mimic

「真似する」のmimic / imitate / impersonate / copyの違い

英語で「真似する」を表現する場合にはmimic / imitate / impersonateなどの言葉が候補にあがります。意味が重なる部分もあれば、明らかに意図やニュアンス、意味が異なる言葉や状況があります。

また日本語の「真似する」も単なる動作や仕草なのか、生き方やスタイルなのか、そこに人を騙す意図があるのかなど、個々に具体的な行為が異なるため広い範囲を指しています。

それぞれの言葉の基本的な意味や使い方に加えて、お笑い芸としての「ものまね」と誰かを真似する動作をわけて考えています。

ネイティブスピーカーに確認してもimitate / mimicの2つは意味が近く境界線も曖昧なケースがありますが、impersonateは明らかに意味や性質が異なります。

copyも少し意味が「真似する」からは外れる言葉であると考えてもいいと思うので最後に分けて書きました。

mimic

mimic

スペルはmimicが一般的で辞書にはmimickでも掲載があります。過去形やingの形になる場合には「K」が入りmimicked / mimickingとなります。

mimicはカジュアルな「物まね」や「マネをする」といった意味です。

誰かのジェスチャーや声などをまねたりしますが、特別で大げさな目的もありません。笑いをとったり、ふざけてみたり、伝達であったりです。

She began mimicking a baby to make him laugh.
彼女は彼を笑わせるために赤ちゃんのマネをはじめた。

バカにするニュアンスがあると説明されるケースもありますが、必ずしもバカにしているわけではありません。以下のようにジェスチャーのように伝達としても使えます。

She was too far away to hear him so he began mimicking typing on a computer to tell her he was working.
彼女は彼の声を聞くには遠すぎた。だから彼はPCをタイピングするマネを始めて、彼女に自分が働いていることを伝えた。

声が聞こえないほど遠かったので、ジェスチャーで何をやっているかを伝えたといった意味です。

またmimicだけで「物まねの上手な人、ものまね師」の意味もあります。

He is a good mimic.
彼はいいものまね師だ。

imitate

imitate

imitateは「模倣する、再現する、~を模範とする、~に似せる」などの日本語が近いです。

誰かのスタイルなどをまねることです。

She imitated her big sister to learn how to play baseball.
彼女は野球のやり方を学ぶために姉をまねた。

They designed a robot that imitates the way bees carry pollen.
彼らは蜂が花粉を運ぶ手法をまねるロボットを設計した。

詩人であるオスカー・ワイルドの有名な言葉に『life imitates art(人生は芸術を模倣する)』があります。簡単にいえば「映画のような恋がしたい」と似て、芸術こそが完全な世界で人生は芸術をまねしたがっているといった意味だと思います。はっきりしたところは複雑でよくわかりません。

imitationで偽装品、偽物の意味もあります。ものまねの意味でも使えます。

Don’t accept cheap imitations.
安っぽい真似はするな。

これは安易に人のアイデアなどを使って、品質の低い劣化版を作って金儲けなどの行為をする場合に使われます。

impersonate

impersonate

impersonateは「なりすます」などの意味で、名詞の「impersonation(なりすますこと、なりすまし)」もよく登場します。

この言葉が他の2つと大きく違うのは、周囲の見ている人達に対して、本人であると信じ込ませるように仕掛けている点です。

imitateやmimicは真似はしているけど、周囲にあたかもその本人であると錯覚させようとは思っていません。

He does a great impersonation of Jack Nicholson.
彼はジャック・ニコルソンのすごいマネ(そっくり芸)をやる。

また場合によっては犯罪行為を表すことにもなります。

She was arrested for impersonating a doctor.
彼女は医者になりすまして逮捕された。

ものまねする(お笑い芸、ものまね芸人)

お笑いの芸としてなら3つすべて使えますが、少しニュアンスが異なります。「ものまね芸」としてみるならば、このmimicとimitateの境界線は曖昧です。

The comedian began mimicking Donald Trump.
(トランプ大統領のジェスチャーや話し方をまねる)

今からトランプ大統領のmimicをやるならば、人差し指を突き上げて「グレート!アメリカ!」や「ロケットマン~」と言うようなことです。

The comedian began imitating Donald Trump.
(トランプ大統領と同じ手法/まねをする)

トランプ大統領をimitateするならば、経営哲学や話し方の特徴をまねるような感じですが、ネイティブスピーカーでもmimicとimitateの区別は意見が変わるぐらい差があってないようなものです。

The comedian began impersonating Donald Trump.
(トランプ大統領になりすます、そっくりさん)

impersonateのお笑い芸としては、そっくりさんのドッキリ企画などをイメージすると近く、見ている人を信じ込ませようとしている点(それが似てるかどうかは別として)で大きく異なります。

トランプ大統領をimpersonateするなら、金髪にして整形して赤色のネクタイを購入して、あたかも本人であるかのように周囲に錯覚させることです。

このようなそっくりさん芸をする人は「impersonator」と呼ばれています。

impersonator

エルヴィス・プレスリーのimpersonator

街中で出くわせば「本物?!本人?!」と驚かれるようなタイプのものまねです。

実際に上のエルヴィスの人の似ている度合やクオリティーは問題ではなく、少なくとも彼の動機・やる気としては、そっくりさんとして人を信じこまそうとしています。

この後にドナルド・トランプのものまね芸人の写真を見て、どう描写・表現するかの事例があるので参考にしてください。

音楽の作風のまね

guitar

音楽でも誰かの作風などを模倣しますが、その場合も3つの言葉のニュアンスが異なります。

誰でもいいのですが偉大なギタリストとしてジミー・ペイジ(レッドツェッペリン)を出します。

①He mimicked Jimmy Page on guitar.

①の例文ではmimicだとおそらく彼はギターを弾けなくて、エアギター的にステージ上のアクションや弾き方をまねるといった意味のニュアンスが強くなります。

②He imitated Jimmy Page on guitar.

②だと作風や弾き方を模倣するので、この彼はギターが弾けると思います。

場合によっては「ジミー・ペイジのパクリやん。オリジナリティがない」と批評家筋から言われるかもしれません。

③He impersonated Jimmy Page on guitar.

③になると外見から弾き方まで完全にコピーして「ジミー・ペイジのふりをすること、そして周囲を信じ込ませること」となります。

パクリについてはまた別の記事で公開するのでお待ちください。

copy

copyには「複製する」といった意味があるので、この意味でものまねとして使えないこともありませんが、少し意味が一般的で広いです。

The businessman copied Donald Trump.
そのビジネスマンはドナルド・トランプをコピーした。

上の例文のような文章があった場合には、おそらくビジネスの手法などをコピーしたと読まれます。「トランプのものまねしたよ」の意味では伝わらない可能性が高いので、copyという言葉の選択が悪いことになります。

意味が広いので具体的に何をしたのか、良い意味なのか悪い意味なのかなども文脈に左右されます。

He copies Michael Jackson’s moves perfectly.
彼はマイケル・ジャクソンの動きを完璧にコピーする。

上の例文のように書くと良い意味で再現しているといった感じになります。

He’s just a copy of Michael Jackson.
彼はただのマイケル・ジャクソンのコピーだ。

しかし、この例文では明らかに悪い意味でいっているのであり、何もオリジナルな要素がないといっているのと同じです。

日本語の「複製する」と考えたほうが近いので以下のように使います。

I copied the CD you lent me.
あなたが貸してくれたCDを複製した。

写真を描写する

人によって意見が変わる要素もありますが、ネイティブスピーカーであるスティーブに写真を見てもらいどのように描写するか確認しました。

お父さんの真似をする子供

mimic

子供がお父さんのひげそりをまねているシーンです。これを単純に写真を見た印象で描写すると以下のようになります。

上から順に使いそうな順番で並んでいます。

〇 The boy is copying his father.

〇 The boy is imitating his father.

△The boy is mimicking his father.

The boy is impersonating his father.

この場合には上の「copy」か「imitate」を使うのがベストだろうという意見でした。

impersonateはすでに説明したとおり明らかに意味としてはおかしいです。子供はお父さんに成りすまそうとはしていません。

mimicを使わないのは、この子供は実際にひげそりを持って、シェービングフォームまでつけているからです。もしこれがひげそりを持っておらず、動作の真似をしているならば、mimicを使う可能性は十分にあるとの意見でした。

別のオーストラリア人のカールにも意見を聞いてみましたが彼は「mimic」でもいけるのではないかといっていたので少し意見がわかれる要素です。しかし、2人とも「copy」がベストだといっています。

この状況では「impersonate」はありえないものの、お父さんが横にいない状況で子供がひげそりをしながら「僕がお父さんだよ!」と、お母さんを騙そうとするような遊びはよくあります。

その場合はお父さんになりすまそうとしているので「impersonate」もありえます。子供側の「なりすまそう、相手を信じ込ませよう」という気持ちの問題であり、現実的になりすませるかどうかは問題ではありません。

ドナルド・トランプの物まね

ものまね芸

ステージでドナルド・トランプの真似をしているらしい人物がいます。これも上から順番に使いそうな感じで並んでいます。

①He is imitating Donald Trump.

②He is doing a Donald Trump impersonation.

③He is impersonating Donald Trump.

④He is mimicking Donald Trump.

⑤He is copying Donald Trump.

②と③の違いになりますが、②は「演じている(act)」のニュアンスが強くなりますが、③は本気で人を信じさせよう、騙そうとする本気度合いが高くなります。

mimicがランクが低いのは、根本にあるのはどの程度、周囲の人を信じさせようとしているかという本人の気持ちであり、mimicはそれが低い動作です。

mimicはおふざけやジョークで真似しているのであって、衣装を着てステージにあがっているのとは多少なりとも性質が異なるという意見です。

しかし上のcopy以外は可能性があります。⑤のコピーは他の新しい大統領がドナルド・トランプの手法を真似した、ドナルド・トランプのビジネスをコピーしたのように感じるため、写真の描写としては合いません。

大統領になる前のドナルド・トランプが障がいのあるレポーターの動きの真似をして批判される騒動がありました。映像でも残っています(1:20~)

ここではmimicが使われています。人を騙そうとも思っていない、軽いジェスチャー、動きの表現だといえます。

Donald Trump was accused of mimicking a disable reporter.
ドナルド・トランプは障害のあるレポーターのまねをして非難された。

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