a bitは「ちょっと、少し」といった意味で広く使われる言葉です。これはa littleやsomewhatと似たような表現になります。
a bit ofで少しの量の何かに対して使うことができます。こちらはa little bit ofでも同じ意味です。それぞれ使い方を例文にまとめています。
「a fair bit of」で逆に多いといった意味になったり、「bits of」で細かな破片を指して使われます。少し例外もあるのであわせてまとめました。
この記事の目次!
a bitの意味と使い方
a bitは副詞で「ちょっと、少し」を意味し、a littleやsomewhatと置き換えて表現できます。
この「bit」はもともとはbiteから来ている言葉で、ひとかじりぐらいの少量だという意味です。
It’s a bit hot today.
= It’s a little hot today.
= It’s somewhat hot today.
今日はちょっと暑い。
I’m a bit tired after working all night.
= I’m a little tired after working all night.
= I’m somewhat tired after working all night.
徹夜で働いてちょっと疲れてるんだ。
以下のa bitは名詞で使われており「短い時間、短い距離」を表します。
Let me sit down for a bit.
ちょっとの時間、座らせて。
He ran a bit and then fell down.
彼は少し走ってから転んだ。
I slept for a bit and then went shopping.
私は少し眠り、それから買い物に行った。
a bit ofの使い方
「a bit of」の形で「ちょっとの量の〇〇」を意味します。物体の量に対して使われます。ここでのbitは名詞です。不可算名詞に対しても使うことができます。
I gave her a bit of my cookie.
私は彼女に私のクッキーをちょっとあげた。
There was a bit of snow today.
今日は少し雪が降った。
I have a bit of water.
私は少しの量の水を持っている。
Let me have a bit of your milkshake.
ミルクシェーキをちょっとちょうだい。
a little bit of
a little bit ofといった表現もあり、これも結局は同じく「少しの」「ちょっとの量の〇〇」です。
「a little bit of」と「a bit of」の差はないといっても問題ありません。「a little bit of」はlittleとbitで同じ言葉を繰り返しているような感じですが非常によく使われています。
I gave her a little bit of my cookie.
私は彼女に少しのクッキーをあげた。
I gave her a bit of my cookie.
私は彼女に少しのクッキーをあげた。
ともに具体的な量を指しているわけではないので、少ない量となります。以下の例文は同じような意味で、ネイティブに確認しましたがそんなに差がないといった意見でした。
I have a bit of money.
I have a little bit of money.
I have a little money.
お金を少し持っている。
ただしlittleだけだと「ほとんどない」という「ない」が強調された文章になってしまうので注意が必要です。
I have little money.
私はほとんどお金がない。
このlittleの使い方については以下の記事で別にまとめています。
a fair bit of / quite a bit of
「a bit of」は少しの量を意味しますが、強調の形で「a fair bit of」や「quite a bit of」になると「かなりの」といった多いことを意味する表現になります。
I needed a fair bit of money to get that car.
あの車を手に入れるにはそれなりのお金が必要だった。
It took a fair bit of convincing to make him come with us.
彼に私たちと一緒に来るようにさせるためにかなり説得した。
I gave her a fair bit of my cookie.
私はかなりのクッキーを彼女にあげた。
I gave her quite a bit of my cookie.
私はかなりのクッキーを彼女にあげた。
bits of
bits ofになると「~の(いくつかの)破片」といった意味で、細かな破片の塊、集団に対して使われることが多いです。
There were little bits of paper on the floor.
床に小さな紙の破片があった。
The cookies have bits of peanut in them.
そのクッキーはピーナッツの欠片が中にある。
どちらにしろ少ないことは同じですがちょっと内容が異なる場合はあります。
例えば以下の食べ物はちょっと中身が違います。
The cookies have bits of chocolate in them.
そのクッキーにはチョコの欠片(チョコチップ)が入っている。
The cookies have a bit of chocolate in them.
そのクッキーには少量のチョコが入っている。
同じく以下の例文も少し内容が違います。
He spoke a little bit of Japanese.
彼は日本語を少し話した。
He spoke in little bits of Japanese.
彼は細切れの日本語で話した。
a bitに関連する例外的な補足
a bitやa bit ofに関連して少し例外的な補足があるので書いておきます。
基本的な考え方はすでに書いたとおりですが、ネイティブの受け止め方や解釈の可能性でバリエーションがあるといった程度です。したがって受験生などには必要ない知識であり、混乱を避けるために分離して書いておきます。
「少しの量の」か「ひとかけらの」か?
「a bit of」は言葉の上では「ひとかけらの〇〇」と「ちょっとの量の〇〇」の両方の解釈が可能です。このあたりは文脈で判断します。
通常は「ちょっとの量の〇〇、少量の〇〇」で解釈されるケースが多いですが、「ひとかけらの〇〇(1つのpiece)」と考えることもできます。
I gave her a bit of my cookie.
私は彼女に私のクッキーをちょっとあげた/ひとかけらあげた。
「ちょっとの量のクッキー」ならば量としては少ないものの、2欠片や3欠片にわかれたクッキーをあげた可能性はあります。
「a little bit of」も文字では「小さなひとかけら」と読めなくもないです。ただし、通常は「少量の」で解釈されます。
多いのか? 少ないのか?
「a bit of」は基本的には「少ない、少量の」を意味します。
また「a fair bit of」や「quite a bit of」で逆に「多い、大量の」を意味するのはすでに書いた通りです。
しかし、婉曲・控え目に言うときなど「a bit of」で暗に多いことを示唆するようなケースがないわけではないといった意見でした。
日本語でいう「たいしたことない」や「それなりの量」は人によって微妙に解釈がわかれますが、このパターンと少し似ているのかもしれません。
You cause a bit of trouble today.
あなた今日、問題を引き起こしている。
It took a bit of convincing to make him come with us.
彼に私たちと一緒に来るようにさせるために説得した。
上の説得の例文など特にカナダ人のスティーブは「かなり説得した」と受け止めるそうです。
本来ならば「a bit of」なので「少し」と考えてもいいと思いますが、ちょっと婉曲的に暗に「多い、いっぱい」と言っている風に感じるケースもあるといった意見です。
読む人によって解釈や受け止め方が少し変わりそうですが、あくまで例外として覚えておくぐらいでいいかもしれません。
演技の演出
ほかにも「演技の演出・仕掛け」のような意味もあります。
His comedy bits are very political.
彼のコメディーの仕掛けはとても政治色の強いものだ。