仕事を意味するjob / work / occupationの違い

仕事

仕事や職業を表す3つの言葉ですが、それぞれ持っている性質や意味するものが違います。今回の話はややこしいので、違いについては多くの例文をネイティブスピーカーに作ってもらいました。

基本的には以下の3つ「彼の仕事は教えることだ」はすべて成立します。

His occupation is teaching.

His job is teaching.

His work is teaching.

His career is teaching.

以下、それぞれの持つ言葉の特徴や違いを記載します。

日本語でも「仕事」といった場合には多くの意味が含まれています。

「今日は仕事に行かないと、明日は仕事が休みだ」といった場合は日々の生活の糧となる仕事ですが、「人と接するような仕事は好きじゃない」といった場合には「職業・職種」の意味が大きく含まれています。

また休み明けのオフィスで「今日は仕事がたまってるよ」といった場合には、これは「作業」の意味で使っています。英語にも同様の問題が起こります。

英語で紹介する3つの言葉を考えると時に視点となるのが「あなたがすること(WHAT YOU DO)」と「あなたの存在が何であるか(WHAT YOU ARE)」です。

jobとworkは「あなたがすること(WHAT YOU DO)」に寄った言葉であり、occupationとcareerは「あなたの存在が何であるか(WHAT YOU ARE)」に寄った表現です。

しかし、英語でもこれらがまじりあっているため、スパっと日本語に対応させることの困難さがあります。

ネイティブスピーカーに作ってもらった多くの例文を用意しているので、使える・使えない、合う・合わないを感じ取ってください。

occupation

オキュペイション

発音が【ɑ̀kjəpéiʃən】と少し難しいので上の音声ファイルを参考にしてください。

occupationは「職業、仕事」と考えても問題ないと思います。日々の生活の糧になっているような、専門的な仕事、職業です。

ニュース文、英文全般にいえますが「job」など同じ言葉が連発するのは語彙が貧弱な悪文なので、言葉の置き換えとしても使われます。

His occupation is a police officer.
彼の職業は警察官だ。

I’m looking for an occupation in the medical field.
医療分野での仕事を探している。

I got an occupation.
仕事を手に入れた(おそらく長期の)

He has two occupations. He is an accountant and a lawyer.
彼は2つの仕事・職業を持っている。会計士と弁護士だ。

以下、言葉と文章が合わないケースを掲載しておきます。

▲ I have to go to my occupation.
(この使い方は少し変です)

▲ Checking patients is the occupation of a doctor.
(この言い方も少し変です)

〇 Checking patients is a part of the occupation.
患者をチェックすることは職業・仕事の一部だ。

× Cleaning a microwave is a tough occupation.
(日常生活の作業には使わない)

余談ですが「パナソニックとかシャープとか、電子レンジメーカーで働いている人だったら、電子レンジの掃除でもcareerやoccupationでもOKなのか?」とカナダ人のスティーブに確認してみました。

その場合、Cleaning a microwaveだと、電子レンジ1台だけになってしまうので以下のように書き換えます。

Cleaning microwaves is a tough career.
電子レンジ清掃は大変なキャリアだ。

これだと可能は可能ですが「そんな職業、存在してるの?」と質問されました。たぶんないと思いますが、電子レンジやエアコン専門の清掃などなら可能かもしれません。

job

ジョブ

jobはかなり幅広い言葉で、仕事・職業の意味から日々の日常的な作業まで意味します。

I have to go to my job today.
今日は仕事に行かないといけない。

I have a lot of jobs to do today.
今日は多くの作業・仕事がある。

I quit my job after only two days.
たった2日で仕事をやめた。

Checking patients is the job of a doctor.
患者をチェックすることは医者の仕事だ。

He has two jobs. He is an accountant and a lawyer.
彼は2つの仕事を持っている。会計士と弁護士だ。

△ My students have trouble choosing a job.
(OKですがバイトのような短期の仕事をイメージさせる)

△ I got a job.
(短期・一時的な仕事の印象を与える可能性がある)

▲ In my 20-year-job at this company I was never late.
(変な表現でたった1つのプロジェクトが20年続いたかのような印象)

jobとworkは、専門的なプロとしての「仕事」以外に、日常の手間のような仕事、作業にも使えるので、意味の幅が広くとれます。

Cleaning a microwave is a tough job.
電子レンジの掃除は大変なジョブだ。

I have a lot of jobs to do today.
今日はいっぱいやることがある。

上の例文のやることは、犬の散歩だったり、洗濯だったり、なんでもかまいません。

job(スラング)

仕事のほかにスラングで「robbery(強盗)」のような犯罪行為の意味があります。物理的に押し入って行う強盗と、ハッキングのようなデジタルの世界で侵入してデータを盗む行為を指しています。

他にも隠語としてのjob(行為、仕事)として使われるケースがあります。

He was known for pulling off several bank jobs around California.
彼はカリフォルニア周辺でいくつかの銀行強盗をやってのけたことで知られていた。

jobを強盗、犯行の意味で使った言葉はいくつか存在しています。

cowboy job(素人の下手な強盗)
smash-and-grab job(ショーケースを叩き割って金を掴んで逃げる強盗)
inside job(内部・身内の犯行)

また映画のタイトルでも『The Bank Job(2008)』『The Brink’s Job(1978)』『The Italian Job(1969)』などとして使われています。

『The Brink’s Job』は実際にあった強盗事件を元にした映画で、Brinksは分厚い装甲車のようなトラックです。

chore

choreは「雑事、雑用、仕事、作業」などの意味があり、よくjobの類義語、置き換えとして登場する言葉です。発音は【tʃˈɔɚ】です。

これは家事などの毎日行うような作業に対して用いられます。

He does many chores(=jobs) around the house.
彼は多くの家事をしている。

Her chores(=jobs) include getting groceries and vacuuming.
彼の仕事には日用品を買ったり、掃除機をかけることが含まれている。

しかし、家の外のことになるとjobがよく使われます。

Everyone has their job to do at the factory.
みなが工場でやらないといけない作業がある。

▲ Everyone has their chore to do at the factory.

choreには面倒な、難しい作業、つまらない作業の意味もあります。

この「面倒な作業」としては外でも使えますが以下のような文章だと意味が変わってしまいます。

This problem is a job for the engineering department.
この問題はエンジニア部門の仕事だ。

The problem is a chore for the engineering department.
この問題はエンジニア部門の面倒な作業だ。

work

ワーク

workはとても一般的な言葉で、ほとんどのケースに使うことができます。広い意味を持つ日本語の「仕事」に近い語感があります。

jobと同様に日常のちょっとした仕事、生活の糧ではない、専門性のないことでもworkは使えます。

My students have trouble choosing work.
私の生徒達は仕事を選ぶのに苦労している。

In my 20 years of work at this company I was never late.
20年におけるこの会社での仕事で、私は遅刻したことがなかった。

I have to go to work today.
今日は仕事に行かないといけない。

I quit work after only two days.
たった2日で仕事をやめた。

Checking patients is the work of a doctor.
患者をチェックすることは医者の仕事だ。

Cleaning a microwave is tough work.
電子レンジの掃除は大変な作業だ。

I got work.
(短期・一時的な仕事の印象を与える可能性がある)

こうしてみると「work」が使えない、変な文章になるケースがほとんどないので、やはり多くの意味を持つ日本語の「仕事」に最も近い概念だと考えることができます。

しかし、仕事としてのworkは不可算名詞なので以下は文法的な間違いです。仕事の意味で使う場合にはworksとはなりません。

× He has two works. He is an accountant and a lawyer.

workは作家などの「作品」という意味では数えられるためworksと複数形になりますが、「仕事」としては不可算名詞にあたるので上にあるいくつかの例文でも「a」がない点には注意が必要です。

The painter made 20 works in his life.
その画家は生涯で20の作品を作った。

他にも花火を意味する「fireworks」なども複数形になります。

They set off fireworks in the park.
彼らは公園で花火を打ち上げた。

アメリカのガールズグループ「Fifth Harmony」が「Work from Home(在宅ワーク)」みたいな歌でヒットしていました。

夫か恋人かに働きにいかずに家で仕事(たぶん性的な意味で)しようよ、みたいな歌詞でした。在宅ワークをテーマに恋愛を歌うとか、アメリカ進んでるな、と感じさせる曲です。

2016年の最もYouTubeで再生された音楽ビデオに選ばれています。

むしろworkで難しいのは動詞で使った場合のwork atやwork forなどの前置詞との組み合わせではないでしょうか。これは別の記事に詳しくまとめています。

おまけ:人と接する職業、接しない職業

アプリ内のニュースでアメリカの雇用データに基づいた「人付き合いがよくない人々にとって最悪の19の職業」「人付き合いがよくない人々にとって最高の18の職業」という2本の記事を配信しました。

言い換えれば、人と接する職業であり、人と接しない職業です。ニュースからそれぞれ抜粋してみます。

The three jobs which required the least human interaction or pleasantness were: hunter; farm worker; and creative writer, poet, or lyricist. Jobs involving art or factory work appeared frequently in the list.
人間的な交流や楽しさが最も低い3つの職業は「ハンター」「農場労働者」「クリエイティブなものを書く人、詩人や作詞家」だった。芸術や工場に関わる仕事は頻繁にこのリストに登場していた。

人と接しない職業は他にも「時計修理人」や「木を切り落とすフォーラーとよばれる仕事」「経済学者」「数学者」などがあがっていました。

一方の人と接する職業は以下のようなニュースです。

The three occupations requiring the most human interaction were “special ed teacher,” “transportation ticket agent,” and surprisingly “slot machine supervisor.”
人間的な交流が求められる職業のトップ3は「特殊学校の教師」「交通機関のチケット切符販売」そして驚くことに「スロットマシーンの管理者」だった。

他には「スパのマネージャー」「美容師・ヘアスタイリスト」などの接客業やスポーツ選手など、他人のために感じの良いことを要求される職業があがっていました。

この上位のスロットマシーンの管理や交通機関、学校の先生、医療関係もそうですが、不満を持つ人の相手をするクレーム対応の多さが原因になっていそうです。

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