濃い・薄いの英語表現

濃い薄い
 

公開日: 最終更新日:2020.02.21

人口密度から味までさまざまな濃い・薄いが英語のニュースに登場しましたのでまとめておきます。全体的にいえるのは日本語の「濃い/薄い」のほうが明らかに便利、万能感があってさまざまな用途に使えます。

英語では対象になるものによって濃い・薄いの適切な単語が変わってきます。したがってぴったりくる言葉を知っておかなければなりません。

この意味では英語のほうが多少、面倒くさい感じがします。具体的な事例をとりあげて解説していきます。合わせて『taste(テイスト)の動詞・名詞での意味と使い方』もご覧ください。

dense / sparse

denseが「ぎっしり詰まった、密度などが濃い」を意味し、反対はsparseで「まばらな、わずかな」です。

This area has a dense population.
この地域は人口の密度が高い。

This area has a sparse population.
この地域は人口の密度が低い。

これらは「populated(住民のいる、人口の多い)」でも似たようなことがいえます。

This area is very densely populated.
This area is sparsely populated.
(*それぞれ最初と同じような意味です)

ただし「sparse」は数えられる名詞(可算名詞)にしか使いません。「dense」はあらゆるものに使えます。

その前提の上で、対象とするものが何かによって「濃い・薄い」を表現する適切な単語が微妙にややこしいところです。

セブンイレブンの場合

Around here 7-Elevens are dense.
Around here 7-Elevens are sparse.

1店舗、2店舗と数えることができるセブンイレブンには「dense/sparse」が使えます。

「このあたりはセブンイレブンが密集している/まばらだ」の意味です。

スモッグ・煙霧の場合

霧のような数えられないもの、不可算名詞は以下のように表現します。

◯ Around here the smog is dense.
このあたりはスモッグが濃い。

× Around here the smog is sparse.
(*この表現ができません)

したがって以下のように言い換えます。

◯ Around here the smog is thick.
このあたりはスモッグが濃い。

◯ Around here the smog is thin.
このあたりはスモッグが薄い。

スモッグのようなものに対しては thick(厚い・濃い)とthin(薄い)を使うことができます。

ミルクセーキの場合

ミルクセーキ

ミルクセーキの「濃い」はthickのほうがより一般的だそうです。

◎ This milkshake is very thick.
このミルクセーキは濃い。

◯ This milkshake is very dense.
このミルクセーキは濃い。

× This milkshake is very sparse.
(*この表現ができません)

薄いケースには以下のように表現できます。

◯ This milkshake is very thin.
◯ This milkshake is very watery.

薄い場合にはwatery(水っぽい)などの言葉も使えます。

それぞれ微妙に適切な言葉があるという話ですが、そう考えるとやはり日本語の「濃い/薄い」のほうが相手をあまり選ばないので簡単ですね。

料理の味が濃い

味が濃いはboldやrichがよく使われています。ラーメンやガリガリ君の記事によく登場した「rich」はお金持ちの意味もありますが、味などが「濃厚、濃い、こってりした、濃い、コクのある、芳醇な」の意味で使われています。

辞書を調べると「こってりした」と書いてあったので、まさに天下一品のラーメンのためにある日本語訳です。ニュースに登場した英文をそのままサンプルで掲載します。

Tenkaippin is a ramen restaurant famous for soups so rich that people either love it or hate it.
天下一品はこってりしたスープが有名なラーメン店。人によって好き嫌いが分かれる。

Ramen Jiro is known for their large volumes and rich soups and has many enthusiastic fans called “Jirorians”.
ラーメン二郎は巨大なボリュームや濃厚なスープで知られ「ジロリアン」と呼ばれる熱狂的なファンも多い。

This soy sauce flavor comes from Usa City, Oita Prefecture, known for its many fried chicken shops featuring the bold taste of garlic and ginger.
この醤油味は、大分県宇佐市の唐揚げ店に多く、ニンニクやショウガを使った濃い味が特徴。

boldは「はっきりした/際立った/目立つ」といった意味です。他にも「勇敢な」「大胆な」やデザイン関係の人にはフォントの「太字」の意味でもおなじみですね。

strong tasteと「strong」で表現することもできますが、「濃すぎる」のようなちょっとネガティブなニュアンスで伝わってしまうので使う相手や状況に気をつけてください。

luscious

「rich」は味が豊かであること全般に使える便利な単語ですが、何度も使うと非常に語彙が貧弱な広告・ニュースになります。そこで代替えの表現を探す必要があります。

lusciousは心地よく豊かであることで、味に使われることが多いですが、感触、匂いなどにも使えます。

強くはっきりしているもので「心地よい」が前提としてあるので不快感はありません。

例文

This type of apple is amazingly luscious.

この種のリンゴは驚くほどおいしい。

例文

He prepared a luscious feast for his guests.

彼は豊かなごちそうをゲストに用意した。

例文

The hotel beds are covered with luscious sheets and pillows.

そのホテルのベッドは、ふっくらしたシーツと枕でおおわれている。

日本語でいえば「芳醇(ほうじゅん)」みたいなイメージで非常に広告的な文章で使われる言葉です。日常会話でポンと出てくるかといえば、そういう人は少数派だと思います。

料理の味が薄い

対義語の薄味は「bland(味気ない/風味がない/水っぽい)」「plain(味の付いていない)」「boring(退屈な/つまらない)」「weak(弱い)などがありますが、これはどれもネガティブな意味合いが強く出ています。

日本語でもそうですが「味が薄いよね」と会話に出れば、だいたいネガティブな意味でダメ出ししているケースが想像できます。

ポジティブにいうならば「subtle(微妙な/繊細な)」があります。

例文

These chips have a subtle wasabi flavor.

These chips have a weak wasabi flavor.

これらのチップスにはわずかにわさびの味がある。

subtleだと弱いけれど好きな味だといった感じがあり、weakだと弱すぎる感じが出ます。

これは料理の味以外にも使えます。

例文

He made a subtle complaint to the staff.

He made a weak complaint to the staff.

彼は小さな苦情をスタッフにした。

subtleだと小さな苦情であり、比較的丁寧な言い回しでかつ相手にうまく伝わったような効果的な伝え方を感じさせます。一方のweakは小さい苦情であり、小さすぎてそれが相手に伝わったかどうかも怪しい感じがします。

また「hint」でも使えます。

Yuzan said “This food has hint of salt!”
「この料理は微かに塩が効いておるわっ!」と雄山は言った。

味の表現ってけっこう難しいですね。ここで紹介した表現は事実なんですが、ホームステイ先で出された料理などに感想を述べる時には、ちょっと注意を払って言葉を選んでください。

   


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