sellが「(商品などを)売る、販売する」という動作を表した動詞です。sell forで「いくらで売る」といった値段を表したり、sell offで「売り飛ばす」といった表現になります。
一方のsale(セール)は名詞で「販売、物を売ること」や、カタカナのセールに近い「割引販売」の意味にもなります。その複数形がsalesでこちらは「売上高」といった意味にもなります。
1つの言葉にいくつかの意味があるため少しややこしい点もあります。1つ1つ使い方や違いを例文にまとめてみました。
この記事の目次!
sell(売る)の意味と使い方
sellは動詞で「売る、販売する」です。過去形・過去分詞がsoldです。個人で売る場合でもお店でも使えます。
発音はsell【sél】なので読み方としてはセルが近いです。細胞などを意味するcellと同音です。
sell【sél】
以下のように使います。
They sell a lot of hand-cranked radios there.
彼らは多くの手回しラジオをそこで売っている。
I sold my car because I didn’t need it.
私は車を売った。なぜなら、必要なかったからだ。
giveと同じような文型で使うことができます。「sell モノ to 相手」または「sell 相手 モノ」です。
I sold Joe a banana.
I sold a banana to Joe.
ジョーにバナナを売った。
sell for 値段
sellの後にforを伴うことで、いくらで販売しているという値段を意味することができます。
This table sells for $200.
このテーブルは200ドルの値段で売られている。
Most futons sell for around 10,000 yen.
ほとんどの布団は約1万円で売っている。
How much are you selling your car for?
あなたの車をいくらで売りますか?
sell off(売り飛ばす)
sellにoffがつくことによって「売り飛ばす/売り払う」といったニュアンスが少し出ます。
普通に「sell」で表現すると販売してお金を得ることが目的になりますが、offがつくことによって処分する、手放すといった部分がフォーカスされます。
I’m going to sell my car because I need money.
お金が必要なので、車を売るつもりだ。
I’m going to sell off my car because I want a new one.
新しい車がほしいので、車は売り払うつもりだ。
あってもなくても基本的な意味は通じますが、表現が豊かになるので使う機会があれば使用してみてください。いくらでもいいので売り飛ばしたいといった感じでoffがついています。
stop selling / stop to sellの違い
stop sellingは「売ることをやめる、販売停止」です。stop to sellは「売るために(何かの作業など)をやめること」です。
これはsellに限らずstopという動詞の使い方の問題です。以下はお菓子のカールが販売中止になったニュースからです。
They will stop selling Karl.
彼らはカールの販売をやめるだろう。
They will stop to sell Karl.
彼らはカールを売るために(何かを)やめるだろう。
上は販売停止ですが、下は売っているので意味が逆になります。
下の例文でのstopは何かは明言されていませんが、ワゴン車での移動販売などだったら車を停車させたりすることが考えられます。
sale(セール)の意味と使い方
発音は【séil】なので読み方としては「セイル」が近いです。
sale【séil】
saleそのものは2つの意味が考えられます。1つは単純に「販売」「商品を売ること」という行為を表す名詞です。
I made a sale this morning.
今朝、(なにか物を)売った。
For every sale, he gets five percent.
各販売ごとに、彼は5%を得ている。
もう1つはカタカナのセールに近い「割引販売、値引き販売、特売」です。これは文脈で見分けます。
The store is having a sale now.
そのお店は今、割引販売をやっている。
That shirt is on sale now.
あのシャツは今、割引中だ。
これらはon saleといった表現も「販売中」と「割引中」の2種類の解釈ができるので以下の記事も参考にしてください。
sales(セールス)の意味
salesはカタカナではセールスと表現されますが、英語では発音は【séilz】と辞書に掲載があるので「セイルズ」と濁るのがいちおう正しい発音です。
sales【séilz】
ただしネイティブスピーカーに聞いてみると発音については「わりとどっちでも良さそう」といった感じでした。
saleの複数形になりますが、意味としてはビジネスニュースなどでは「売上高、売上」を指すことが多いです。
Sales are high around New Year’s.
新年あたりは売上高が高い。
Their strategy for increasing sales was very effective.
彼らの売上を伸ばすための戦略はとても効果的だった。
もう1つが、saleには「割引」の意味があるので、それの複数形だともいえます。
There are many sales around New Year’s.
新年あたりは多くの割引販売がある。
sales(販売の)
辞書によってはsalesを形容詞で「販売の」「販売に関連した」といった意味で掲載している場合があります。
I work in the sales department.
私は販売部門で働いている。
She is our best salesperson.
彼女は私たちの最高の販売員だ。
salespersonのように一単語になっているものも多いです。
salesを形容詞とするか、名詞の形容詞的用法とするか微妙なところですね。名詞の形容詞的用法は単数形を使うので「shoe shop(靴屋)」のようになります。
このルールに従うならば「sale department」となるはずですが、通常は「sales department」と複数形で使います。ということは、形容詞の扱いなのかなという感じはしますね。