practice(習慣・開業・練習)の意味と使い方

プラクティス
 

公開日: 最終更新日:2019.12.5

practice(プラクティス)は動詞で「練習する、訓練する」、名詞では「練習、訓練」などの意味で広く知られる基本単語です。

しかし、ニュースに限らず会話表現でも他の意味で登場する機会もけっこうあります。今回も例文を交えながらpracticeのさまざまな使い方をご紹介していきます。

知っていればそれまでの話なのですが、知らないと「なんの意味なんだろうか?」と混乱するぐらいの意味の違いがあるようには思います。

カタカナでも最近は聞かないこともないかなといった程度には知られている言葉です。

練習する

最も広く使われている意味が「練習する」です。特に難しいこともありませんが、動詞と名詞のどちらでも使えます。

“practice”は、明確に物を学んで能力を上達させる意味があります。

例文

I practice guitar.

私はギターを練習している。

例文

I have soccer practice tonight.

今夜、サッカーの練習がある。

特にいくつかの活動・習い事はどちらかというと娯楽よりも、厳しい訓練、練習のように見なされるため言葉の相性としてpracticeがよく使われます。

judo(柔道)、karate(空手)、wrestling(レスリング)、yoga(ヨガ)、gymnastics(器械体操)などはpracticeが用いられます。

例文

He practices judo.

彼は柔道を習っている。

例文

She practices yoga.

彼女はヨガを習っている。

例文

My mother made me practice gymnastics when I was young.

私は小さい頃、母親に器械体操を習わされた。

またこれらのケースではdoを使うことも可能です。practiceを使ったほうが習っている感はやっぱりでるそうです。

例文

He does judo.

She does yoga.

My mother made me do gymnastics when I was young.

(習っている感じが薄れる)

上にあげた空手や柔道のようなスポーツをplayを使って表現すると「遊んでいる、ふりをしている」といった意味にとられる傾向があります。

例文

I played judo with my son.

息子と柔道ごっこをした。

柔道のことなんて知らないけど、そういうふりをしていたといった感じになります。

(医療機関などを)開業する

ニュースでそれなりの頻度で「開業する」の意味でも登場しています。

特に医師に対して使われることが多い言葉でpracticeだけで「医師や弁護士などが開業・営業する」の意味があります。医者以外にも弁護士などの専門職に対して使う言葉です。

弁護士などの専門職が運営する事務所、仕事そのものを名詞でpracticeといったり、動詞で医者・弁護士・会計士の「開業している・営業している」という意味にもなります。

例文

I took over my father’s law practice when he retired.

父親が引退した時に、彼の法律事務所を引き継いだ。

例文

After getting my medical license I set up a practice in the countryside.

医師免許を取得した後で、田舎に病院をつくった。

特に医師(歯医者、小さな病院)に対して使われることが多い言葉であって飲食店などには使いません。

以下のような文章があると注意が必要です。これがちょっとしたひっかけ問題になっています。

例文

① I practice medicine.

(どういう意味でしょうか?)

I practice guitar.の表現だとギター練習中で、そんなに上手くはないんだろうとなと感じます。しかし、医療に関する表現になるとまったく意味が異なります。

答えとしては「私は医者として活動している=私は医者です」となります。

①の文章は2つひっかけ要素があり、1つはpracticeが「開業している、営業している」という意味で使われている点です。

さらに何を開業しているのか? という部分でmedicineは「薬」の意味もありますが、ここでは「医学、医術、内科学」の意味です。弁護士などではなく「医療」に関わっていることがわかります。

このことから、この人は「私は医者である」といっていることになります。

街の開業医なのか、大きな病院に務める勤務医なのかは、①の文章だけではわかりませんが、現役の医者であることはわかります。

①は何も知らずに読むと「薬を練習している」となって「薬学部の学生や薬剤師を目指している人なのかな?」と勘違いしそうになるので気をつけてください。

あるニュースに「his dental practice」といった表現があったのですが、ここからわかるのはこの人が歯科医しかもhis(彼の)と書いているので、務めていたわけではなく自分で経営する歯医者の開業医(町の歯医者さん)のようなものであったことが読み取れます。

実践する

この延長にある考えで「実践する」「行う」といった意味もあります。以下の例文など意味を知らないと大きく読み違えます。

例文

My father used to practice law.

父親はかつては弁護士だった。

例文

Doctors practice medicine.

医者は医学を実践する。

法律を使うのは弁護士です。medicineは薬ではなくここでは「医療、医術」のことです。

習慣・慣行・慣例

また「練習、開業」のほかにも日常的な行為・活動の意味を表す「習慣」などの意味でも使われる言葉です。

例文

It is my practice to put ketchup on eggs.

たまごの上にケチャップをかけるのが僕の習慣なんだ。

上のような使い方もできますが、フォーマルな表現でよくビジネスの状況などに用いられるので商習慣などと訳してもいいかもしれません。

例文

Our company’s practice of donating to charities started ten years ago.

私達の会社のチャリティーへの寄付を行う習慣は10年前に始まった。

例文

The CEO started several new practices to improve profits.

CEOは収益改善のために新しい習慣をスタートさせた。

習慣などを表す他の表現は以下の記事にもまとめています。

この記事では個人の癖や、文化全体の習慣などを詳しく解説しています。

(宗教的なルールを)順守する、守る

ニュースには一度だけ「(宗教的なしきたりなどを)順守する、守る」の意味で登場しました。

信仰すると考えても問題ないと思いますが、日々その教えを守っているようなことを指します。習慣にしていると考えても近いかもしれません。

例文

There are thousands of practicing Hindus in the worlds.

世界には多くのヒンドゥの教えを守る人々がいる。

例文

I am a Christian but I don’t practice.

私はクリスチャンだけど、教えを守ってない。

上の場合はクリスチャンだけど、別に教会などにはいっていないよ、ぐらいの意味です。

他にもpracticeに関連するpracticalやpracticallyについては以下の記事にまとめています。



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