blackout(ブラックアウト)は1単語で名詞として使われることが多く「停電」を意味します。ほかにも真っ暗になってしまうイメージから報道規制・検閲や意識喪失の意味でも用いられます。
動詞ではblack outとなり「意識を失う」の意味で使われることが多いです。辞書にも「意識を失う」で掲載があります。outageとblackoutの違いについても記載しています。
しかし「黒」と「何かを消す、なくす」のイメージから「黒で塗りつぶす」といった意味で使われているケースもありました。シンプルな組み合わせなので、派生しやすい言葉だと言えます。
blackoutの意味と使い方
一般的によく使われるのは電気が止まっている状態を表し、名詞で「停電」を意味します。blackoutとスペースなしの1単語です。
We had a blackout yesterday.
私たちは昨日、停電になった。
Blackouts are common in Canada during the summer.
停電はカナダでは夏の間によくある。
単なる例文ですが、カナダ人のスティーブに本当かどうか尋ねてみたところ、カナダ全体がそうかはわからないけど彼の出身地では夏には雷が多く発生し、たいてい停電も起こっていたそうです。
スティーブのお母さんが日本に来てびっくりしたことに「日本の電気の使い方の雑さ、派手さ」があったそうです。窓開けっぱなしでクーラー全開にしてしまったり派手なネオンだったりに驚いていました。
情報の遮断
他に「情報を遮断すること」といった意味もあります。これも停電のようにTV画面が突然消えるような部分でつながっています。
政府に不都合な情報を規制するいわゆる検閲(censorship)のようなものから、日本語では「報道管制」や「報道協定」といったマスコミ報道への規制、マスコミ内での報道の自粛などがありますが、こういったものをひっくるめてblackoutです。
There was a total media blackout during the trial.
その裁判の間、全マスコミが情報を遮断された。
マスコミが法廷に入れず、中で何が起こっているのか分からない状態です。
意識喪失
また意識を失うことで「意識喪失」を表します。
Her disease causes blackouts once in a while.
彼女の病気がときどき彼女に意識を喪失させる。
病気の影響でときどき意識を失うということです。
outageとblackoutの違い
両方とも「停電」を意味することができますがoutageは1つの建物に対して、blackoutはエリアに対して使われます。
ただ、以下のようにoutageが町中で起こったような表現も可能なので似たような意味が表せます。
Power outages occurred all over the city.
停電が町中であった。
He caused an outage in the whole building.
彼は建物全体に停電を起こした。
以下の文章は日本語にすると同じですが意味する内容が少し違います。
We had a blackout yesterday.
昨日、私たちは(の地域が)停電になった。
We had an outage yesterday.
昨日、私たちは(の家・建物が)停電になった。
black out(動詞)
動詞ではblack outとなり、無意識になること、もしくは何が起こったのか覚えていないことで「意識を失う」を意味します。
I drank so much last night that I blacked out.
私は昨夜、あまりに酔っ払ったので意識を失った。
He was so scared he blacked out.
彼は怖がりすぎて気絶した。
辞書には上の「意識を失う」の意味しかありませんが、言葉としてシンプルなためいろいろ他の意味で使ってもわかりやすく、辞書に載っている以外の意味でも使われるケースがあります。
たとえば書類などを「黒塗りにする、黒塗りで隠す」といった意味です。
Several lines of the president’s transcript were blacked out.
大統領の記録の数行が、黒塗りで隠されていた。
The media blacked out all the names in the document.
メディアは書類の名前をすべて黒塗りでつぶした。