育てる(子供・動物・植物)を英語でどういうか?

育てる(子供・動物・植物)を英語でどういうか?
 

公開日: 最終更新日:2020.10.14

「育てる」を英語でいう場合には、その対象が自分の子供ならば一般的にはraiseがよく使われる単語です。それ以外でも類義語はありますが、少し特殊な言葉遣いに感じられるかもしれません。

このページでは植物・草木・花・野菜などを「育てる」と、ゲームのキャラクターや会社、ウェブサイトなどを「育てる、育成する」の英語表現をどういうかまとめています。

動物を飼う、飼育する表現については『動物を「飼う・飼育する」を英語でどういうか?』にまとめているので犬や猫についてお探しの方はそちらをご覧ください。

人間の子供を育てる

人間の子供を育てる

人間の子供を育てている場合は一般的にはraiseがよく使われます。特にごく普通の実の両親と実子の関係ならばraiseや単純にhaveでも問題ありません。

それ以外の言葉を使うと何か特定の意図や事情があるように感じられる傾向があります。特に理由がないならばraiseで十分ではないでしょうか。

haveでも表現可能ですが「子供がいる」としかいっていないので、例えば離婚して子供はいるけれど養育はしていない、一緒に住んではいないケースなどでは明確にhaveを使う理由になります。raiseを使うと「育てている、養育している」の意味になります。

例文

He has two kids.

彼は二人の子供がいる。

(離婚して別々に住んでいる可能性などもある)

raiseを使う

一般的にはraiseがよく使われる表現で「育てている」の意味です。現在進行形でも現在形でもどちらでも問題ありません。

例文

He is raising two kids.

He raises two kids.

彼は2人の子供を育てている。

例文

I want to raise kids.

子供を育てたい。

また受動態でも使うことは可能です。asやto beを使ってどのように育ったかを伝えることもできます。

例文

The kids were raised in New York.

子供たちはニューヨークで育てられた。

例文

The kids were raised to be polite.

子供たちは礼儀正しくなるように育てられた。

例文

The kids were raised as Catholics.

子供たちはカトリックとして育てられた。

inは場所、raise to beは目標、ゴールに重点を置いた表現、asは環境などを説明します。raiseはいろんな意味があるので以下の記事でも説明しています。

またraise upのようにupを入れるのはアメリカに見られる一種の強調表現で特にあってもなくても一緒です。アメリカ英語にはこのような特に必要のないupが用いられます。

bring upを使う

bring upも「育てる」の意味で子供などに使われますが、多くは「どのように育てるか」といった細かな情報が付随することが多いです。

例文

I want to bring up my kids as Catholics.

子供をカトリックとして育てたい。

例文

The kids were brought up in New York.

The kids were brought up to be polite.

The kids were brought up as Catholics.

(先に紹介した例文と同じでraiseと置き換え可能)

以下の例文のように単純に育てるだけで使うのは間違いではありませんが、より一般的ではなくなります。

例文

△ I want to bring up kids.

△ He is bringing up two kids.

(間違いではない言い方)

fosterを使う

fosterを使う

他の単語でも可能ですが、例えばfosterは専門用語で孤児院などから引き取って一時的に養育するようなことです。

fosterは養子(adopt)とも違った話で、あくまで一時的に事情のある子供を育てるニュアンスです。fosterはアニマルシェルターのような場所から動物を預かることにも使えます。

例文

After her parents died she was fostered by her aunt.

彼女の両親が亡くなったあと、彼女は叔母に育てられた。

「foster care」や「foster home」で児童養護施設、養家、里子を預かる家などを指します。このような施設から子供を引き受けるのがfosterだと考えられます。

例文

He was put in foster care(home) after his parents were arrested.

彼は両親が逮捕された後に、フォスターケアに入れられた。

rearを使う

rearにも「子供(や動物)を育てる」の意味がありますが、ネイティブスピーカーに確認すると普通の日常会話では使わないレベルの単語だそうです。

イメージ的に科学の論文など専門分野で登場するようなたぐいの言葉だといっていたので、日常会話レベルでは無視してもいいと思います。

例文

It was a difficult environment to rear a child.

子供を育てるには難しい環境だった。

例文

These sheep are reared for their excellent wool.

優れた羊毛のためにこれらの羊は飼育されている。

child-rearingといった言葉は存在していますが、英語圏でもあまり使わないという意見でした。以下の関連記事もご覧ください。

take care ofを使う

take care ofでも「世話をする」といった意味になるので近いですが、こちらは短期間の育児にも使えます。例えば両親がでかけているので面倒を見るといったことです。

raiseを使うとある程度の期間を連想させますが、take care ofだけだと数時間レベルの世話も含んできます。

例文

I took care of my neighbors’ kids for the weekend.

週末に近所の子供の面倒を見た。

植物(花・草木・野菜・果物)を育てる

植物を栽培する

一般的にはgrowは植物に対して使います。「栽培する」の意味です。花や観葉植物のようなものから、食べる目的のものまで広く使えます。

逆にraiseを使ってもいいと書いているケースがありますが、まわりのネイティブスピーカーに聞くと植物に「raise」はあまり使わないのではないかといった意見でした。

例文

I grow tomatoes in my backyard.

トマトを裏庭で育てている。

例文

I grow strawberries on my window sill.

窓台・窓際でイチゴを育てている。

例文

Farmers can make good money growing corn for bio-fuels.

バイオ燃料の目的のために、農家はトウモロコシを育てることでいい金になる。

growは人間の場合は育てる(他動詞)ではなく、主語の人が「育つ(自動詞)」としてならば使えます。

例文

Kids grow up so fast.

子供の成長はとてもはやい。

breed

breedを植物に使うと、特定の種を生み出すために管理された方法で植物を育てることで「品種改良する」といった意味になります。

例文

Carrots were originally purple, but become orange through breeding.

人参はもともとは紫色だったが、品種改良によりオレンジ色になる。

例文

The wine is made from a specially bred grape to enhance its taste.

そのワインは味をより良くするために特別に品種改良されたぶどうから作られている。

例文

I breed purple tomatoes.

紫色のトマトを品種改良で育てている。

単に栽培しているだけならgrowで表現できます。

例文

I grow purple tomatoes.

紫色のトマトを栽培している。

ゲームのキャラを育てる

ゲームのキャラを育てる

ゲームのキャラクターやアイテム・武器を育てるといった表現は日本語では聞かれますが、英語でどういうかを確認してみると「level up」が妥当ではないかという意見でした。

レベルの区切りがないパラメーター的なものでも使うことが可能です。育成型のゲームは人気になっています。

例文

I leveled up my Pikachu.

ピカチュウのレベルをあげた。

例文

I need to level up my Ragnarok to 35 before fighting the Golem.

ゴーレムと戦う前にラグナロクのレベルを35まであげる必要がある。


サイトや会社を育てる

会社を育てる

また日本語では会社やウェブサイト、アプリなどを「育てる」という概念が成立します。完成していないわけではなく、完成した後で大きくしていくといった意味です。

これはそのままraiseを使うよりは、より具体的な意味をとったほうが自然になります。

使えるとすれば植物と一緒のgrow(育てる)、expand(拡大する、大きくする)、develop(開発、改良していく)、nurture(養成する、育てる)あたりです。

以下はすべて「ウェブサイトを育てたい」です。websiteの部分はcompany(会社)やapp(アプリ)に変えても問題ありません。

ただし正確には例えばアクティブユーザー数を増やしたい、売り上げを増やしたい、ページビューを増やしたいといった具体的な目標設定ができるはずなので「育てている」は漠然とした抽象的な表現だといえます。また従業員などについてはtrainなどが使えます。

例文

I want to grow my website.

(何かを増やす、成長させる)

例文

I want to expand my website.

(より大きくしたい、拡大したい)

例文

I want to develop my website.

(改良を加えていきたい)

例文

I want to nurture my website.

(良い状態に保っていきたい)

動物を育てる

動物を育てる

動物については別記事に詳しくまとめています。それがペットであるか? 家畜のようなものであるか? 飼い主がどう接するかによって少し表現が変わります。

一般的には犬、猫などのペットの場合はhaveで表現することができます。raiseでも可能ですが何か特定の意図が感じられます。繁殖目的ではbreedが使えます。

詳しくは以下の記事にまとめています。



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