大いに円滑にしている。

machineの意味と使い方

machineの意味と使い方

あまり説明の必要もないかもしれませんがmachineは「機械」だと考えられます。

facilityは場所に使われることが多いですが、facilityの中のいくつかはmachineで表現しても問題ないものもあります。

例文

I only have large bills so I can’t use a vending machine.

大きなお札しかもっていないので、自動販売機を使えない。

例文

We exploited the new technology to make our machines smaller.

我々は機器をより小さくするために新技術をうまく使った。

例文

Our company is the leader in high-quality copy machines.

私たちの会社は高品質のコピー機においての先導者だ。

例文

I don’t have any quarters to use the vending machine.

自動販売機につかう25セントコインがない。



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