地域の違い

area / zone / district / region / block / territoryの違い

どれも似たような意味で「地区・地域・地帯」を表す言葉で英語の基本的な使い分けを記載しておきます。

ネイティブスピーカーに確認してみても、厳密で明確な境界線がない言葉もあり、相互に置き換え可能なケースもあります。また習慣的に相性の良い言葉の組み合わせも存在しています。

そういった割り切れない部分や重なり合う部分もあるという前提でお読みください。自然な例文を作ってもらいました。

取り上げる言葉は見出しにある「area」「zone」「district」「region」「block」「territory」の6つです。

area(エリア)

地域、地区、特定の場所などカタカナのエリアに近いです。広く一般的に使え、土地のある部分・一帯を指して使われる言葉です。

This area has many snakes.
この地域には多くの蛇がいる。

I live in an area near the high school.
私は高校の近くの地区に住んでいる。

There are a few dangerous areas in this city.
この町にはいくつかの危険な地域がある。

I want to live in a rural area when I retire.
引退したら田舎に住みたい。

また建物内、室内のある領域、区域に対しても使うことができます。

This hospital has a smoking area.
この病院には喫煙エリア・喫煙場所がある。

Mobile phones are prohibited in this area of the hospital.
携帯電話は病院のこのエリアでは禁止されている。

領域・分野・価格帯

また物理的な場所・土地だけではなく、領域・分野といった意味でのエリアも可能です。

There is a grey / gray area in copyright law.
著作権法にはグレーなエリアがある。

grey / grayはスペルが違うだけで同じ灰色のグレーです。

He is a pioneer in the cancer research area.
彼は癌研究の分野では先駆者だ。

IT is his area of expertise.
ITは彼の専門の領域だ。

医療分野などの「分野」にはfiledがよく使われますがareaでも大丈夫です。

また「価格帯」といった意味でも使われることがあります。

This car costs in the area of $10,000.
この車は10000ドルぐらいの価格帯だ。

だいたい10000ドル前後の値段がするといった意味です。

分野としてのfiledの使い方については以下の記事を参照してください。

zone(ゾーン)

ゾーン

zoneは特定の目的・特徴などによって区分けされた地域を指します。

次に紹介するdistrict(ディストリクト)と比較すると、他のものを制限・禁止しているニュアンスが強くなり、逆にいえばZONEは何かの専用・専門になっているケースが多いです。

This is a school zone so you can’t sell cigarettes here.
ここはスクールゾーンなのでたばこをここで売ることはできない。

He was fined for driving in a pedestrian zone.
彼は歩行者ゾーンで運転して罰金を科せられた。

またエリア同様にカタカナの「グレーゾーン」のように観念的な領域も指すことができます。

This is a bit of a gray / grey zone in ethics.
これは倫理的に少しグレーゾーンだ。

district(ディストリクト)

districtもzoneに近く、何かの目的や性質に特化したような一帯・地区を指します。これは主に政府・行政により定められたものです。発音はディストリクト【dístrikt】です。

He lives near the business district.
彼は商業地区に住んでいる。

business districtもよく聞く言葉で商業地帯やビジネス街といった、広い意味でビジネスをすることに特化したような地域です。

There is a red-light district in Amsterdam.
アムステルダムには赤線地帯がある。

「red-light district」はオランダのアムステルダムにある売春が合法化された地域を指します。飾り窓と赤いランプで有名です。

red-light-district

アムステルダムの「レッドライト・ディストリクト」

日本では昔は同様の場所を地図に赤い線で囲ったことから「赤線地帯」と呼ばれていました。

zoneと比較すると他を制限しているニュアンスがあまりありません。例えばred-light districtであっても、別に本屋やカフェをやってはいけないわけではありません。

しかし、school zoneになると生徒たちに有害なものなどは禁止されているケースが多いです。

This is a pedestrian zone.
これは歩行者(の専用の)ゾーンです。

This is a pedestrian district.
(この表現は変です)

pedestrian(歩行者)はどこにでもいるわけで、それに対してdistrictを使うと変な組み合わせです。

また行政が定めた区画・地域などにも用いられ有名なのはワシントンD.C.の「District of Columbia」です。「コロンビア特別区」を意味し、アメリカ大陸に到達したコロンブスに由来する名称です(国名のコロンビアも由来は同じ)

block(ブロック)

block(ブロック)は町などにある日本でいう「丁目」ぐらいの感覚で使われています。ただし日本と違うのは海外の都市によっては主要な道路により区画がはっきりしている点です。

block

縦の道路と横の道路がはっきりしており、その囲まれた四角の区画を「block」と呼びます。

日本でいえば京都の市内が四条、五条といった横の道路と、河原町や烏丸通といった縦の道路がはっきりしています。

海外でもアメリカやカナダのような比較的新しい街はこのようなブロックの区画が整理されていますが、歴史のあるロンドン市街などは道路が入り組んでいるためブロックという感覚が希薄です。

またブロックは住所には使われない概念なので、日本の丁目や番地とは少し扱いが違います。

A city councilman lives on my block.
市議会議員は同じブロックに住んでいる。

The restaurant is two blocks away from here.
そのレストランはここから2ブロック離れている。

region(リージョン)

地域、地帯、地方と訳されますが、政治的、地理的、文化的あるいは気候など、なんらかの基準によって分類される地域のことを指します。

ただ国境のような明確な境界線がないケースも多く、漠然とした範囲を指すケースもあります。発音は【ríːdʒən】です。

There are many hurricanes in tropical regions.
熱帯地域では多くのハリケーンがある。

I am a regional manager for IBM.
私はIBMの地域マネージャーだ。

ここからは熱帯で、ここまでは亜熱帯といった区分は地図の上では線はひけますが、実際の土地では境界線は曖昧です。

しかし地域マネージャーなどになると担当エリアは明確に決められているので、少し使われ方の性質が異なります。

DVDなどでも再生できる地域が世界で決められており、例えばアメリカで買ったDVDは日本では再生できないといった制限があります。

これは世界各地における映画やDVDなどの公開・発売のタイミングなどを考慮に入れたもので世界が7~8の地域にわけられ、基本的にはその地域で買ったものは他地域では再生できません。

カタカナではリージョンコードと呼ばれますが英語圏では「Regional lockout」ともよばれ、直訳すると「地域の締め出し」です。

この制限がないものは「region-free(リージョン・フリー)」と呼ばれています。

他の「ローカル(local)」「ルーラル(rural)」などの言葉との比較は以下の記事を参照してください。

territory(テリトリー)

territoryは誰かの支配下やどこかに属している場所を指しています。だいたい政府や国などのケースが多いですが、例文のように動物などの「なわばり」の意味でも使えます。

発音は【térətɔ̀ːri】です。

The island is considered a territory of the USA.
その島はアメリカの領土であるとみなされている。

Bears will attack if you walk into their territory.
もし彼らのなわばりに入れば熊は襲ってくるだろう。

またオーストラリアのノーザンテリトリー(Northern Territory)のように、準州・特別区といった形で他の一般的な行政区分(州など)と違った地域を指す名称としても登場します。これも政府の管理下にある土地・領土という意味では同じです。

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