cute(キュート)とpretty(プリティ)の意味の違い

cute(キュート)とpretty(プリティ)の違い
 

公開日: 最終更新日:2020.09.23

cute(キュート)は見た目だけのかわいらしさだけでなく、雰囲気も含めて表すことができ日本語の「かわいい」に比較的近い感覚の言葉だといえます。

pretty(プリティ)は外見・見た目に対して使われる言葉であり、日本人が想像する「かわいい」よりも、もっと大人っぽい美しさに対して用いられる言葉です。

それぞれの人の主観による表現であり、かなり重なり合う部分もあるので、明確に境界線を引けないタイプの言葉だといえます。

ここではネイティブスピーカーに聞いて使い方、使い分けをまとめてみました。あくまで言葉選びのガイドライン程度に考えてください。

cuteとprettyのニュアンスの違い

cuteとprettyの違いを説明する時に、まず大前提としてこの2つの言葉は重なりあう部分も多く「ここからはcute、ここからはpretty」といった明確なラインがひける性質ではない点があります。

かなり人間の主観・感覚による部分も大きい言葉なので、人によってとらえ方が変わります。場合によっては「違いはない」とまで言う人がいても不思議ではないぐらいです。

それでも感覚的ではあるものの明確に使い分けされている言葉だといえます。

例えばオーストラリア人のカールとカナダ人のスティーブに画像サイトで直感的に自分の感じる「cute dress」と「pretty dress」を選んでもらうと、かなり近い答えがかえってきました。

prettyとcuteの比較

cuteは子供っぽいようなかわいらしさの外見や雰囲気に用いられるのに対して、prettyはもっと大人っぽい美しさによった言葉だと考えることができます。

わかりやすいように図にしてみます。聞いてみると日本語の「かわいい」はやや英語のcute寄りの言葉だと感じます。

かわいいの比較図

あくまで参考程度の図ですが、人によっては中央部分の重なりあう部分をとっている人ならば「prettyとcuteは同じだ」と感じる人がいても不思議ではありません。また端っこと端っこを比較すれば、上のdressの写真のように明確に差が浮かび上がります。

cuteとprettyの違いはどこにあるか?

一般的な感覚としてcuteは小さくて幼女が持つようなかわいらしさであり、これは外見・見た目の話だけでなく全体の雰囲気も含んだ言葉だといえます。動物や赤ちゃんなどに使われることが多いです。

一方のprettyはかなり外見・見た目のみをフォーカスした言葉であり、日本人の考える「かわいい」よりももっと大人っぽさを持った美しいに近い言葉だといえます。

例えば同じくオーストラリア人のカールに画像サイトから「pretty face」と「cute face」を直感で選んでもらいました。

cute-pretty

左側の女性はピースをして愛嬌を振りまいている点も含めてcuteなfaceだと感じる。右側はわりと伝統的なprettyな女性のfaceだといった意見でした。

ただし左側の女性もprettyだともちろんいえるし、右側の女性もcuteな要素はあると思います。

美人だけど不愛想

不愛想な美人

カールの意見では、例えばファッションショーに出ている時のモデルなどは「prettyではあるけれどcuteとはあまり言わないのでは?」と言っていました。

彼女たちはモデルなので非常に整った顔立ちであり美人であるため、外見を表す「pretty」だと表現できます。またファッションショーで歩いてくるときなどは無表情な場合が多いため、雰囲気などを含めて「cute」だとはあまり感じないといった意見でした。

cuteは雰囲気や見た目に使える表現で、prettyは主に見た目のみに使う言葉です。例えば以下の表現は両方ともOKです。

例文

She looks cute.

She looks pretty.

彼女はcute/prettyに見える。

しかし、シンプルなセンテンスだと以下の文章は成立しにくくなります。

例文

She acts cute.

▲ She acts pretty.

彼女はcute/prettyに振舞う。

actは「振舞う、行動する」といった意味の単語ですが、「cuteに振舞う」は誰にでも可能でかわいらしい仕草や動きをするといった感じです。

では見た目の表現の「prettyに振舞う」は感覚的に日本語に置き換えると「美人に振舞う」のようにちょっと違和感のある表現です。

それを言うなら「She acts beautiful.」は可能で「美しく振舞う」であり、動作や言葉遣い、雰囲気も含めて「美しく振舞う」ことであり、外見だけのprettyとは違います。

男性に対してcute / prettyを使う

cuteは赤ちゃんだけでなく、大人の男性に対しても使える言葉です。ちょっと幅が広い言葉で雰囲気、仕草と外見も含めて表せます。

一般的にcuteを男性の外見に対して使えばハンサムに近い意味で用いられるケースが多いようです。

例文

Gackt is so cute.

ガクトはとてもキュートだ。

このガクトに対してのcuteはハンサム、顔が整っていてかっこいいの意味だと考えることができます。

例文

Mr. Bean is so cute.

ミスタービーンはとてもキュートだ。

ミスタービーンについては一般的なハンサム、男前ではないけれど、かわいらしい魅力に溢れているといった意味合いです。

一方で「pretty」はかなり女性に対して使われる表現ではあるので基本的には男性には用いない言葉です。よほどの文脈があれば別ですがそれは例外的なものです。

cuteとprettyの使い方

すでに説明した基本的な違いがあるものの、これらは人によって感じる「主観」の部分が大きく、その境界線は明確ではなく重なり合う部分も大きいです。

あるネイティブスピーカーの意見という程度になりますが言葉選びの参考にしてください。

ドレスに対して

これはすでに取り上げたように「dress(ドレス)」に対してはどちらもいえます。しかし、その表している内容の核心・中心点は異なっていると考えることができます。

例文

○ That is a cute dress.

○ That is a pretty dress.

動物に対して

一般的に動物に対してcuteを使うことはあっても、prettyで表現する人はさほど多くはないだろうという意見でした。中には言う人もいるのかもしれません。

アメリカ人のダイアンは「cute」は小ささの概念にもつながっているので小さい動物には「cute」を使うけれど、クマのような大きな動物には使わないといった意見でした。

例文

○ That is a cute cat.

△ That is a pretty cat.

花について

お花については一般的な感覚では「pretty」を使うことが圧倒的に多いという意見でした。

例文

〇 It’s a pretty flower.

△ It’s a cute flower.

世の中の大多数は普通の感覚ではお花にはprettyを使う前提があるものの、cute flowerがダメなわけではなく小さい特定の花には用いる人もいるという意見でした。カナダ人のスティーブは「花によってはcuteを使う状況もあると思う」ぐらいでした。

ただそれでも一般的な感覚、標準的な感覚としては花には「pretty flower」だといった意見でまとまっています。cuteを使うケースのほうが少し特殊、やや限定的な状況だという話です。

物語・お話に対して

「かわいいお話」などは両方で成立しないこともないですが、表す内容が異なります。

例文

My daughter told me a cute story.

私の娘は、私にかわいいお話を教えてくれた。

例文

My daughter told me a pretty story.

(意味合いが異なる)

cuteは物語そのものが「かわいいお話」です。愛らしい、愛嬌のある話で、それはおかしかったり、奇妙な話だったり、ストーリーや話の雰囲気についての描写だと感じます。こちらは小さな女の子が持つような愛らしさを感じさせる表現です。

「pretty story」は人によって許容するかどうか意見がわかれました。prettyは「外見・見た目」によった描写なので、「a pretty story」といえば見た目がprettyなものを含んだお話になります。例えばお花やお姫様など美しいものが登場するお話です。

カールは「pretty story」はあまり言わないかな、といった少し否定的な感じの意見だったので微妙なところです。

例文

Oshiri tantei is a cute story.

▲ Oshiri tantei is a pretty story.

『おしりたんてい』はNHKの子供向け番組です。これは『ドラえもん』でも一緒ですが、これらをprettyと呼ぶ人は少ないとは思います。ただし、このあたり主観なので人によっては呼ぶかもしれません。

逆に殺人事件が起こったりする『名探偵コナン』をcuteな物語だともいわないと思います。

PPAP(ピコ太郎)

大ヒットしたピコ太郎の「PPAP」に対しては、歌詞には「ペン」「アップル」といった普通のアイテムが登場するだけで、ピコ太郎も普通のおじさんなので、あれを「pretty」と呼ぶ人は普通はいないだろうという見解です。

あまり美しさをともなった意味がある「pretty」の要素が見当たらない曲です。

例文

〇 PPAP is a cute song.

▲ PPAP is a pretty song.

音楽に対して

タイタニックの主題歌『My Heart Will Go On』を例に出しますが、歌詞は「愛」を歌っておりメロディも幻想的な美しさがあるバラードです。これはprettyだといえます。

逆にcuteを使うと子供っぽいかわいさを感じさせるので、ちょっとバカにした感じもあります。たぶんこの曲を「cute」で表現する人は少ないと思います。

例文

〇 My Heart Will Go On is a pretty song.

▲ My Heart Will Go On is a cute song.

映画『Pretty Woman(プリティウーマン)』

1990年公開で大ヒットしたリチャード・ギアとジュリア・ロバーツ主演の映画があります。

コールガール(売春婦)でけばけばしい服装で無作法だったジュリア・ロバーツが、大金持ちのリチャード・ギアと出会ったことで、美しい女性へと変化していく様子を描いた恋愛ドラマです。

主題歌の『Oh, Pretty Woman』も印象的な曲で以下の予告編動画でも聴けます。

このPretty Woman(プリティウーマン)も日本語の「かわいい女」ではちょっと通じにくい部分があります。

すでに説明したようにprettyが大人が持つようなエレガントな美しさの表現である点と、大人の女性へと見た目が変化していく外見的な部分によった単語だという点があります。

cutie(キューティー)については以下の「honey」の記事に記載があります。



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