carry onはいくつかの意味があり、最も見かけるのは「継続する、続ける」です。この他にも「わめく、騒ぐ」といった使い方や、古臭い表現で「いちゃつく」みたいな意味もあります。
こうなる理由は日本人には運ぶイメージしかないcarry(キャリー)が英語では、古くから別の意味でも用いられたためそこから派生した表現だからだと考えられます。いったんカタカナの「運ぶ」のイメージは忘れてもいいと思います。
名詞や形容詞でcarry-onの形で「機内持ち込み可能な」として小型のスーツケースなどに対して使われることもあります。
carry outについては『carryとcarry outの意味と使い方』をご覧ください。
続行する・継続する
carry onはいくつか意味がありますが、多く使われるのは「継続する、続ける」のcontinueの意味です。
日本人にはcarry(キャリー)は運ぶイメージしかありませんが、英語ではconduct(実行する、行う)やmanage(運営する)の意味もあり、これに継続を意味する「on」がついて結果的にこのような表現が成り立っているそうです。
この意味は1600年ごろからすでに成立していた使い方として古くから存在している意味です。
George is resigning, but we will carry on his work.
ジョージは退任するが、私たちは彼の仕事を続けるだろう。
I struggled to carry on after her death.
彼女が亡くなった後で、続けることに悪戦苦闘していた。
騒ぐ、わめく
「騒ぐ、泣きわめく、暴れる」などの意味もあります。こちらは1800年ごろから使われだした意味です。
He’s always carrying on about how the government is wrong.
彼はいつも政府がいかに間違っているかについてわめいている。
Please don’t carry on like that in public. It’s embarrassing.
頼むからあんな風に人前で騒ぐのはやめてくれ。恥ずかしい。
carry on with(いちゃつく)
辞書には「いちゃつく、不適切な関係を持つ」などの掲載があり、男女の恋愛関係を指しますが、ちょっと古臭い表現になっています。
Those two have been carrying on for months now.
あの二人は、ここ数カ月、付き合っている。
She was carrying on with another man behind my back!
彼女は私に隠れて、ほかの男と関係(浮気)を持っていた!
carry-on
carry-onは「機内に持ち込むことが可能な」といった意味がありますが、これは航空機が登場して以降の使い方です。
carry-on baggageやcarry-on bagで「機内持ち込み可能な手荷物」を指し、これが省略されてcarry-onだけで「持ち込み可能な手荷物」の意味でも使われます。小型のスーツケースと考えて問題ないと思います。
名詞で使った場合は複数形を指します。
I bought a carry-on.
キャリーオン(持ち込み可能なカバン)を1個買った。
I bought two carry-ons.
キャリーオン(持ち込み可能なカバン)を2個買った。
「航空機の機内に持ち込めるサイズの(カバン)」という意味でかなり使う場面が限定されています。また人によっては特にこの言い方をしないケースもあります。
carry offの意味と使い方
何かを持ち去る、などの意味ですが、しばしば盗むことによって持ち去るといった使い方がされます。
Thieves carried off $2,000 worth of items.
泥棒たちは2,000ドル相当の品物を持ち去った。
Police caught him before he could carry off the painting.
警察は彼が絵を持ち去る前に彼を捕まえた。
難しいことに成功する
またcarry offは「難しいことに成功する」といった使い方もできます。
Few women can wear a dress like that but she carries it off well.
あんなドレスを着こなせる女性は少ないが、彼女はうまくやり遂げている。
He carried off the role of Hamlet very well.
彼はハムレットの役を非常にうまくやり遂げた。