reject / refuse / decline / denyの意味の違い

refuse / reject
 

公開日: 最終更新日:2023.09.27

すべて「断る、拒絶する」に関する似た言葉ですが、それぞれ基本的な使い方をネイティブスピーカーに確認したのでご紹介します。

場合によっては置き換えても問題ない場合や、明らかに意味が変わってしまう場合などもありますが、根本的な部分での使い方のご紹介です。

各単語の発音はスピーカーマークを押してください。この記事はカナダ人のスティーブとオーストラリア人のカールに確認しています。長時間ふたりと話してわかったのは、使い分けるのは日本人にはそんなに簡単なことではなさそうだという点です。

rejectの意味と使い方

rejectは基本的には「提案」や「申し出」を受け入れないことで「~を断る、拒否する」を意味します。発音は【ridʒékt】で、反対の言葉はacceptです。

そのため「request(依頼、要求)」「proposal(提案・企画書)」「application(申込書・願書)」「offer(オファー)」のようなものがrejectの対象になりやすいです。

例文

His plan to build a casino was rejected by the government.

彼のカジノ建設の計画は政府によって却下された。

例文

My credit card application was rejected.

私のクレジットカードの申請は受け入れられなかった。

したがって物体そのものを拒否することはあまりありません。

例文

He rejected my offer to get coffee.

彼はコーヒーを飲もうというオファーを断った。

上の例文はあくまで「コーヒーを飲もうという提案」を拒否しています。以下のように書くと明らかにニュアンスが変わります。

例文

He rejected my coffee.

彼は私のコーヒーを拒否した。

このような例文があった場合には、コーヒーコンテストや新コーヒーの開発で「私の考えたコーヒー」といったアイデア・企画のような性質ならば文章としては考えられます。

reject + 人

後ろに「人」をともなって、「(人を)受け入れない、拒絶する」を意味します。

例文

I want to ask her on a date, but I’m sure she will reject me.

彼女にデートを申し込みたいけど、きっと彼女は断るだろう。

例文

The company rejects over 100 job applicants a year.

その会社は年に100を超える求職者を断っている。

人が来る場合でも申請・申し出にあたるような性質の使い方がされます。

refuseの意味と使い方

refuseは何か物事などをすることを「拒む、拒絶する」を意味します。自分が何かをしないことを意味します。同じく反対の言葉はacceptなどです。

目の前に物体(コーヒー)を出されて「いや、私はコーヒー飲めないんです」と断ることは「refuse」です。作業などを断る際にも使えます。

例文

I offered him a coffee but he refused it.

私は彼にコーヒーを差し出したが、彼は断った。

例文

He refused coffee.

彼はコーヒーを断った。

例文

He refused to clean the toilets.

彼はトイレ掃除を拒んだ。

例文

I refuse to give up my dream.

私は夢を諦めることを拒絶している。

しかし、rejectと同様に「提案、オファー」に類するものに対して使われないわけではありません。

例文

She refused the promotion to CEO because it would be too much stress.

彼女はCEOへの昇進を拒んだ。なぜならあまりにストレスになるだろうから。

例文

They wanted me to work on the weekend but I refused.

彼らは私に週末に働いてほしかったが、私は断った。

例文

He refused my offer.

彼は私のオファーを断った。

決意を表すrefuse

何かを断る否定の意味で用いられることが多いですが、よい意味での「決意」「断固とした気持ち」を表すことも可能です。

例文

She has cancer but she refuses to let it ruin her life.

彼女は癌だが、癌によって人生を台無しにされることを拒んでいる。

例文

When he steps on the basketball court he refuses to lose.

彼がバスケットコートに立つときは、負けることを拒否する。

例文

I refuse to be afraid of terrorism.

テロを恐れることを拒んでいる。

力強い意志が明確にあらわれた表現であり、実際の問題として拒否可能かどうかは別問題です。

ごみ(名詞)

refuseは名詞で「ゴミ」の意味があります。garbageと同じ意味です。

動詞の意味と名詞の意味で関連がないように思いますが、ゴミは誰かが持っておくのを拒否したことで生まれるものです。この意味では関連していると言えます。

発音は異なるのでご注意ください。動詞は【rifjúːz】で名詞は【réfjuːs】です。

例文

A huge pile of refuse was in front of the building.

巨大なゴミの山がそのビルの前にあった。

例文

She found a gold tray buried in the refuse.

彼女はゴミの中に埋まった金のトレーを見つけた。

declineの意味と使い方

こちらはより丁寧な表現になり、「丁寧に断る、辞退する、拒否する」といった意味です。使い方としてはrefuseに近く、同様に反対の意味はacceptなどです。

例文

She declined the promotion to CEO, because it would be too much stress.

彼女はCEOへの昇進を辞退した。なぜならあまりにストレスになるだろうから。

例文

He declined to clean the toilets.

彼はトイレ掃除を丁寧に断った。

またdeclineは「減少する」や「減少」の意味でもよく使われます。

例文

Population is declining.

人口が減っている。

例文

Despite increases in areas like Tokyo and Saitama, this is the sixth straight year of overall decline and the steepest decline on record.

(日本の人口について)東京や埼玉といった増加している地域があるにもかかわらず、これは全体で見ると6年連続の減少、記録上もっとも急激な減少になっている。

denyの意味と使い方

少し意味が外れる感じがありますが、denyは否定すると訳されることが多いように「formally say no(フォーマルにNOということ)」なので「違うという」の意味が近くなります。

denyの反対は「admit」になると考えても問題ないと思います。発音は【dinái】となります。

しかし、denyは使い方が多くあり「否定する」以外にも「与えない、自由にさせない」や「(要求等を)拒否する、拒絶する」「認めない、信じない」など幅広い使われ方をします。

人をdenyした場合には「人が〇〇するのをさせない」「人に〇〇を与えない」となります。

例文

He denied me coffee.

= I can’t have coffee because of him.

彼は私にコーヒーを与えなかった。

例文

He denied me beer.

= He didn’t let me have beer.

彼は私にビールを飲まさなかった。

例文

My boss denied me a raise.

ボスは私の昇給を拒んだ。

例文

She denied her children video games because she wanted them to study more.

彼女は子どもにビデオゲームを与えなかった。なぜならもっと勉強してほしかったからだ。

いろいろな使い方があり文脈によっては「拒否する、断る」としても成立するケースがあります。

例文

He denied my application.

彼は私の応募を拒否した・拒絶した。

例文

This show is being held in cooperation with the British Museum and anyone under 18 will be denied entry.

今回のショーは大英博物館の協力で開催されている。ただし、18歳未満は入場することができない。

この場合にも18歳未満は入場を「拒絶される」と考えても成立します。


写真を描写してもらう

これらの言葉の違いをより詳しく知るためにネイティブスピーカーに写真を見て描写してもらいました。意見はオーストラリア人のカール、カナダ人のスティーブに聞いています。

タバコを拒否する女性

タバコを拒否する

上の写真はタバコをすすめられて断っている女性ですが、2人の意見を総合すると「refuse」を使うと表現として強すぎるそうです。

例文

△ I asked her to smoke with us, but she refused.

(やや表現として強い感じがする)

この場面を描写するならば2人の意見は以下のようなものです。

例文

I asked her if she wanted a cigarette but she said no.

I offered her a cigarette, but she didn’t want one.

日常の場面でrefuseがそぐわない感じで、この場面を描写するなら「No, thank you」ぐらいが妥当だろうといった意見でした。

食べることを勧める女性

食べさせる女性

「ちょっと食べてみなよ」みたいな場面で私が断っているようなシーンです。これでもやはり「refuse」を使うと場面としてはきつい感じがするそうです。

例文

She insisted that I taste it, but I refused.

(やや表現としてきつい)

使ってはダメというわけではなく、間違いでもありませんが、以下のような表現がより適切な描写だという意見です。

例文

She offered me a bite, but I said no.

She insisted that I taste it, but I really didn’t want to.

どうも「refuse」は日本人が考えるよりはっきりした拒絶で強めの表現な感じがしますね。1枚目も2枚目の「no thank you」の範疇だという意見でした。

キスを迫る男性

kissを迫る男性

キスを迫っている男性ですが、これはカールはrejectでもOKだと言っています。

例文

He tried to kiss her but he was rejected.

写真は男性がキスを求めて迫っている場面ですが、仮に男性に「please kiss me」とキスしてくれるように頼んでいるならば「refuse」が使えるそうです。

しかし、スティーブにいわせると描写としては以下のようなものがベターです。

例文

He went in for a kiss but she pulled away.

pull awayで「離れて行く」の意味ですが、まさにフィジカルな動作として逃げている感じですね。

封筒を拒否するビジネスマン

断るビジネスマン

この封筒がなにか? 上司なのか同僚なのか? など細かな状況は不明ですが、単純に場面を描写すると以下のような形になります。

例文

He refused to take the envelope.

「彼は封筒を受け取るのを断った」となります。

これが仮に何かの申し出やオファーのようなものならば、ビジネスのシチュエーションを考えるとdeclineでもあってきます。

例文

He declined the offer.

He didn’t accept the offer.



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