犬を表す言葉は「dog(ドッグ)」が最も一般的です。これ以外にも「pup」「puppy」「pooch」「doggy」「canine」などいくつかの単語があります。特定の犬、子犬を表す場合もあれば、犬全般を指すこともできます。
ここでは言葉の雰囲気なども整理しながら犬に関連する単語をネイティブの意見を交えながら整理しています。猫に関しては『pussy cat, kitty, puss, felineなど猫に関連する表現』をご覧ください。
この記事の目次!
dog(ドッグ)の使い方
犬を表す言葉にはカタカナでもおなじみの「dog(ドッグ)」があります。広くあらゆる犬を表すことができるので非常に便利な言葉だといえます。
I have a dog.
私は犬を飼っている。
My dog likes to walk on the beach.
うちの犬は海辺を歩くのが好きだ。
通常の「飼っている」を意味する場合はhaveで十分です。特定の意図で育てる場合には以下の記事を参考に言葉を選んでください。
canineの意味と使い方
canineも「犬」「イヌ科の」といった意味になり、特定の文脈で使われるような言葉遣いです。
canine【kéinain】
canineは「イヌ科」なので狼なども含まれてくるといった部分はあるものの、それでも「犬」そのものを指して使われることも多いです。
He’s an expert in canine behavior.
彼は犬の動作の専門家だ。
The police used canine units to find the suspect.
警察は容疑者を見つけるために警察犬のユニットを使った。
The police used K9 units to find the suspect.
(同じ音のためK9と表記されるケースもあります)
canineはしばしば「犬歯の」といった意味でも使われます。
I lost one of my canine teeth.
私は犬歯を一本なくした。
やや「犬」よりも堅苦しい感じの言葉遣いに聞こえる部分もあり、状況によっては見かける言葉です。ニュースでは犬(dog)の言い換えとしても見かけます。
pup / puppy / pooch / doggy / bitchの違い
犬に関してはいろんな呼び方がありますが、地域差や国、個人差もあって、決まったルールがあるわけではありません。
こういう言い方もある、ぐらいの参考に考えてください。探せばもっと言い方があると思います。
pup
pupは基本的にはあらゆるタイプの犬のことです。しかしグーグルで画像検索するとわりと子犬に対して使われているような感じでした。
読み方は【pʌ́p】なので「パプ」のような感じです。
pup【pʌ́p】
I love my two pups.
私は2匹の犬を愛している。
I gave my pup a treat.
犬におやつをあげた。
Look at that cute pup in the window.
窓のかわいい子犬を見ろ。
puppy
puppyは明確に「子犬」「小さな犬」に対して使われます。読み方はパピィが近いです。
puppy【pʌ́pi】
My German Shepherd gave birth to five puppies.
うちのジャーマン・シェパードは5匹の子犬を産んだ。
My dog had six puppies.
うちの犬は6匹の子犬を生んだ。
I rescued a puppy from the shelter.
シェルターから子犬を引き受けた。
pooch
poochも犬全般で大型、小型を問いません。しかし、そう呼ぶ人もいるといった感じで、どの程度の頻度でなぜ「pooch」と呼ぶのかは不明です。もちろん変な言葉ではないし、普通に使う人も大勢いると思います。
読み方はポーチではなく「プーチ」が近いです。
pooch【púːtʃ】
日本語でも犬のことを「わんちゃん」「わんこ」みたいに呼ぶ人って大勢いると思いますが、どの状況でどういう人々が「わんこ」と呼んでいるのか、よくわからないのと似ているのかもしれません。
I hug my pooch every night.
私はうちのワンコに毎晩ハグをする。
I saw a pooch on the street and petted it.
道で犬を見て、撫でた。
doggy
doggy(ドギー)は明確に幼児語、子供っぽい言葉遣いだと思っていいと思います。それをわかったうえで使う大人もいると思います。
doggy【dɔ́gi】
Mommy, can I have a doggy?
おかあさん、犬をかっていい?
Look at that doggy!
あのわんちゃんを見て!
bitch
bitch(ビッチ)に関してはもともとメスの犬を指している言葉でしたが、近年は「嫌な女」といったスラングでの意味が先行している感じもあって、実際の犬を指しては誤解を招くこともあって使われなくなっています。これに関してはbitchの項目にまとめているのでご覧ください。
具体的な犬種で呼ぶ
犬に対しての他の呼び方としては、具体的な犬種名で言う方法ももちろんあります。
My dog is a terrier breed.
うちの犬はテリア犬だ。
Terriers are famously loyal and brave dogs.
テリア犬は広く知られているように忠実で勇敢な犬だ。
My dog is half-chihuahua.
うちの犬はハーフのチワワだ。
Snoopy is a beagle.
スヌーピーはビーグルだ。
雑種犬は「mutt」という言葉があります。
My dog is a mutt.
うちの犬は雑種だ。
stray dog / rescue dog / underdog
他にも犬の種類ではありませんが、その生態や特定の状況では個別の呼び方がされるものがあります。
stray dogは「野良犬」です。stray catで「野良猫」です。
The charity helps stray dogs.
そのチャリティーは野良犬を支援している。
rescue dogはアニマルシェルターから引き取った犬のことを指しています。
My German shepherd is a rescue dog.
このジャーマン・シェパードはシェルターから引き取った犬だ。
underdogは人間やスポーツチームで「勝ち目のない人、チーム」を指して使われることが多いです。
My favorite teams are all underdogs.
私のお気に入りのチームはすべての勝ち目のないやつらだ。
She likes to root for the underdog.
彼女はそのアンダードッグを応援するのが好きだ。
man’s best friend
「man’s best friend」は「犬」の愛称、言い換えの表現です。人間の最高の友達、といった意味です。
A new salon was opened which specializes in shampoos for man’s best friend.
犬のシャンプー専門の新しいサロンがオープンした。
The museum has lifted its ban on man’s best friend.
その博物館は犬の入館禁止を解除した。
「man’s best friend」は単数形ですが、ほぼすべてのケースで、一般的に1匹の犬というよりはむしろ複数の犬、犬全体を表すために使われます。
The museum has lifted its ban on dogs.
= The museum has lifted its ban on man’s best friend.
以下のように1匹の犬に対して使うととても変です。
▲ This is my new man’s best friend.
スラングとしてのdog
アメリカのスラングではdogが「足」を意味することがあります。しかし、すべての状況で常に「足」を意味するのではなく特定の組み合わせによる慣用表現として使われています。
My dogs are killing me.
My dogs are barking.
(疲労で足が痛いの意味)
少しバリエーションはあるものの通常は上のようなbarkやkillとの組み合わせで「疲労によって足が痛い」を意味することが多いです。
常に「dogs」と両足を表現するのが一般的で、dogと単数形にして片足のみを指すケースはまれです。また怪我などによる足の痛みなどには使いません。
I broke my dog.
(こういう使い方をしない)
また、あまり重要ではない知識ですがヒップホップ系のスラングでdogは友達、フレンドを意味しています。
What’s up, dog?
(友達への呼びかけ)
He’s my dog.
彼は俺のダチだ。
英語での犬の鳴き声について
わんわんは日本式ですが、一般的には英語での犬の鳴き声はサイズによって少し変わります。
小型犬 = yip (yip)
中型犬 = bow wow
大型犬 = woof (woof)
わんわんのように2回で表現されるケースもあります。動物が鳴く際にはgoが一般的で、sayでもいけるようですが、cryは使えません。
An owl goes “hoot.”
ふくろうは「ホー」と鳴く。