何かがやって来る「come」と、通り抜けるような意味の「through(スルー)」が組み合わさった「come through」はイメージでとらえて様々な意味で使われています。
日本語としては「やり通す、乗り切る」といった意味で、期待されたことなどをやってのけたり、耐え抜いたりする、突き抜けていくようなイメージで使われます。
シンプルな言葉の組み合わせなので幅広い訳になりがちな「come through」の使い方をまとめてみました。
throughそのものについては『through(スルー)の使い方、throughoutとの違い』をご覧ください。
通り抜ける、射し込む
come(来る)とthrough(スルー、通り抜ける)の意味ですが、もちろん文字通りの意味もあります。何かが通り抜けて入ってくることで、光ならば「射し込む」といった意味です。
A train comes through this town once a day.
電車が1日に1本、この町を通り抜ける。
Excuse me, coming through.
すみません、通りますよ。
期待に応える、やり通す、乗り切る
それ以外にも「期待されたことをやる」みたいな意味もあります。
イメージとして難しい状況を通りぬけていく、そして成功に達するといった感じからです。
I applied to the bank for a loan. I hope they come through.
銀行にローンの申請をした。通ることを望んでいるよ。
He always comes through when people need him.
人々が彼を必要とするとき、彼はいつもやってくれる。
そこから「難しい状況で失敗しない(そしてやり抜く)」「乗り切る」みたいな意味にもつながります。「やり切る」「やり通す」「耐え抜く」「乗り切る」みたいな訳になります。
By the time the recession was finished, many businesses didn’t come through.
景気後退が終わるまでに、多くの会社が持ちこたえることができなかった。
He won the MVP because he always comes through in the important games.
彼はMVPになった。なぜなら、彼はいつも重要な試合を乗り切るからだ。
MVPの例文は「期待されたことをやる」と「乗り切る」の中間ぐらいの、どっちも解釈できるような近い意味合いです。
はっきりと表に現れる
さらに「表に現れる、明白に分かる、発表される」みたいな意味もあります。
His sincerity really comes through in his speeches.
彼の誠実さがスピーチによく出ている。
After a few months the problems in his plan started coming through.
数ヵ月後に、彼の計画の問題が顔を出しはじめた。
さらに情報などが届くといった使い方まで広がります。
An important call came through the police hotline.
重要な電話が警察のホットラインに届いた。
His visa came through on Monday.
彼のビザは月曜に届いた。