suckは「吸う、しゃぶる」といった意味で人間の動作だけでなく掃除機のようなものが吸い込む動作なども表すことができます。
吸うことはときには性的行為にもつながりますが、この言葉そのものはfuckのような憚られる単語ではなく、女性でも普通に使うことができます。
むしろ「下手、最悪」といった意味での使い方は日常的によく聞かれるので使い方をご紹介します。
suckの意味と使い方
基本的には「吸う」であり、ジュースを吸い込むような行為から何かを掃除機のようなもので吸うことなどを意味します。
動詞なので活用はsucked(過去形・過去分詞)となります。例文を参考にしてください。
She sucked up every last bit of juice with a straw.
彼女はストローでジュースの最後の一滴まで吸い上げた。
The vacuum cleaner accidentally sucked up my sock.
掃除機が誤って私の靴下を吸い上げた。
ニュースでは飛行機の窓が割れて、窓から吸い出されそうになった時の衝撃で亡くなった方がいましたが、その際に登場しました。
According to inspectors, debris from the engine broke a cabin window. The passenger died from the impact when decompression sucked her towards the hole.
調査官によるとエンジンの破片がキャビンの窓を壊した。この乗客は減圧でその穴に引き込まれたときの衝撃で死亡した。
確かに性的な意味で使われることも言葉ではあるかもしれませんが、スティーブにいわせるとsuckという単語は表現としてはマイルドだと思うといっていました。
引き込まれる、巻き込まれる
不快な状況に「引き込まれる、巻き込まれる」の意味にもなります。これも状況に吸い込まれると日本語で考えても近い感じはあります。
He hates going to parties because he is always sucked into playing the piano.
彼はパーティーに行きたくない。なぜならいつもピアノの演奏へと引き込まれるからだ。
ピアノを弾くのは嫌なのにさせられてしまうという意味です。
After taking a loan, he kept getting sucked deeper into mafia affairs.
借金をした後で、彼はマフィアの事件により深く巻き込まれ続けた。
ひどい、最悪である(スラング)
口語として「ひどい、最悪である、非常にむかつく」といった意味でもよく登場します。この意味での使い方はけっこう日常で耳にすることができます。
I don’t want to go to that concert, that band sucks live.
コンサートには行きたくないね。あのバンドは生演奏がひどい。
His cooking sucks.
彼の料理はひどい。
You suck
「You suck. 」は「お前は役立たず」や「お前はひどい」などの意味があります。「That sucks. 」なら基本的に「bad」の意味に近くなるネガティブな言葉です。
アパレルのオンラインショッピングサイト「ZOZOTOWN」を運営する株式会社スタートトゥデイの創業者であり、月旅行計画を発表した前澤友作さんが英語で月旅行の会見をしました。
スピーチライターが書いた演説だと思いますが、冒頭で「MZと呼んでほしい」と呼び掛けています。おそらく友作(ゆうさく)という名前が「You suck」に聞こえてしまう懸念もあるのだと思います。そう思いながら見るとスペースX社のイーロン・マスクも「ゆーさく」と呼びかけるときに少し注意を払っているようにも感じますね。
苦手・下手
「ひどい、最悪」の意味の延長になりますが、「下手、苦手」といった意味でも使われます。けっこうカジュアルな表現なので使う場面は選んでいいかもしれません。
I suck at basketball.
私はバスケが苦手だ。
I suck at shogi.
私は将棋がどへた。
She really sucks at fixing bikes.
彼女は本当に自転車の修理が下手だ。
He sucks with computers.
彼はコンピューターが苦手だ。
suckとblowで同じ意味になる
これはblowでも「下手」を同じように意味できます。通常、suck(吸う)とblow(吹く)なので逆の意味が成立しそうですが、ここでは同じ「下手、苦手」の意味になってしまいます。
I blow at basketball.
私はバスケが苦手だ。
She really blows at fixing bikes.
彼女は本当に自転車の修理が下手だ。
He blows with computers.
彼はコンピューターが苦手だ。
余談ですが性行為の「fellatio(フェラチオ)」は英語ではblow jobとも呼ばれているので、これも吸うと吹くで同じ内容になっているのは不思議な感じがしますね。吹いているようには思えないんですが、日本語でも「尺八」といった隠語も存在するので、言葉の不思議を感じる要素です。
反対の意味の「得意だ」についてはruleという表現があります。