カタカナでclearance(クリアランス)といえば、お店などの「在庫一掃セール、在庫処分のバーゲン」のような意味で使われます。英語でもこの使い方は可能です。
動詞・形容詞の「clear(取り除く、除去する、澄んだ、きれいな)」が名詞になったものなので日本語としては「撤去、清掃」といった意味にもなります。
しかし、英語のclearanceは障害や邪魔になるようなものがない状態全般を指せるので、けっこう意味が広いです。あまり日本語の感覚にない言葉なので使い方を整理しています。
clearance(クリアランス)の意味
動詞・形容詞の「clear(取り除く、除去する、澄んだ、きれいな)」の名詞がclearance(クリアランス)です。何か邪魔なものを取り除くようなことです。
clearance【klíərəns】
日本語訳としては「撤去、片付け、掃除」あたりから「清算」なども表せる、けっこう幅広い概念です。
カタカナでは「在庫一掃セール」のクリアランスセールのような使い方がありますが、英語でも同じ使い方ができます。
My favorite store is having a clearance sale.
お気に入りのお店が在庫一掃セールをやっている。
I like to buy Valentine’s chocolate on February 16th, because they’re on clearance.
バレンタインのチョコを2月16日に買うのが好きだ。なぜなら在庫処分になっているからだ。
認可、アクセスする権利
clearanceには「(何かをする)認可、アクセスする権利」といった意味もあります。
これは禁じているものや障害物がない、妨げるものがなくクリアーになっている状態である、という意味です。
The plane is waiting for clearance to land.
飛行機は着陸するための許可を待っている。
security clearanceは「セキュリティー上の許可、アクセスする権限」といった意味です。セキュリティー上の障害・妨害がない、つまり「アクセスできる権利がある」というつながりです。
He didn’t have the security clearance to enter the room.
彼はその部屋に入るためのセキュリティー上の許可がなかった。
車高制限、空間距離
もう1つ日常でよく登場するのは、安全に運行するための「空間距離」のような意味です。障害物のない空間、何もない空間です。
The overpass has a clearance of five meters.
その陸橋は5メートルの車高制限がある。
「5メートルまでは障害物がない」ので通れますよ、という意味です。
When the cart passes through the aisle there is only a 10-centimeter clearance on either side.
カートが通路を通るとき、両サイド10センチの空間しかない。
spaceとclearanceの違い
カタカナの「スペース」とも近いですが、英語でのspaceとはちょっと違います。
clearanceは何かを通る時の障害になるようなものがないことを指しています。spaceは意味が広いので、状況が曖昧になります。
There isn’t enough clearance to get the bookshelf through the door.
本棚がドアを通るのに十分なクリアランスがない。
上の場合はドアが小さすぎて本棚が通らないといった意味合いです。
There isn’t enough space to get the bookshelf through the door.
(何が問題になっているのかはっきりしない)
上の例文だとドアの前に荷物が置いてあって通らないとか、いろんな可能性が考えられてしまいます。
逆にspaceが文脈に合うケースもあります。
There isn’t enough space in the room to put a bookshelf.
部屋に本棚を置く十分なスペースがない。
上の例文は一般的なよくある話です。
There isn’t enough clearance in the room to put a bookshelf.
(状況的によくわからない)
clearanceは通過したりするための何もない空間なので、上の例文だと「in the room(部屋の中に)」「put a bookshelf(本棚を置く)」ためのクリアランスとなって、何をいっているのかよくわからないです。