pull overが最もよく使われているのは、車を路肩に停車する行為を表す際です。警察によって停止の指示を受ける場合でも、自らの意思で停車する場合でも、どちらでも使うことができます。
また名詞でのpulloverは頭からすっぽりかぶるようなセーターを表すこともできます。ここではpull overの使い方を例文にまとめています。
pull over(路肩に車を止める)の使い方
「路肩に車を止める」「路肩に車を止めさせる」といった意味で、運転手が自分の意志で停車すること、警察による停車の指示、どちらにも使うことができます。
語源ははっきりしませんが「pull(引く)」は自動車関係によく使われる言葉で、もともとは馬車の手綱(や馬そのもの)に対して使われていた動作や行動が、1900年代から自動車にも使われるようになっています。
overは「向こう側」あるいは「終わる」といった意味か、はっきりしませんが「(手綱や馬を)引っ張って停める、終わらせる」といったイメージになっています。
いろんな使い方ができますが、以下の例文を参照してください。
I saw someone in trouble on the side of the road so I pulled over to help.
誰かが道の脇で困っているのに気づいたので、私は助けるために車を路肩に止めた。
I saw someone in trouble on the side of the road so I pulled my car over to help.
誰かが道の脇で困っているのに気づいたので、私は助けるために車を路肩に止めた。
Can you pull over here?
ここで止めてもらえますか?
タクシーの運転者などに対しては「Pull over.」だけでも「ここで止めてほしい」の意味で伝わります。
警察に止められる場合には受動態を使ったほうがより一般的な表現になります。
The police pulled me over because I was speeding.
スピードを出しすぎていたので警察が路肩に私を止めた。
I was pulled over because I was speeding.
スピードを出しすぎていたので路肩に止めさせられた。
stopは単に止まるだけですが、pull overは路肩に停車するなので、重なる部分もありますが意味が少し違います。
You have to stop at a red light.
赤信号で止まらないといけない。
You have to pull over at a red light.
(こういうルールは基本的にはないので間違い)
pull overのその他の使い方
pull overそのものはシンプルな単語の組み合わせなので、ひょっとしたら自動車以外にも登場するかもしれません。
下の例文は普通にブランケットをひっぱって、犬にかぶさるようにかけた、という意味です。
I pulled the blanket over my sleeping dog.
私はうちの寝ている犬にブランケットを(ひっぱって)かけた。
ほかにも筋トレのメニューにもなっていたりするそうですが、pull(引っ張る)とover(覆う、乗り越える、上)のイメージの組み合わせだと思います。
pull the wool over someone’s eyes
ほかにも「pull the wool over someone’s eyes(羊毛をひっぱって目を覆う)」はことわざ、慣用句になっており「目をくらませる、あざむける」の意味です。語源はもともとはカツラは羊の毛を使っていたようで、カツラを引っ張り下げると前が見えなくなることからです。
The salesman tried to pull the wool over my eyes.
そのセールスマンは目をくらませようとした。
pullover(セーター)
名詞になりますが、頭からすっぽり被るようなセーターを「pullover」といいます。フードがついていても、ついていなくても同じです。
セーターとプルオーバーの違いですが、昔ながらのセーター(sweater)は前でボタンを留める方式もあります。pulloverはセーターの中でも、今日で広く見られる頭からかばっと首を通す、ボタンなしのタイプの服です。
I bought a pullover for my sister.
妹にプルオーバーを買った。
That website sells a lot of cute pullovers.
あのウェブサイトはかわいいプルオーバーをたくさん販売している。