focus(フォーカス)といえばカメラの用語のようにも感じますが、機器としてのカメラが登場するはるか以前から存在している単語です。
もともとは数学的な意味で使われ、後にレンズなどの光学の分野に使われだしたそうで、現在では「~に重点を置く、~に集中する」といった意味でも広く使われています。
もちろんカメラのピントがあっていない「out of focus」などの表現もあるので、ここでは動詞・名詞での使い方を整理しています。
focus(フォーカス)の意味と使い方
focus(on)は、ある特定の物事に注意を払ったり、時間をとったり、努力したりすることなどを表し、動詞で「~に焦点を合わせる、~に重点を置く、~に集中する」などの意味です。
カメラ用語のようにも感じますが、言葉そのものは1600年代から使われており、もともとは数学的な意味で使われていたそうです。
The company has begun to focus on Asian markets.
その会社はアジアの市場に焦点を合わせ始めた。
The medical teams weren’t sure where to focus their efforts after the disaster.
医療チームはその災害のあとに、どこに全力を注いでいいのか確信を持てなかった。
焦点(ピント)を合わせる
何かをより見えるようにするために、カメラなどのレンズを調節することで「焦点(ピント)を合わせる」を意味します。こちらも動詞です。
もとは数学の用語だったものから、やがてレンズなどの光学の用語として使われるようになったそうです。
The large telescope takes a long time to focus.
その大きな望遠鏡はピントを合わせるのに時間がかかる。
She focused her binoculars to see the bird more clearly.
彼女はその鳥をよりはっきりと見るために、彼女の双眼鏡のピントを合わせた。
out of focus / in focus
「out of focus」はカメラのピントが適切に合っていないために写真や画像がクリアでないことを表します。「焦点(ピント)がずれて、ピンぼけで」といった意味です。
His picture of the Loch Ness Monster was out of focus.
彼のロッホ・ネス・モンスターの写真はピンぼけだった。
「in focus」は反対の表現で「焦点(ピント)があって」の意味です。
I can’t get this microscope in focus, maybe it’s broken.
この顕微鏡のピントを合わせることができない。たぶん壊れてる。
焦点、中心
名詞で何かのもっと重要な点で「焦点、中心」を表します。これももともと、数学的な意味があり光学に使われ、この広い意味での「焦点、中心」みたいな意味になっています。
The main focus of the presentation was about human rights.
そのプレゼンの主な焦点は人権についてだった。
The focus of his research was on water pollution.
彼の研究の焦点は水の汚染についてだった。
もともとの数学の意味から光学・レンズの焦点としての意味が使われだしたのは、ドイツの天文学者で望遠鏡の名前にもなっているヨハネス・ケプラーの頃までさかのぼるそうです。