suicideは「自殺」を意味する名詞として登場します。「自殺をする」といった動作を表す場合にはcommit suicideの使い方が一般的です。
あまり良い話ではありませんがニュース英語でも頻繁に登場する言葉なので、使い方や関連用語などを例文にまとめています。
カタカナでは「スーサイド」「スーイサイド」と書かれたりしますが、発音は【súːəsàid】なので音声ファイルを確認してください。
suicide【súːəsàid】
この記事の目次!
suicide(名詞)
「自殺」の一般的な名詞はsuicide【súːəsàid】が使われます。複数の自殺に対しては複数形になります。
There has been a suicide in this building.
この建物で自殺があった。
After his suicide, it was discovered that he was a victim of online harassment.
彼の自殺のあとで、彼がオンラインハラスメントの被害者だったと分かった。
The Japanese version of Facebook has started a new function which it hopes will prevent future suicides.
日本語版のフェイスブックは将来的な自殺を防ぐことを期待する新しい機能を開始した。
基本的にはsuicideは名詞として使われます。-cide は「kill」に関連する言葉に用いられます。
例えばhomicide(殺人)、genocide(虐殺)、insecticide (殺虫剤)、herbicide(除草剤)などの言葉です。
自殺者
まれに自殺者、人間を指してsuicideを使うケースが見られます。この使い方はけっこう珍しい感じがするそうで、警察発表などフォーマルな状況など特定の文脈にのみ登場する感じの使い方です。人によっては少し奇妙に感じるかもしれません。
A lot of people in this shelter are drug addicts and potential suicides.
このシェルターにいた多くの人々はドラッグの中毒者で、潜在的な自殺者だ。
The Golden Gate bridge has long been attractive to suicides.
ゴールデン・ゲート・ブリッジは長らく自殺者を引き付けている。
自殺行為だ(比喩)
日本語でも「それは自殺行為だよ」のように、ひどいことになるのがわかっているのに飛び込んでいくようなことや、悪いアイデアなどに使うことがありますが、英語でも同じ使い方ができます。
Don’t take that job. It’s suicide!
あの仕事は受けるな。自殺行為だ!
The company committed suicide by spending too much on advertising.
その会社は広告費にお金を使いすぎて自殺した。
うまく訳すならば「広告費にお金を使いすぎたのは自殺行為だった」ぐらいになると思います。
assisted suicide
医者などの手助けを借りた自殺はassisted suicideと呼ばれますが、広い意味では安楽死の一種だと考えることもできます。
assisted suicideについては話が複雑なので別の記事にまとめています。
commit suicide(自殺をする)
commit suicideも決まり文句で「自殺をする」という表現になります。この場合はtakeやdoなどを使うことはありません。後ろにbyをともなって方法などを伝えることができます。
He committed suicide.
彼は自殺した。
He committed suicide by hanging himself.
彼は首をつって自殺した。
She committed suicide by shooting herself in the head.
彼女は頭を撃って自殺した。
They committed suicide by jumping into the ocean.
彼らは海に飛び込んで自殺した。
辞書には動詞でsuicide oneselfの形で「自殺する」でも掲載がありますがスティーブは聞いたことがないといっていました。
He suicided.
(このような使い方をしない)
He suicided himself.
(辞書に掲載はあるが一般的ではない表現)
hangの使い方は少し特殊なので以下の記事にまとめています。
driven to suicide(追い込まれる、駆り立てられる)
自殺に追い込まれるような状況を描写するにはdriveが使えます。
He was driven to suicide by his job.
彼は仕事により自殺に追い込まれた。
The bullies drove her to suicide.
いじめが彼女を自殺に駆り立てた。
この文章だけでは「駆り立てて、追い込まれた」ぐらいしか書いていないので、実際に自殺に至ったかは不明確な部分が残ります。このような文章は会話の流れや事実があって話される内容なので前後の文脈で判断するしかありません。
take own life
「自殺をする」の別の言い方ではtake own lifeがあります。commit suicideと比較して特に違いがない言葉だといえます。
commit suicideもtake own lifeも婉曲・丁寧とまではいいませんが、悲痛な出来事を表した単語でありそれを普通に発言できる時点である程度の控えめな性質を持った言葉だといえます。
He took his own life after he was arrested.
彼は逮捕された後で、自らの命を絶った。
Many people take their own lives due to depression.
多くの人が鬱のために命を絶つ。
kill oneself
kill oneselfは言葉の通りすごく直接的な表現であり、きつい表現の部類になります。相手を罵倒する際などにも登場します。
Everyone tried to stop her from killing herself.
みんなが彼女が自殺するのを止めようとした。
Go kill yourself!
死んでしまえ!
I hope that jerk kills himself.
あのバカは死ねばいい。
厳密には自分自身を殺すなので、自殺に限らず事故で死ねなどそういった概念も含まれてきます。
Suicide Squad(スーサイド・スクワッド)の意味は?
2016年公開の『Suicide Squad(スーサイド・スクワッド)』は、DCコミックスの世界観を使った悪役たちのオールスター作品としてヒットしました。
マーゴット・ロビー演じるハーレークィンが目立っており後にスピンオフも作成されています。
squadは基本的にはteamと一緒で、「舞台、隊」などを表しています。
The army sent an elite squad to fight the terrorists.
軍はテロリストと戦うためにエリート部隊を派遣した。
悪役の集団を描いた映画なので「Suicide Squad」で自殺部隊、決死隊といった意味になります。Sが2つ重なる語呂の良さもあります。
kick the bucketの注意点
kick the bucketは有名な表現で「死ぬ」を意味します。これは単に死ぬなので自殺ではありません。
なぜ「バケツを蹴る」というのかについては自殺をする時にバケツを蹴って首をつるからだという話があります。
しかしそれは都市伝説のような説の1つでしかなく、語源としてははっきりしない話です。
He kicked the bucket last June.
彼はこの前の6月に亡くなった。
したがって上のような文章の場合は自殺したとはいっていません。