taste(テイスト)の動詞・名詞での意味と使い方

taste
 

公開日: 最終更新日:2021.09.21

カタカナでもよく使われるtaste(テイスト)は英語ではまず動詞で「~の味がする」といった使い方があるのが特徴的です。

また名詞でも「味」の意味は存在していますが、他にも服や趣味などに対して「いいテイストだね」といった使い方も可能です。

イディオム・熟語表現になっているものもあるので順番にご紹介しています。発音は【téist】なのでカタカナに比較的近いです。

動詞でのtasteでの使い方

最もよく使われる形が「〇〇の味がする」の意味で、〇〇には辛い、甘い、酸っぱいといった味を表す言葉が入ってきます。慣れないとややこしいのは、動詞では料理や食べ物などが主語になる点です。

This chicken tastes salty.
このチキンは塩っ辛い。

Lemons taste sour.
レモンは酸っぱい。

Chocolate tastes sweet.
チョコは甘い味がする。

Kimchi tastes hot.
キムチは辛い味がする。

さまざまな言葉が入りますが辛いことについては「spicy」のほかに「hot」も可能です。しかしhotには「熱い」の意味もあるので文脈で判断するしかありません。

味の中でも「濃い・薄い」の表現については別の記事にまとめています。日本語だと濃い・薄いは密度、濃度、味など様々なものに使えますが、英語では単語が使い分けされています。

~のような味がする

また「~のような味がする」といった具体的ではない表現、例える場合にはlikeを使うことができます。

This cake tastes like chocolate.
このケーキはチョコみたいな味がする。

This cookie tastes like banana.
このクッキーはバナナみたいな味がするぞ。

違う味がする、似た味がする

抽象的な味の表現になりますが「すごい味がする」「いい味がする」「違った味がする」のような、ダメな食レポみたいな表現も可能です。

The beef tastes great.
その牛肉はすごい味がする。

The salad tastes good.
そのサラダはいい味だ。

The pork tastes better with the sauce.
その豚肉はソースと一緒ならより良い味がする。

Potato and carrot taste different.
じゃがいもとニンジンは違う味がする。

Vegemite and Marmite taste similar.
べジマイトとマーマイトは似た味がする。

tasteを食感(texture)に使うか?

食感

カナダ人のスティーブに納豆について感想を聞いたところ「味はいいんだけど、食感がダメ」といっていました。虫を食べているような感じがするそうです。

Natto tastes okay but the texture is awful.
納豆の味はいいけど、食感がひどい。

tasteという動詞をtexture(食感)に対して使うかどうかは、スティーブはOKだといっており、カールは正しくはないといっています。事実としては多くのネイティブスピーカーが食感にもtasteを使っています。

The cookie tastes sweet and crunchy.
(そのクッキーは甘くてサクサクしている)

しかし、カールはちゃんと書き分けるべきだといっています。

The cookie tastes sweet. The cookie is crunchy.
(味にはtasteを使い、食感には使わない)

× The cookie tastes sweet. The cookie tastes crunchy.
(食感には使わないというカールの意見)

食感に対してtasteを使う人は大勢います。しかし、それを良しとするかどうかはご判断をおまかせします。ネイティブスピーカーでも意見がわかれます。

人 + taste(味見をする)

テイスティング

人を主語にして動詞のtasteを使うと「味見をする、味を見る」といった意味で使われます。ワインなどのテイスティング(tasting)の意味です。

I tasted the wine. It tasted good.
私はそのワインの味見をした。いい味がした。

このような意味になってしまうので注意が必要です。

tasterで「味見をする人、毒味をする人」といった意味もあります。新商品の試食のニュースなどで登場しました。

名詞でのtasteの使い方

名詞で「taste(テイスト)」を使った場合には大きく2つの意味にわかれます。

1つは今まで説明した「味」の意味です。

Chicken Ramen has a good taste.
チキンラーメンは良い味をしている/持っている。

Chicken Ramen is known for its good taste.
チキンラーメンはその良い味で知られている。

The cookie has a good taste.
そのクッキーは良い味をしている。

The taste of American food tends to be flat.
アメリカンフードの味は平凡になりがちだ。

homemade tasteで「家庭の味、おふくろの味」といった意味になります。

好み、スタイル、雰囲気、趣味、志向

趣味志向

もう1つはアート、ファッション、趣味などに使われる「テイスト」のことです。好み、スタイル、雰囲気、趣味、志向などの意味です。この場合は「a」をつけません。

Nice shirt! You have good taste.
すてきなシャツだね! あなたはいい趣味をしている。

His design is good taste.
彼のデザインのテイストはいいよ。

He has a youthful taste in music.
彼は音楽に若々しい好みがある。

My girlfriend has expensive taste.
私の彼女は高級品志向がある。

彼女は高級品の好みがある、好きになるのは値段が高いものだといった意味になります。likingにもこの意味がありますが少し特殊なので以下の記事にまとめています。

It is good taste.

特に日本人が「それはいい味だ」を直訳してしまうと「It is good taste. 」となりますが、この言い方を「味」の意味では用いません。

この言い方をすると上に説明した「好み、スタイル、雰囲気」の意味でとられます。

The cookie has good taste.
(クッキーがおしゃれで雰囲気が良いみたいな意味です)

It is good taste.
それはいいテイストだね。

上の例文もアートやファションについて話しているならば登場する可能性はありますが、味については用いられません。味には以下の表現です。

It tastes good.
それはいい味だ。

少し冠詞のあるなしで意味が変わったりしますが、名詞で「a」をつけない用い方をすると「好み、スタイル」の意味で受け止められる可能性が高いので注意が必要です。

味について表現するならば動詞でtasteを使う方が無難です。名詞ならば「flavor」が味を表現するのによく登場します。

a taste of

ここからは熟語の紹介になります。a taste ofは「a sample of」と似たような「ちょっとした~、~の一端」といった意味になります。

Let me give you a taste of Japanese culture.
ちょっとした日本文化をみせてもいいかな。

She gave him a taste of what it is like to be a woman.
彼女は彼に女性になることがどういうものか、ちょっとしたことを教えた。

Try a taste of my favorite pie.
=Have a taste of my favorite pie.
=Take a taste of my favorite pie.
お気に入りのパイをちょっと試してよ。

この場合は特に味についていっているわけではありません。しかし、上のパイの例文のように食べ物の話ならば「ちょっとした味」とそのまま考えてもいいと思います。

ちょっとした〇〇の中身によっては、味よりももう少し広く考える必要があります。上の例文のように動詞もgiveなどになってしまうケースもあるので柔軟に翻訳してください。

a taste of things to come

この表現もよく見かけますが、後からくるもののほんの序章だった、はじまりにすぎなかったみたいな意味です。

The first Star Wars movie was just a taste of things to come.
最初のスター・ウォーズはほんの序章にすぎなかった。

物語的な意味もありますが、大ヒットしたもののほんのはじまりだったという意味です。

a taste of one’s own medicine

a taste of one's own medicine

似たような表現で「しっぺ返しを食らう、やられる側の気持ちを味わう」みたいな表現になります。

普段は自分が他人にやっていることが、そのまま返ってくるようなイメージです。直訳すると「自分のところの薬(の苦さ)」ですね。

Her critical tweets are giving Donald Trump a taste of his own medicine.
彼女の批判的なツイートはドナルド・トランプにしっぺ返しをくらわせている。

普段から批判的な言動が多いトランプ大統領が、それを自ら味わってしまうようなことです。

The scandal is giving the tabloid a taste of its own medicine.
そのスキャンダルは、そのタブロイド紙にしっぺ返しをくらわせている。

この例文は普段は他人のスキャンダルを暴いている雑誌などが、逆にスキャンダルを暴かれてしまうような感じです。文春が文春砲をくらうようなイメージです。

「お株を奪う」「掟破りの」なども近いかもしれません。

in bad taste

悪趣味

これは「悪趣味で、下品な、不適切な」などの意味になります。上に紹介した味ではない「テイスト」の意味をそのままつかっている感じですね。

The joke was told in bad taste.
悪趣味なジョークが話された。

Done in bad taste by the creator.
クリエイターによって悪趣味に行われた。

Many people felt that the advertisement was in bad taste.
多くの人々がその広告は悪趣味だと感じた。

distaste

distasteという言葉もあり、日本語にすれば「嫌悪、嫌悪感」といった意味になります。

Many actors have expressed distaste for the actions of Weinstein.
多くの俳優たちはワインスタインの行為に嫌悪感を示した。

Their distaste for each other was clear.
彼らのお互いに対する嫌悪感は明白だった。

have a distaste for(~に対する嫌悪)やIn distaste(~を嫌って)といった表現もあります。

acquired taste

大抵初めはおいしくないけれども食べているうちにおいしくなってくる、次第により楽しめるようになってくる食べ物や飲み物を指しますが、褒め言葉というよりは、この味は好きじゃないということを丁寧に伝えるような表現です。

好きな味じゃないけど何度も食べていたら好きになるんだろうなといったニュアンスです。辞書には「だんだん好きになる味、癖のある味」などで掲載がありました。

例文

Natto is an acquired taste for some people from other countries.

納豆は外国から来た何人かの人にとってはだんだん好きになる味だ。

例文

Alcopops are popular because they aren’t acquired tastes like whiskey or beer.

アルコポップは人気がある、なぜならウイスキーやビールのように癖のある味ではないからだ。

アルコポップとは甘いアルコール入り炭酸飲料のことです。

これは食べ物や飲み物以外にも使える表現で、以下のように楽しくなってくるのに時間が必要な物事に使えます。

例文

His music is an acquired taste.

彼の音楽は次第に楽しくなってくる。

例文

Her fashion sense is an acquired taste.

彼女のファッションセンスは次第に楽しくなってくる。



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