SFコミックの「X-Men」などに代表されるようにアルファベットの「X」はさまざまな場面で見かけることができます。
これはご存知のようにXは数学では未知のものを指すため、しばしばSF映画などでは未知のミステリアスな何かを示すものとして使われます。
Planet X, Monster X, Doctor Xなどの使い方です。よくわからない惑星やモンスターといった意味です。
今回はそういった「X」を使った言葉を集めてみました。未知の意味と単に表記の省略として使われるケースがあります。
X-ray(X線・レントゲン)
1895年にドイツのヴィルヘルム・レントゲンによって発見されたX線ですが、その発見当時は未知のものだったのでこの名前がつけられています。
今でも日本語では「レントゲン」とそのまま名称になっていますが、英語ではX-rayと呼ばれます。そのまま動詞で使えます。
I got an X-ray taken of my arm.
腕にレントゲンを受けた。
They X-rayed my arm.
彼らは私の腕にX線をあてた。
これらはx-ray visionやx-ray glasses(メガネ)の形でヒーローモノの透視能力としても登場します。
Superman could find the robbers using his x-ray vision.
スーパーマンは透視能力を使って強盗を見つけることができた。
I bought some x-ray glasses from the toy store but they didn’t work.
おもちゃ屋で透視メガネを買ったけど、動かなかった。
x-factor(要因・本質・原因)
x-factorはそのまま未知の要因、原因、本質を指して用いられる言葉です。
There are many talented singers, but none of them have that x-factor to become a star.
多くの才能あるシンガーがいるが、誰もスターになるための要因を持ち合わせていない。
The candidates are tied going into the election, some people suspect the environment is the x-factor that will decide the winner.
候補者は同レベルで選挙に入ったが、何人かは環境が勝者を決める要因になるのではと疑っている。
x-marks the spot
目的地、お目当ての場所みたいな感じで使われるケースがあります。もともとは海賊の宝の地図にXをつけたことに由来するそうです。
He pointed at the map and said, “X-marks the spot.” So we went there.
彼が地図を指差し「ここがお目当ての場所だ」といったので、私たちはそこに向かった。
spotは「地点」を表しています。spotについては単独で詳しくまとめた記事があります。
x-rated
「成人向き指定の、成人向けの、いかがわしい」といった意味で映画やテレビ番組の内容によって表記されます。
My son and his friends snuck into an x-rated movie.
息子と彼の友達が成人映画にこっそり入っていった。
また”xxx” (“triple-x”) の表記もよくポルノ映画の会社などが宣伝のために使います。めちゃめちゃ過激だといった意味です。
I saw him hiding a DVD that said xxx on it.
彼がXXXと書かれたDVDを隠しているのを見た。
テレビ番組の年齢制限
アメリカでは以下の様な基準が設定されています。
昔は正式に「x-rated」の表記だったようですが現在はTV-MAの表記に変わっています。
内容の暴力性や性的な描写の有無によって規制が行われています。
Person of interest is rated TV-14.
『パーソン・オブ・インタレスト』は14歳以上のレイティングを受けている。
Person of interest has a TV-14 rating.
『パーソン・オブ・インタレスト』は14歳以上のレイティングだ。
このように表現されます。
略語としてのX(エックス)
またよく書き言葉の省略としてXが用いられます。
X-large (XL) = extra large
railway X-ing = railway crossing(踏切)
XFER = transfer
これらはクリスマスを「X-mas」と書くのと同じで、書き言葉の省略であって発音は「エックスマス」ではなく「クリスマス」です。
したがってXFERと書いても読み方は「トランスファー」であり、「X-ing」はクロッシング、X-largeは「エクストラ・ラージ」となります。
あまり関係ありませんが発音が似ている「元」を意味する「ex-」については以下の記事に解説があります。