award

「アカデミー賞(Academy Award)」と「オスカー(Oscar)」の違い

毎年、春先に発表されるアカデミー賞は世界的なニュースになります。アカデミー賞の別名がオスカーでありどちらも同じです。

「オスカー(像)を手に入れるのは?」と「アカデミー賞を手にするのは?」は同じ意味になります。

今回はアカデミー賞に関連する表現を中心に、賞などの受賞に関連する英語表現を集めています。

OscarとAcademy Awardの違い

正確にはアカデミー賞の際におくられる裸の男性の立像をオスカー像と呼びますが、ほぼおなじ文脈・意味でどちらも使われます。

オスカー像

日本では「アカデミー賞」の呼称がやや一般的ですが、映画サイトなどでは説明なしに「オスカー」とも表記されています。

He won an Oscar for Best Actor.
彼はアカデミー主演男優賞に輝いた。

He won an Academy Award for Best Actor.
彼はアカデミー主演男優賞に輝いた。

He was posthumously given an Oscar.
彼は死後にアカデミー賞が贈られた。

At the 2016 Academy Awards, Leonardo DiCaprio won the Best Actor Award for his role in The Revenant.
2016年のアカデミー賞は、レオナルド・ディカプリオが『レヴェナント』における役で主演男優賞に輝いた。

This is the first time in his 25-year career that he won an Oscar.
これは彼の25年のキャリアの中で初のアカデミー賞受賞だ。

アカデミー賞は各部門にわかれる複数からなるので、アカデミー賞・オスカー像の全体を指す場合は複数形になっています。

The Academy Awards are usually held in early spring.
アカデミー賞はたいてい春先に開催される。

The Oscars are usually held in early spring.
アカデミー賞はたいてい春先に開催される。

この像がなぜオスカーと言われるのかははっきりわかっておらず、事務局のスタッフが「オスカーという名の、自分のおじさんにそっくり」と言ったからとか、ジャーナリストがつけたとか、受賞者の夫の名前だったとか諸説あるそうです。

アカデミー賞にノミネートされた / 受賞した

俳優が何か事件やスキャンダルなどでニュースになった場合に「このアカデミー賞にノミネート経験のある俳優は~」「このオスカー受賞俳優は」といった言い回しがよく見られます。

もちろん初回は名前で書かれますが、2回目以降に以下のような文章が登場するケースがあります。わりと英語独独の言い回しだなという感じはします。

The Academy-Award-nominated actor is also known for his charity work.
そのアカデミー賞ノミネート経験のある俳優は、そのチャリティー活動でもまた知られている。

The Oscar-winning actress has been in three movies this year.
そのオスカー受賞の女優は今年、3本の映画に出演している。

賞の受賞そのものはget, win, receiveあたりで表現が可能です。

He got the award.
He won the award.
He took home the award.
He received the award.
He was presented with the award.

どれも同じ意味ですがtake homeは「家に持ち帰る」みたいな少しカジュアルな表現です。

アカデミー賞の部門

アカデミー賞にはけっこうな数の部門賞があります。有名どころでは以下の部門です。毎年の世界的なニュースになっています。

作品賞(Best Picture)
主演男優賞(Best Actor in a Leading Role)
主演女優賞(Best Actress in a Leading Role)
助演男優賞(Best Actor in a Supporting Role)
助演女優賞(Best Actress in a Supporting Role)
監督賞(Best Director)

日本では外国語映画賞(Best Foreign Language Film)や長編アニメ映画賞(Best Animated Feature)あたりも話題になります。

外国語映画賞は2008年に『おくりびと』が、長編アニメ映画賞は2003年に『千と千尋の神隠し(英:Spirited Away)』が受賞しています。

他にも音響編集賞、美術賞、作曲賞、メイクアップ&ヘアスタイリング賞、衣装デザイン賞など影に隠れがちな賞もあります。

どの部門でも受賞名が刻印されたオスカー像が贈られるだけで、賞金のような副賞はありません。しかし「アカデミー賞受賞」の名前は大きく、受賞するとギャラがあがったり、箔が付いたりと結果的に収入にはつながるようです。

Academy Awards(Wikipedia)

近年はPoliceman → Police Officerのような性別差がある表現を置き換える動きが活発ですが、アカデミー賞は今もActor / Actressのように性差のある表現を保っています。

finalist / shortlist

shortlistはnomination(指名、推薦)に使われるのに対して、finalistはcompetition(競争)に使われる傾向がある言葉です。

アカデミー賞などのノミネーションは、別に作った人や俳優が応募して競争に参加しているわけではありません。結果として指名・選ばれているだけです。

一方で競争などの大会は、参加者が少なくとも勝とうと思って参加しているのであって、少し性質が異なります。

shortlistは名詞で「選抜候補者名簿」、動詞で「選抜候補者名簿に載せる」で、予選を通過して最終選考に残った人や作品などに使われます。

Johnny Depp is on the shortlist.
ジョニー・デップは選抜候補者名簿にいる。

Johnny Depp was shortlisted.
ジョニー・デップは選抜候補者名簿に載せられた。

以下はアカデミー賞のノミネートに対して使うならば変です。ジョニー・デップが何かのコンテストに出場して決勝まで残ったならばOKです。

Johnny Depp is a finalist.
ジョニー・デップは決勝進出者だ。

似た意味の言葉ですが、そもそも言葉の構成が根本的に異なり、ショートリストはshort-listでリスト・名簿を意味する単語です。

ファイナリストはfinal-istで、科学者を意味するscientistなどと同じ区切りです。

× Johnny Depp is a shortlist.
(この使い方はおかしい)

受賞者発表を間違える

春先になるとアプリでもさまざまなアカデミー賞関連のニュースを配信していますが、近年で大きな話題になったのは2017年の受賞者発表を間違えた事件でしょうか。しかも、目玉ともいえる最優秀作品賞で起こっています。

本当の受賞作は『ムーンライト』でしたが、誤って『ラ・ラ・ランド』と発表されてしまい、オスカー像も手渡され関係者によるスピーチがはじまった後で、ようやく訂正の発表がされました。

しかも訂正を発表したのが『ラ・ラ・ランド』のプロデューサーであり「これはジョークではない」と観客に呼び掛けるまれにみるドタバタ劇になっています。

混乱の原因は発表を行うプレゼンターに渡された封筒に、作品賞ではなく「主演女優賞」の結果が入っていたことが原因です。

封筒の中には「エマ・ストーン/ラ・ラ・ランド」と書かれており、作品賞なので本来は女優エマ・ストーンの名前は必要ありません。おかしいと思いながらも、作品名を読み上げてしまったようです。

各賞の結果が書かれた封筒は予備も含めて2組あり、主演女優賞の予備が、作品賞のプレゼンターに渡ってしまったと見られています。

ヒューマンエラーの問題でもありますが、83年に渡ってアカデミー賞の集計を請け負ってきた会計事務所のPwCは、秘匿性を担保するため、集計作業は意図的に手作業で行っていました。

またプレゼンターが壇上で封筒を開封するまで、受賞者の名前を知っているのはPwCの担当者2人だけとなるような仕組みでした。

予備の封筒があるのも、集計上から会場まで運ばれる際に2つのルートにわけ、どちらかでトラブルがあっても到着する構造になっていました。これがどこかで混ざってしまった結果です。

担当した会計士も直前にバックステージでエマ・ストーンの写真をツイッターに投稿してうかれ気分だったようで集中力に欠ける行為があったことも批判もされています。

間違えた落ち度は担当した会計士にあるとはいえ「やってしまった感」は、仕事をしている人間なら誰しもが少なからずあるので、気の毒な感じもします。

red carpet

レッドカーペット

あまり重要ではありませんが、ハリウッドのレッドカーペットは上映会に招待されれば、普通の人でも歩けます。

有名人が登場して写真をバシャバシャ撮られている時間は制限があると思いますが、それが終われば劇場の入口なので、普通の人でもそこから入るしかないからです。

招待されるぐらい有名になるという意味では成立しますが、抽選などで当たれば私達も歩くだけならレッドカーペットを歩けると思います。

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