occur

「起こる」のoccur / incur / happenの違い

occurとhappenの違いについては基本的には何かが「起こる」として置き換えが可能な同じ意味です。

しかしネイティブスピーカーに確認してみるとやはりニュアンスの差がみられるのは事実です。

カナダ人のスティーブとオーストラリア人のカールに確認しましたがニュアンスとしては感覚的な部分でなかなかロジックとして説明しにくいようです。

この時はhappenを使う、この時はoccurを使うといった区別は明らかにあり使い分けもされていますが、なぜそちらを使うのかについては明確な説明がスパッとしにくい言葉です。

基本的にスパッと使い分けるのは難しい言葉だと思ってもらった方がいいかもしれません。ここでは同様に悪いことが起こる「incur」と、繰り返し起こる「recur」についても解説しています。

occurとhappenの違い

2時間ぐらい二人のネイティブスピーカーと話し合った結果、occurとhappenの違いについてわりとはっきり言えることが2つあります。

1つは「起こる」の意味で使った場合にはoccurのほうがよりフォーマルで堅い響きを持った言葉であり、日常会話ではhappenがよく使われます。

もう1つは「happen to」と「occur to」としてtoをともなって使う熟語では明確に意味が変わります。

happen to

happen toは「偶然~する、たまたま~する」で偶然に何かが起こる場合に使うことができます。

I happened to meet your aunt yesterday.
昨日、たまたま君の叔母さんに会ったよ。

If you happen to find my wallet, can you call me?
もし偶然にも私の財布を見つけたら、電話してくれないか。

これはby chanceでも似たような意味が表現できます。

I met your aunt by chance yesterday.
If you find my wallet by chance, can you call me?

~に対して起こる

ただしhappen toには「~に起こる」「~に対して起こる」の意味もあるのでご注意ください。

Earthquakes happen to Japan all the time.
地震は日本に対してしょっちゅう起こっている。

Robberies happen to my store often.
強盗事件がしばしばうちのお店に起こる。

A robbery happened to me.
強盗にあった。

occur to

一方のoccur toは「~の心に浮かぶ」の意味になり、アイデア、計画、答えなどが頭に思い浮かんだ際に使うことができます。

It occurred to me that she was cold, so I gave her a sweater.
彼女が風邪だと思ったので、彼女にセーターをあげた。

The teacher asked the class a question but the answer occurred to no one.
先生はクラスに質問をしたが、答えはだれにも浮かばなかった。

以下はお金などに困っていた場合には強盗が思い浮かぶケースもあるかもしれません。

A robbery occurred to me.
強盗が頭に思い浮かんだ。

このような使い分けが存在するので、この意味で使われている場合にはoccur toとhappen toを入れ替えてしまうと異なる文章になってしまいます。

occurとhappenを「起こる」の意味で使う

occurは「起こる、発生する」を意味し、happen(起こる、生じる)と基本的には同じ意味なので置き換え可能な言葉です。発音は【əkə́ːr】なのでアカー、オカーあたりの読み方になります。

occur【əkə́ːr】

細かく考える必要がない人はほぼ同じだと思って問題ないと思います。以下はネイティブスピーカーに作成してもらった英文ですが、どちらを使っても文章としては成立しています。

Accidents like that don’t occur(=happen) very often.
あのような事故はめったに起こらない。

Tornadoes frequently occur(=happen) in North America.
竜巻は北アメリカではよく起こる。

このように両方ともに成立する英文であるという前提ですが、細かなニュアンスやネイティブスピーカーの受け止め方には差が見られるのも事実です。

違いは感覚的

2時間ぐらい話し合っていたのは「起こる」の意味として単独でoccurとhappenを現在形(過去・未来)で使った場合にどのような差が出るか? です。

そもそもの言葉の定義も曖昧であり、感覚による部分が大きな言葉です。1つの定義を当てはめて成立しても、主語を入れ替えるとまた違ったニュアンスになるといったケースが多いです。

以下のような日常会話の場合には普通はhappenを使います。occurでも可能ですが不自然な文章だといえます。ではなぜ不自然か? についてははっきり説明できません。

What’s happening tonight?

What’s occurring tonight?

We don’t know what will happen.

We don’t know what will occur.

以下は薬などの注意書きによく見られる「(この薬を飲むと)吐き気、嘔吐が起こるかもしれない」といった文章です。この場合はoccurを使います。

Vomiting may occur.
嘔吐が起こるかもしれません。

Vomiting may happen.

これは薬によって引き起こされて起こるといったニュアンスを伝えていますが、これを「Vomiting may happen.」を書くと薬とまったく関係なく「嘔吐が起こるかもしれない」というニュアンスで伝わる可能性があります。

しかし「Vomiting may happen.」と書くことも普通は使いませんが間違いだとは言い切れません。

オリンピックが開催される場合には多くはbe heldが使われますがhappenやoccurでも表現可能です。その場合には少しニュアンスが変わります。

The Summer Olympics occur every four years.
(誰かによって予定されていたように感じる)

The Summer Olympics happen every four years.
(自然発生的に起こるように感じる)

このように感じる一方で先に紹介した竜巻の例文をもう一度、取り上げてみます。

Tornadoes frequently occur(=happen) in North America.
竜巻は北アメリカではよく起こる。

occurを使うと竜巻が誰かによって発生させられたかのような印象を与えるかといえばそうではありません。どちらも自然な文章だといえます。

うまい切り口はないかと考え「現象が偶然に起こるか、起こることが衆知の事実だったか?」「本人が起こると思っていたか、いなかったか」「起こった後に何があるか予想できるかどうか」「起こったこととの因果関係」などの観点から調べていましたが、どれも法則のような一定のルールが見当たりませんでした。

予想ではhappen,occurともに特定の単語や特定の文脈により、熟語とまではいかないまでも慣用的、習慣的に使われてきた組み合わせがあるのだと思います。そうなるとなかなか理屈で説明するのが難しいです。

自然なhappen,occurの使い方については多くの英文に触れることで様々なパターンを学習していくしかないのかなとも思います。どなたか明確に全部に当てはまるような法則があれば情報ください。

以下、似た言葉のincurとrecurについての解説です。

incur

incurは多くの場合、誰かの起こした行動によって発生する悪い物事に対して使います。読み方は【inkə́ːr】です。日本語訳としては「招く、受ける、被る」などになります。

被害・損失・罰などを「受ける、被る」ことや、負債・借金などの被害を受けることなど、わりとネガティブなことに使われます。

The losses incurred in the accident totaled 1 million dollars.
その事故で被った損失は総額100万ドルだった。

その事故のために会社が負った損失は100万ドルだったという意味ですが、事故の責任が会社にあるのか他の人にあるのかははっきりしていません。

By coming home late, he incurred the anger of his wife.
遅くに帰ったことで妻の怒りを買った。

recur

何度も起こること、再来・再発することです。読み方は【rikə́ːr】です。酒を意味するリカーショップなどのliquorとは発音が似ていますがアクセントの位置が異なります。

recur【rikə́ːr】
liquor【líkər】

If he doesn’t stop eating fast foods, his high blood pressure may recur.
もし彼がファーストフードを食べるのを止めないなら、また高血圧になるかもしれないよ。

recurringの形で形容詞として使われることの方が多いです。「繰り返し起きる、再発・頻発する」を意味します。たいていアイデアや夢、質問などとともに使われます。

I have a recurring dream where I’m flying.
私は飛んでいる夢を繰り返し見る。

There is the recurring question of how to stop climate change.
気候変動の止め方についての繰り返し起こる質問がある。

直訳しましたが、気候変動をいかに止めるかについては何度も何度も問われているという意味です。

This chair isn’t good for my recurring backaches.
この椅子は私の頻発する背中の痛みには良くない。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • follow us in feedly

ピックアップ記事

  1. 「should you choose to accept it」とifの省略
  2. rich / wealthy / well off / abundant / a…
  3. deal with / deal inの意味と使い方
  4. years oldとyear-oldの違い
  5. sentence spring(センテンス・スプリング)は英語としてどうか?

関連記事

  1. toward

    英単語の意味と使い方

    toward(towards)の使い方(例文付き)

    towards(またはtoward)は「~の方へ、~に向かって」といっ…

  2. コンベンション

    和製英語とカタカナ英語

    convention(コンベンション)の意味と使い方

    convention(コンベンション)などカタカナでも微妙に耳にする単…

  3. レトリック

    イディオム・熟語・慣用句

    レトリック(rhetoric)の意味を英語で考える

    カタカナでは「レトリック(rhetoric)」と表記され、考え方として…

  4. topping(トッピング)

    和製英語とカタカナ英語

    トッピング(topping)の意味を考える

    アイスクリームやピザに乗せる具などはカタカナでも「トッピング」と一般的…

  5. convince

    英単語の意味と使い方

    convinceの意味と使い方

    convinceは「確信させる、納得させる、説得する」の意味で何かを正…

  6. depart

    英単語の意味と使い方

    departの意味と使い方、leaveとの違い

    departは動詞で「出発する、離れる」などを表します。出発という意味…




アプリもダウンロードしてね!

おすすめ記事

  1. hatena
  2. お客さん
  3. 仕事
  4. ハック
  5. センテンススプリング
  6. 眼鏡
  7. middle finger
  8. fix / repair / mend
  9. ミッションインポッシブル
  10. lay-lie

最近の記事

  1. 世界の終わり
  2. history(ヒストリー)
  3. コンテンツ
  4. プレミアとプレミアム
  5. ノスタルジー
  6. depart
  7. long-time
  8. 叩く
  9. 適切な
  10. raw
  1. ドバイ

    文化と体験

    ドバイに初めて行く人のためのホテル選び
  2. 貸し借り

    英単語の意味と使い方

    貸し借り(borrow, lend, rent, loan)の違い
  3. would

    英文法とライティング

    わかりやすいwouldの意味と使い方
  4. 高い

    イディオム・熟語・慣用句

    high / height / tallの違いについて
  5. shithole

    スラング

    トランプ大統領が言った「shithole」とはどういう意味か?
PAGE TOP