オランダとthe Netherlandsの英語表記

オランダ
 

公開日: 最終更新日:2019.12.8

日本人の英語学習者にとって「オランダ」は、他の国と違ってさまざまなイレギュラーな要素があるため非常に混乱する存在だといえるかもしれません。

これは江戸時代から交流があった歴史的な背景や、オランダ自身の国の構成、歴史、イギリスとの関係も含めて、さまざまな表現が存在しています。

このあたりの日本人にとって混乱してしまう「オランダ」の存在をまとめてみました。

ネザーランドとオランダの関係

英語でオランダを指す場合、一般的には『the Netherlands』と表現されます。オランダ大使館にも説明がありますが、netherlandとは元々「低い土地」を指す一般名詞で、オランダ、ベルギー、ルクセンブルクあたりの地域を指して「netherland(s)」と呼ばれたそうです。

theがつくのはnetherlandが一般名詞だからで、これはアメリカをthe Statesとも表現するのと近いです。

このように一般名詞が国名になっている国に対してはtheをともないますが、他にもいくつかのケースで見かけることができます。

the United States of America (the USA)
the United Kingdom (the UK)
the United Arab Emirates (the UAE)

アメリカの名称については『America(アメリカ)とUSAの違い』をご覧ください。

私達がオランダといった時にイメージするのは風車のまわったチューリップが咲いているヨーロッパのオランダ(the Netherlands)ですが、もう少し複雑な国家構成になっています。

イギリスが「イングランド・ウェールズ・スコットランド・北アイルランド」の4つの国から構成される連合国家(イギリスとイングランド、ブリテンとUKの違い)であるように、オランダも4つ国から構成される連合国家になっています。

オランダ王国は「アルバ」「キュラソー」「オランダ(ヨーロッパの土地 + いくつかの島)」「シント・マールテン」の4つの国で『Kingdom of the Netherlands(オランダ王国)』となります。

西インド諸島にあるアルバなどはそれなりに野球が盛んで、何人かメジャーリーガーも生まれています。野球のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の際に、このアルバ出身の選手が「オランダ代表チーム」として参加していました。アルバの選手がオランダ代表になれるのは、アルバがオランダ王国の構成国の1つだからです。

オランダとは何か?

カタカナのオランダの元になっているのは、Hollandであり、これはヨーロッパのオランダの西海岸にある「ホラント」と呼ばれる一部の地域の呼称です。現在は北ホラント州と南ホラント州が行政区画になっています。

Holland(オランダ語発音)

ネザーランド=日本、ホラント=関東みたいな感じですね。ホラント州にはアムステルダム、ロッテルダム、ハーグなど観光都市も多く風車(windmill)やチューリップなど伝統的なイメージも良いため俗称、ブランドとして「Holland」が使われています。

風車

木靴

英語でオランダといっても通じないことが多いですが、現地に行ってみると「Holland!」と書かれたオレンジ色の傘や土産物なども販売されており、逆にオランダに行って「オランダ」といえばそれなりに通じると思います。

日本語/カタカナの「オランダ」はポルトガル語のHolandaに由来するいわば「和製ポルトガル語」です。これは鉄砲やキリスト教の伝来といった日本史が大きく影響しています。

カタカナで言っても通じない可能性が高いのは元々がポルトガル語なのと、カタカナになって発音がだいぶん変わってしまったからでしょう。

オランダ語と英語の関係

アムステルダム

英語が得意な国ランキングではオランダが1位になっていました。2位デンマーク、3位スウェーデンで、日本は35位で中国、マカオと並んで「英語力が低い国」にカテゴライズされています。

ヨーロッパの言語は、文法、発音などが似ているので、そもそもスタートラインが違います。

オランダの国名表記も英語とオランダ語に似ています。スペルが微妙に違いますがなんとなくわかります。

the Nederlands(蘭/オランダ語発音)
the Netherlands(英/英語発音)

オランダに行ったときに感じましたがアムステルダム中央駅のオランダ語の表記は「Station Amsterdam Centraal」でスペルが微妙に違いますが、なんとなくオランダ語をまったく知らない自分でもわかりました。

他の単語でも日本人が中国語の看板を見たときのような「なんとなくわかる」の感覚は街のいたるところで感じることができます。

Dutch(ダッチ)

オランダ人、オランダ語を表すのが「Dutch(ダッチ)」です。このあたりの変則的な感じも混乱させる要素です。元はかつて支配されていたドイツ(Duitsch)に由来する言葉だそうです。

I have a Dutch co-worker.
オランダ人の同僚がいるよ。

Can you speak Dutch?
オランダ語を話せますか?

I love Dutch chocolate.
オランダのチョコが大好き。

また英語にはDutchを使ったスラングやイディオム、器具の名称が非常に多いことでも有名です。「割り勘にする」など有名です。

Go dutch/Dutch account
=割り勘にする

in dutch
=機嫌を損ねて 問題を起こして

Dutch uncle
=ずばずば言う人 けちなやつ

他にも飛行機が揺れ動く「Dutch roll(ダッチロール)」や鍋の上に炭をおける「Dutch oven(ダッチオーブン)」など、さまざまです。

あまり良い感じの意味で使われていないもの、語源がどうも侮蔑的な感じがするものが多いのですが、これは一説によると長らく海洋国家として覇権を争い、ライバル関係にあったイギリスとの関係が原因ではないかとされています。長く続いた英蘭戦争もありイギリスからすると嫌な相手なので、自然と英語でDutchが悪い意味で使われるようになったという歴史です。

オランダ観光

チューリップや風車のイメージが強いですが、アンネ・フランクやミッフィーで知られるディック・ブルーナ、画家のゴッホなど有名人も多いです。

デン・ハーグにある国際司法裁判所にいった観光記事があります。オランダはマフィファナが合法、売春も合法、安楽死も合法など、リベラルな国としてたびたびニュースに取り上げられます。このあたりまた時間を見つけて加筆する予定ですのでお待ち下さい。



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