keyは家のドアなどにかけられたロックをあけるためのモノであり、無くすと大変なことになります。そこから「重要な」といった形容詞でも使われます。
これは「鍵となる人物」のような使い方があるので日本人にも理解しやすい表現です。一方でドアに対して「鍵をかける」場合のlockとkeyの関係が少し日本語の感覚と違います。
このページではkeyという英単語の使い方を整理しています。
key(鍵)の意味
まずkey(キー)といえば家のドアや自動車の鍵(カギ)が思い浮かびますが、物体としての鍵の意味はもちろん英語のkeyにもあります。
spare key(スペアキー)はextra key(追加の鍵)でも表現できます。
I lost my key.
鍵をなくした。
I have a spare key in the kitchen.
キッチンに予備の鍵がある。
(形容詞・名詞)重要な・重要な物事
keyは名詞で「とても重要な物事」、形容詞では「とても重要な」を意味します。これは日本語でもあるので似たような使い方だといえます。
物としての鍵を表す「key」は大昔からある単語ですが、この「重要な」の形容詞での使い方は1900年代に入ってから使われるようになった比較的新しい使い方だといえます。
keyword(キーワード)のように1単語になってしまって、カタカナでも完全に定着している言葉です。
He was a key player on the team.
彼はそのチームでとても重要な選手(キープレイヤー)だった。
That product was key to the company’s success.
あの製品は会社の成功にとても重要だった。
上の例文は形容詞としてkeyを使っています。下の例文は名詞です。
That product was the key to company’s success.
あの製品は会社の成功にとても重要なものだった。
key piece(重要なかけら)といった表現もみかけます。もともとはパズルからだと思います。全体の物事があってその中の重要な鍵となる一部分を指します。
It was a key piece of the puzzle.
それはパズルの重要なピースだった。
He heard a key piece of information.
彼は重要な情報を聞いた。
key figure(重要人物)
figureは「人、人物」を意味するので、key figureは「とても重要な人物」という意味になります。
He was a key figure in the war.
彼はその戦争で、とても重要な人物だった。
カタカナでは何か重要な役割を果たす人物を「キーパーソン」と呼んだりします。英語でもこの使い方はできるだろうとスティーブは言っていますが、key figureの方がより一般的だそうです。
またkey personは英語では保険用語で使われており、key person insuranceで「経営者(生命)保険・経営幹部(生命)保険」など、事業上の重要な人のための保険を指します。
figureについてはまとめた記事があります。日本でもそうですが保険業界は英語でも独特の用語、言葉遣いが見られます。
「鍵をかける」を英語でいうには?
日本語との兼ね合いで日本人がよく間違えるのは「(ドアに)鍵をかける」という表現です。
上の南京錠(padlock)の写真で名詞では左の鍵がkey、右側の錠前がlockにあたります。鍵をかける場合には動詞のlockという言葉があるのでこちらを使います。
lockそのものに「鍵をかける」の意味が含まれているので、keyを使うのは変です。またkeyに対してlockするのも変で、lockするのはドアに対してです。
南京錠に限らず、英語としては「鍵をかける」は以下のような表現、言葉の組み合わせになります。
Lock the key.
(間違い)
Lock the door.
ドアに鍵をかけて。
Open the key.
(間違い)
Open the door.
ドアをあけて(鍵がかかっていたかは不明)
Open the lock.
ロックを開けて/鍵をあけて。
Unlock the door.
ドアの鍵を開けて。
Unlock the key.
(間違い)
He locked the door when he left home.
彼は家を出る時にドアに鍵をかけた。
He locked the key when he left home.
(これは間違いです)
He locked the computer with a password.
彼はコンピューターにパスワードで鍵をかけた。
△ He locked the computer with a key.
(物体としての鍵を使うならば可能な表現)
最後の例文は本当に物理的な鍵(南京錠など)をかけるならばOKです。
音楽のキー
カラオケなどで「キーが高すぎて歌えないよ!」のキーの使い方も可能です。音楽用語としてもkeyは使われます。
This song is in the key of G sharp.
この曲はG#のキーだ。
I can’t sing this song because it’s key is too high.
この曲は歌えない。なぜならキーが高すぎるからだ。
low-key
落ち着いてリラックスしている状態などを指して「low-key」と呼んだりします。この表現は使う人は使うけれど、あまり使わない人もいるそうです。
カナダ人のスティーブはまったく使ったことがないといっていました。特にネガティブな意味はなく落ち着いて穏やかなことを意味します。
It was a low-key party.
穏やかなパーティーだった。
He is a low-key person.
彼は穏やかな人だ。