日本最大のレシピサイト「クックパッド」が和食レシピを英語で紹介する「Washoku.Guide」を公開したニュースを配信しました。
ニュース配信時で約2万点の料理レシピを紹介しており、味噌(みそ)や出汁(だし)といった伝統的な和食を世界に広めることを目的としているそうです。
伝統料理だけでなく、紹介される料理には「おにぎらず」のような、現在話題のレシピや、ラーメンバーガーなど新しい食べ物なども含まれています。
話題になっている”握らないおにぎり”、「おにぎらず」(元々マンガ「クッキングパパ」で紹介されたレシピとか)は、ラップの上に置いた海苔にご飯と具材を載せて、海苔の四端を折って四角に折って真ん中から切るものです。
日本食を英語で配信している有名ユーチューバーのochikeronさんが解説してくれている動画があります。
①色々な具を隅々まで入れられる②手が汚れない&触らないから衛生的③食べやすい、の理由で大人気です。専用ケースも販売されています。おにぎりはボール状だったので”rice ball”だったわけですが、これは握らないので英語では”rice sandwiches”と言います。
近年健康志向が強まっている欧米で和食への注目が高まっていることは周知の事実なので、この和食ガイドが外国人にどれほど利用されるか興味のあるところです。
世界中の和食レストランを紹介するというのも海外在住の人にとっては面白い内容かもしれません。
アメリカにあって日本にないもの
アメリカの料理といえばピザやハンバーガーがクローズアップされがちですが、それは1つの事実かもしれません。
普段アメリカ西海岸にいる私は、帰国時に大量の乾物を買い込んでくるのがお決まりとなっています。
アメリカでも和食の材料は割高ですがほとんどスーパーで揃い、内陸ではないので魚類もそれなりにありますが、日本の実家で食べる旬の魚介類はいつも恋しいものです。
じゃあ逆にアメリカにあって日本にない物は?と考えると、浮かぶのは生牡蠣の種類の多さです(住む場所に限定される話ですが)日本の牡蠣というと岩ガキで、大ぶりなので数を食べると飽きるのですが、私が住むワシントン州の一部には10種類以上の生牡蠣があり、各々の全く違う味と口触りを楽しむことができます。
しかも「”September”などの”R”がつく月以外は食べられない」と言いますが、ほぼ年中食べられます。
悪くはないアメリカの牛肉
またアメリカの肉は硬くて美味しくないイメージがあるかもしれませんが、例えばBeefにはselect, choice, primeという3レベルの肉があり、成熟度や霜降りの多さによって格付けされています。Primeであれば柔らかく美味しいものもあります。
逆に長年こちらにいると、和牛のような霜降りで真っ白な肉を食べると確かに美味しいのですが油を流し込んでるような気がして気持ち悪くなってしまいます(牛タンならいくらでも良いのですが)。
それとアメリカではシャブシャブ用や合びきなど、料理別にカットや調合されていない肉がないのは不便で、手作業でやれば済むのですがあったら便利だなと思うことはあります。
魚に慣れていないアメリカ人
昔会社にいたアメリカ人が健康的な味噌汁にハマっているというので、出汁用の煮干と昆布をあげたら「小さい魚達の目が気持ち悪い」と一言。数日前には家族で釣りにいって捕る魚を佃煮にしたものを息子のお弁当に持たせたところ、「友達が”それ臭いからこっち来るな”と言って隣に座ってくれないから、もうランチに入れないで」と息子に言われたり。
私は特別魚類に慣れ親しんで育った方かもしれませんが、漁師などと関わりのない一般的なアメリカ人がいかに魚に慣れていないかを痛感しました。
ちなみに決して「キャラ弁」のような特別なものを持たせているわけではないのですが、担任に「貴方の家ほど手の込んだランチを持たせている家は他に無い。毎日皆で席まで見に行ってる」と言われました。
最近キャラ弁は賛否両論あるようですが、食へのこだわりを持ち職人気質である日本人ならではの産物だなと思います。
日本人が魚に関して独特のこだわりをもつという点はカナダ人のスティーブも言っていました。赤身の魚、白身の魚、成長によって名前が変わる出世魚など、へたすればすべて「fish」でかたづけてしまいがちな文化とは、こだわりが違うと言っていました。