danger / dangerous / endangered / endangerの意味の違いと使い方

danger / dangerous / endangered / endangerの意味の違いと使い方
 

公開日: 最終更新日:2021.07.6

dangerous(デンジャラス)はカタカナでも広く使われているように形容詞で「危険な、危ない」といった意味です。その名詞が「danger(デンジャー)」で「危険」ですが、よく「in danger(危機にある、危険な状態である)」の使い方をされます。

動詞がendangerで「~を危険にさらす、~を危うくする」ですが、これも自然環境を扱ったニュースでは「endangered(絶滅寸前の、絶滅の危機にひんした)」という意味で使われることが多いです。その名詞がendangermentとなります。

ここでは順番に使い方や違いをネイティブの意見を聞きながら例文にまとめています。

dangerous(デンジャラス)の意味と使い方

dangerous(デンジャラス)の意味と使い方

カタカナでもよく使われる「dangerous(デンジャラス)」は形容詞で「危険な、物騒な」の意味です。

dangerous【déindʒərəs】

例文

The tiger is dangerous.

そのトラは危険だ。

例文

The jungle is full of many dangerous animals.

そのジャングルは多くの危険な動物でいっぱいだ。

例文

The flu is a dangerous infectious disease.

インフルエンザは危険な感染症だ。

例文

That’s a dangerous neighborhood.

近隣は危険だ。

身体に対しての物理的な危険だけでなく、いろんな意味での危険に使えます。

例文

It’s dangerous to talk about politics with him.

彼と政治の話をするのは危険だ。

危害を加える側、加害者側になる側を言い表す言葉であって、日本語の感覚で使うと変です。

例文

The kid is dangerous.

(子供が危害を加える存在)

子供が家などを破壊するような危険な存在であるならば使える表現ですが「子供が危ない」の意味で使うには変です。

次に紹介する「danger」とあわせて、似た意味のhazard / hazardousとの違いは以下の記事にまとめています。

danger(デンジャー)の意味と使い方

danger(デンジャー)の意味と使い

danger(デンジャー)は名詞で「危険」といった意味になります。多くの場合は次の項目で紹介する「in danger」の形で見られますが、dangerだけでも用いることができます。

danger【déindʒər】

例文

This area is full of dangers.

このエリアは危険にあふれている。

例文

She’s not afraid of danger.

彼女は危険を恐れない。

例文

“Danger” is my middle name.

「危険」には慣れっこだ。

ヒーローなどがよく使う台詞で「危険」という言葉がミドルネーム、代名詞になるぐらいに慣れているといった意味合いで使われています。

in danger(of)の使い方

in dangerは「危険な状態にある」です。

例文

The tiger is in danger.

そのトラは危機にある。

例文

Call me whenever you are in danger.

危険なときにはいつでも電話をして。

in dangerの危機をより強調する場合には以下のような言葉が使えます。

例文

We are in serious danger.

We are in big danger.

We are in great danger.

We are in grave danger.

graveはお墓の意味もありますが「深刻な、憂慮すべき、重大な、厳粛な」などを意味する形容詞でもあります。

「in danger of」を使うとより細かな状況で何かが危機にあることを説明できます。

例文

He is in danger of losing all his money.

彼はすべてのお金を失う危機にある。

例文

She is in danger of being eaten by a tiger.

彼女はトラに食べられる危機にある。

例文

Tigers are in danger of extinction.

トラは絶滅の危機にある。

上の写真のオーブンを触っている子供は非常に危ないので「The kid is in danger.(子供は危険な状態だ)」としても問題ありません。

しかし、見方によって「まだ危険な状態」にはなっておらず、これから危険なことが起こりそうな場合には以下のように表現することもできます。このあたり解釈の差なので、どちらでも可能です。

例文

The kid is doing something dangerous.

その子供は危険な何かをやっている。

out of danger

危機を脱した場合には「out of danger」が使えます。

例文

She kept driving away from the tornado until she was out of danger.

彼女は危機を脱するまで、トルネードから離れるように運転を続けた。

例文

Even though the refugees were out of danger, they still had many challenges.

難民たちは危険な状態を脱したものの、まだ多くの困難を抱えていた。

danger zoneとdangerous zoneの違い

danger zoneとdangerous zoneの違い

映画『トップガン』の主題歌であり、ケニー・ロンギスのヒット曲『Danger Zone(YouTube)』はいろんな場面で流れる名曲です。

これって名詞の「danger」ではなく、形容詞の「dangerous」を使う方がいいのでは? といった話になります。

理由らしい理由もありませんが、特に「zone」との組み合わせは名詞の「danger」を使ったほうがいいという意見でした。

言葉の組み合わせ的に「danger zone」は日本語でいう「危険地帯」のように、固有名詞ではないものの、軍事用語的な強い言葉同士の相性の良さがあります。

これを「dangerous zone」にすると「危険な地帯」となり、ちょっと組み合わせとして、なよっとした感じになります。

例文

〇 The government declared that area a danger zone.

△ The government declared that area a dangerous zone.

政府はあの地域を危険地帯と宣言した。

上の場合、意味としてはどっちでも通りますが「danger zone」が緊張感があってベターです。

zone以外の言葉で使うならば、文法としても形容詞の「dangerous」を使ったほうがいいです。

例文

Tigers are dangerous animals.

虎は危険な動物だ。

例文

Tigers are danger animals.

(ちょっと意味がわからない)

endangerの意味と使い方

dangerに「en」がついて動詞になったのが「endanger」で、「~を危険にさらす、危うくする」です。

endanger【endéindʒər】

例文

Pollution has endangered many species of wildlife.

汚染は多くの野生生物の種を危険にさらしている。

例文

The teacher was fired for endangering the lives of the students.

その先生は生徒の命を危険にさらしたことで解雇された。

これも自然環境のニュースなどでは、次に紹介する形容詞の「endangered」がよく登場します。

endangeredの意味と使い方

endangeredの意味と使い方

endangeredは「危険にさらされた、絶滅寸前の、絶滅の危機にひんした」などの意味です。環境問題などを扱った自然科学系のテーマは英語関係の試験にもテーマとして取り上げられやすいため頻出の言葉になっています。

endangered【indéindʒərd】

例文

The blue whale and chimpanzee are both endangered species.

シロナガスクジラとチンパンジーはどちらも絶滅危惧種だ。

例文

The African elephant is an endangered species.

アフリカゾウは絶滅危惧種だ。

例文

The panda was designated an endangered animal.

パンダは絶滅危惧種に指定された。

例文

Last year over 200 species of birds were classified as endangered species.

昨年、200種以上の鳥が絶滅危惧種に分類された。

「Red List」「RL(レッドリスト)」「red-listed(レッドリストに載った)」といった言葉もありますが、これは厳密には自然保護関連の団体が作成するリストにより運用されています。細かい分類があり誰も正確にはよくわからないため、厳密さを求められる文章では避けられる傾向があります。

WWFなどが細かく分類しており、厳密にはアフリカゾウは「vulnerable(絶滅危惧II類の)」に分類されます。

red-listedで漠然とした「絶滅危惧の」といった意味でも使われるケースがありますが、正しくないといった指摘を受ける可能性もあるため、使い方には注意が必要です。

絶滅してしまったものにはextinctを使います。

例文

The moa is an extinct bird.

恐鳥は絶滅した鳥だ。

自然や動物以外にendangeredを使う

endangeredは辞書の訳をとると「危険にさらされた」となります。

例文

The princess is in danger.

お姫様は危機にある。

上のような使い方は問題ありません。お姫様がピンチだといえます。

例文

△ The endangered princess was saved by the hero.

危険にさらされたお姫様はヒーローによって救出された。

これは動詞の「endanger」にもいえます「(誰かが)~を危険にさらす」といった主語の存在を強く感じさせる言葉であり、endangeredも「(誰かによって)危険にさらされた」みたいな部分を強く感じさせる単語です。

上の例文でも間違いではありませんが「誰によって危険にさらされたか?」という部分が見えないので、もう少し文脈を作る必要があるといった意見でした。

endangermentの意味と使い方

endangerの名詞が「endangerment」で考え方として「生死に関わる危険にさらすこと」です。

例文

He was arrested for reckless endangerment.

彼は無謀な危険行為(生命を危険にさらすほどの無謀な行為)で逮捕された。

例文

There are laws against child endangerment.

子供を危険にさらす行為に対する法律がある。

reckless drivingは「危険運転、無謀運転」のような意味で使われますが、reckless endangermentは殺意がないような相手を危険にさらす行為を指します。例えば冗談で橋から友人を川に落としたりといった悪ふざけなどが含まれます。



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