earnは大きく意味を分けて考えると、まずお金に関しての「お金を稼ぐ、利益を生む」といった使い方があります。もう少し広げて「生活費を稼ぐ、生計を立てる」といった意味まで含まれます。
もう1つが努力や苦労をして「獲得する、手に入れる」といった意味で勝利、賞賛、尊敬などに対して使うことができます。こちらももう少し意味を広げて「もたらす」ぐらいの訳になります。
ここでは基本単語の「earn」の使い方をまとめています。「お金を稼ぐ」の意味では「make」と同じ使い方になります。
earnの「お金を稼ぐ」での使い方
earnの使い方は「お金を稼ぐ」とそれ以外に分けて考えてもいいかもしれません。お金に関していえばmakeと同じ意味で「お金を稼ぐ」です。
earn【ə́rn / ə́ːn】
単にmakeにも置き換えて使うことができますが、earnはよりシリアスでフォーマルな響きがあります。日常会話ではmakeを使われやすいです。
How much do you earn(= make) at the factory?
その工場でどれぐらい稼いでいるの?
You can earn(= make) about 1,000 yen an hour working part-time there.
このバイトであなたは時給1000円ぐらいを稼ぐことができる。
I earn(= make) $70,000 a year selling cars.
車を売って年に7万ドル稼いでいる。
earnは人間以外を主語にして使うこともできます。稼ぐでも問題ありませんが利益を生むと考えることができます。
My business earns(= makes) 100,000 dollars a year.
私のビジネスは年間で10万ドルの利益を生む。
His investment earned(= made) a large sum of money.
彼の投資は大きなお金を稼いだ。
earn a livingなどの表現も見られますが「生活費を稼ぐ、生計を立てる」の意味でお金を稼いでいることを表します。
You can earn(= make) a good living at that job.
あの仕事でいい暮らしができるよ。
I can’t earn(= make) a living at this job.
この仕事じゃ生活できない。
She earns(= makes) a good living as an executive.
彼女は役員としていい稼ぎがある。
earnの「獲得する」の使い方
earnには「獲得する」の意味もあります。「手に入れる」という意味では「get」に通じるものがありますが、決定的に違うのは「earn」そのものが努力をともなうというニュアンスを含んでいる点です。
earnの後ろにはよく「knowledge(知識)」「victory(勝利)」「respect(尊敬)」「acclaim(賞賛)」などを伴って「獲得する」という訳があてられます。
I earned a promotion for doing a good job.
よい仕事をして昇進を得た。
She earned a cookie for helping her mother.
彼女はお母さんを手伝ってクッキーを勝ち得た。
Her work earned an Academy Award.
彼女の作品はアカデミー賞を獲得した。
この場合makeを使うとちょっと変とかではなく、明確に間違いに分類できるような表現です。
He earned a lot of respect from his coworkers.
彼は同僚から多くの尊敬を得た。
She earned that promotion by working hard.
彼女は必死に働くことで昇進を得た。
× He made a lot of respect from his coworkers.
× She made that promotion by working hard.
(間違いです)
また労力・努力・苦労を伴わないものを手に入れることに使うと変です。
Luckily, I got 10,000 yen that I found on the street.
幸いなことに、道で10000円を見つけて手に入れた。
Luckily, I earned 10,000 yen that I found on the street.
(この使い方は変です)
earnの文型
earnは努力や苦労を伴った「get」に近い意味ですが、文型もgetに似た使い方も可能です。いわゆるSVOOの第四文型です。
Her work earned her her fifth award.
彼女の作品は5つ目の賞を彼女にもたらした。
She earned her first paycheck at that company.
彼女は初の給料支払小切手をあの会社で得た。
The movie earned its director an Academy Award.
その映画はその監督にアカデミー賞をもたらした。
完全にイコールではありませんが、ほぼ同じ意味で以下のように書けます。
2つの文章を比べてみます。
She earned her fifth award through her work.
彼女は5つ目の賞を作品を通して獲得した。
Her work earned her her fifth award.
彼女の作品は5つ目の賞を彼女にもたらした。
賞を獲得した、苦労した主体が、上段は「彼女」であり、下段は「作品」です。ほぼ同じなんですが厳密には違うといった話です。
またあまり気にしなくてもいいかもしれませんが、以下の例文も少し違いがあります。
Her work earned her an Academy Award.
彼女の作品は彼女にアカデミー賞をもたらした。
Her work earned an Academy Award.
彼女の仕事はアカデミー賞を獲得した。
ほぼ同じですが上段は彼女が映画監督のような感じがします。workを「作品」の意味でとられ、彼女は映画監督でありアカデミー賞の受賞者だろうといった想像ができます。
下段は「誰がアカデミー賞を獲得したのか?」をはっきりと断定していません。この場合のworkは「仕事」のようにも読め、彼女の参加した仕事がアカデミー賞をとったけれど、彼女は受賞者ではないかもしれません。
しかし、役者だったら彼女がアカデミー賞を受賞したようにも読めるので、ちょっと曖昧さが残る感じはあります。すべて文脈次第ですが、場合によってははっきり書く気づかいはあってもいいかもしれません。
hard-earned(苦労して手にした)
hard-earned(苦労して手にした)のような表現もあるので例文を記載しておきます。
It was a hard-earned victory for the team.
それはチームが苦労して手にした勝利だった。
well-earnedは自分へのご褒美の、自分が努力して勝ち取った、取って当然という「deserve」みたいな意味になります。
She took a well-earned break.
彼女は取って当たり前の休憩をとった。