stir(ステア)はカクテルにも使われる用語で、スプーンやマドラーでぐるぐるとかき回して混ぜるような行為を指します。少し古臭いですが「動く」の意味もあります。
そこから比喩的にstir upで「ことを荒立てる、騒動を起こす」や、cause a stirで「話題になる、物議を醸す」のような使い方もあります。ここではstirの使い方をまとめています。
stirの意味と使い方
stirの本来の意味はカクテルなどでも使われるマドラーやスプーンでくるくるとかき混ぜることです。
ハンドル操作の「steer」とも似ていますが読み方は注意が必要です。ローマ字読みだと逆になってしまいますが「stirがステア」で、「steerがスティア」に近くなります。
stir【stə́r】混ぜる
steer【stíər】運転する
He stirred his coffee while he talked.
話している間に、彼はコーヒーを混ぜた。
The bartender didn’t stir my drink enough.
バーテンダーは十分に私の飲み物を混ぜなかった。
カクテルなどはっきりしていますが、シェイカーに入れてカシャカシャと振って混ぜるのが「shake(シェイク)」であり、グラスに入れてマドラーで混ぜるのが「stir(ステア)」です。
スパイ映画のジェームズ・ボンドは普通はステアで飲むことが多いカクテル「マティーニ」をシェイクで飲むのが好みです。有名なセリフになっています。
I like my martini shaken, not stirred.
マティーニをステアではなく、シェイクで飲むのが好きだ。
動き、動く
ちょっと古臭い言い方ですがstirには「動き、動く」といった意味があるので以下のような使い方も可能です。
Something is stirring in the bedroom.
ベッドルームで何かが動いている/起こっている。
He didn’t stir.
彼は動かなかった。
There is a stir in the bedroom.
ベッドルームに動きがある。
文脈で判断するしかありませんが、何かが動いたり起こったりする様子を表せます。
stir upの意味と使い方
stir upは「荒立てる、巻き起こす」ことや、きわどい意見や騒ぎなどを「起こす」ことにも使われます。
I don’t want to stir up any trouble, so I’ll be quiet.
トラブルで騒ぎ立てたくないので、静かにしているだろう。
Shooting in America stirred up racism issue.
アメリカでの発砲事件が人種差別問題を巻き起こした。
次に紹介する「cause a stir」は良い悪いを問わずにざわざわさせるのに対して、stir upは悪い意味での荒立てる、巻き起こすなので少し使い方が違います。
cause a stir
cause a stirの形で「動きを起こす、話題を起こす」などの意味になります。
日本語にしにくいですがこの場合は良い意味、悪い意味どちらも可能なので「評判になる、話題を呼ぶ、物議を醸す」あたりが含まれてきます。注目を集めるようなイメージです。
His comments caused a stir.
彼のコメントが動きを起こした。
She causes a stir whenever she sings that song.
彼女があの歌を歌うときはいつでも動きが起こる。
The new iPhone is causing a stir.
新しいアイフォンが話題を起こしている。