carry(キャリー)は「運ぶ、持っていく」で、特に重さを感じながら抱え込むような運び方に使われます。ほかにも「ある、ついてくる、含んでいる」といった意味でも使われる幅広い言葉です。
重さとも密接な関係がある単語で、重荷を背負うといった意味になったり、さまざまな熟語や比喩としてcarryが使われています。
carry outは「実行する」として使われます。類義語はexecuteやconductです。全体的にcarryに関連する項目をまとめています。
carry onについては『carry onの意味と使い方』を、運ぶものとしてのcarrierは『キャリア(career / carrier)の英語での意味』をご覧ください。
carryの意味と使い方
carry(キャリー)は「運ぶ、持っていく、連れて行く」みたいな意味ですが、感覚として運んでいる物体の重さを感じながら、身体と接触して運ぶようなニュアンスがあります。
I carry a bag everywhere I go.
私はカバンをどこにでも持っていく。
The ship can carry a lot of oil.
その船は多くの石油を運べる。
I carried my baby into the supermarket.
私は子供をスーパーマーケットに連れていった。
人間が主語になっている例文だとより、抱きかかえている、自分と接触している感じがします。上の赤ちゃんの例文ならば抱きかかえているイメージになります。
もしそれがベビーカーのようなものならば表現を変えたほうが明確に伝わります。
I pushed my baby into the supermarket in a stroller.
私は赤ちゃんをベビーカーに入れてスーパーマーケットに押していった。
I carried my baby in a stroller into the supermarket.
(ベビーカーごと抱きかかえているような印象がある)
上の例文はスロープがない階段でベビーカーごと抱きかかえて運んでいるような印象があります。
しかし、このあたりは厳密なルールがあるわけでもありません。
I carry my suitcase everywhere I go.
スーツーケースをどこにでも持っていく。
スーツケースは車輪がついていることが多いので、普通は引っ張る(drag)イメージがあります。このあたり文脈や何を運ぶか次第です。
bringとの違いでいえば、bringは方法の指定がまったくないので、どうやって連れて行ったか不明です。
I brought my baby into the supermarket.
(どの方法かは不明)
ある、ついてくる、含んでいる
ほかにもcarryは「ある、ついてくる、含んでいる」といった意味でも使われます。
それが付いてくる、運んでいると考えても意味は近いです。例文を参考にしてください。
This job carries a heavy responsibility.
この仕事は重い責任がある。
Raising children carries many burdens.
子育ては多くの重荷がある。
All bottles of alcohol carry warning labels.
アルコールボトルはすべて警告ラベルがある。
This store carries video games.
このお店にはビデオゲームがある。
carry a riskで「リスクがある」といった使い方もあります。
銃を携帯する
carryだけで「銃を携帯する」の意味で使うのは、アメリカのごく一部の文脈、会話で登場するけっこう特殊な意味です。
Teachers should be allowed to carry!
教師は銃を携帯できるようにすべきだ!
That murder wouldn’t happen if everyone was allowed to carry.
あのような殺人は、もし全員が銃の携帯が許されていれば起こらなかった。
名詞になりますが「open carry」はみんなに銃が見える状態で携帯する行為で、「concealed carry」は隠し持つような行為です。2016年にテキサス州ではオープンキャリー法が実施され公共施設、飲食店、役所に銃が見える状態で入ることができるようになりました。
carryとweightを使った表現
carryは重さを感じながら自分と接触して運ぶようなイメージの言葉であるため、比喩的に使われたり、熟語になっていたりします。
例えばcarry weightで「重要である」といった意味にもなります。直訳すると重さがあるです。
His opinions don’t carry weight at the company.
彼の意見はその会社では重要ではない。
carry one’s weightあるいはpull one’s weightで「自分の役割を果たす、自分の仕事をこなす」といった意味になります。
Everyone in this office carries their own weight.
Everyone in this office pulls their own weight.
このオフィスのみんなは自分の役割をこなしている。
重荷を背負う
carryは「重さを感じながら運ぶ」を意味するので、しばしば「支える、面倒を見る、重荷を背負う」みたいな意味になります。
The best usually have to carry the rest.
優秀な人達はたいてい残りの面倒を見ないといけない。
The star player always complains that he has to carry the rest of the team.
そのスター選手はいつも、彼がチームの残りの面倒を見ないといけないと文句を言う。
いわゆる「お荷物」の概念にも近く、スター選手にとっては他の選手は足かせ、重荷になっていることを表しています。
「キャリーする」はオンラインゲーム用語になっており、レベルや実力の低い人と組んでサポートしながらプレーするような状況を意味します。通常はcarryはネガティブな意味合いになってくるので、ポジティブに言うならばsupportなどがいいと思います。
carry outの意味と使い方
carry outは「実行・遂行する」の意味です。carryの語源には元々「行う」という意味があります。類義語はexecuteやconductです。
carry on(継続する、続ける)にも言えることですが、「運ぶ」のイメージだけ考えようとするとイメージがつかみにくいです。
The work was carried out in three stages.
その仕事は3つの段階で実施された。
He carried out his orders.
彼は指示を実施した。
いちおうcarry(運ぶ)とout(外へ)の組み合わせも考えられます。単に何かを外に運び出す行為です。
I carried out two bags.
私は2つのカバンを外に出した。
Security carried him out of the room.
警備員は彼を部屋の外へ出した。