wave(ウェイブ)はもちろん海に発生する自然現象としての「波」の意味もありますが、実際の波に似たそれ以外のものを指すことも多いです。
動詞では「手を振る」といった意味があったり、製造業などで使われる1回あたりの製品群、ロット、まとまりのようなものを指して使われたりします。
ここではwave(ウェイブ)の使い方をまとめてみました。さすがに全部はまとめきれなかったので、代表的な意味や使い方をピックアップしています。
この記事の目次!
waveの意味と使い方
waveにはまず海などで発生する押し寄せる「波」の意味があります。本当に波の意味で使われているならば、さほど難しいわけではありません。
The boat was knocked over by a large wave.
ボートが巨大な波で転覆させられた。
I like watching the waves hit the shore.
私は波が海岸に打ち付けるのを見るのが好きだ。
A large wave caused by an earthquake is called a tsunami in Japan.
地震によって起こされる巨大な波は日本では「津波」と呼ばれている。
世間の波
ここでは「世間の波」のように目に見えないムーブメント、機運といった意味でも使えます。感覚としては日本語の「波」に近いです。
Rock & Roll was the new wave of music in the late 50s.
ロックンロールは1950年代後半の音楽の新しい波だった。
The first wave of rock music were black artists like Chuck Berry, the second wave largely came from England with the Beatles and the Rolling Stones.
ロックの最初の波はチャック・ベリーのような黒人アーティストだった。第2の巨大な波はビートルズやローリング・ストーンズと共にイギリスから来た。
1980年代に流行った音楽ジャンルに新しい音楽としてのnew-waveがあります。
I like new-wave music.
ニューウェイブの音楽が好きだ。
スポーツなどにおける勢いはmomentum(勢い、機運)といった表現がされます。
make waves(波風をたてる)
問題を引き起こすことで「波風を立てる、事を荒立てる」を意味します。
This is only your first week at this company, so try not to make any waves.
この会社での初めての週なんだから、波風を立てないようにしろよ。
似た表現でmake ripplesがあります。rippleには「さざ波、波紋」の意味があり、make ripplesになると小さいけれども重要な影響を何かに及ぼすことを表します。
The latest discovery made ripples through the scientific community.
その最新の発見は科学の世界に波紋を起こした。
microwave / heatwave
実際の海の波以外にもいろいろな言葉に使われており、全部はご紹介できませんが代表的なものをピックアップします。
microwaveはマイクロ波のことですが、日常では「電子レンジ」の意味でよく登場します。microwave ovenの省略でマイクロ波を使ったオーブン、つまり電子レンジです。
I want to buy a microwave (oven).
電子レンジを買いたい。
He knew nothing about microwaves, but he took a stab in the dark and tried to fix it.
彼は電子レンジについて何も知らなかったが、一か八かそれを修理しようとした。
heatwaveは猛暑・酷暑のことで暑すぎる気象現象です。
The heatwave lasted two weeks.
猛暑は2週間続いた。
一群、まとまり、製造ロット
波は第一波、第二波のように順番に来ることからなにかの一群、まとまり、製造ロットみたいな意味でも使えます。よく製造業を扱ったニュースで見かけます。
The first wave of Apple phones weren’t very good by today’s standards.
アップルの初期ロットは今日の基準ではあまり良くなかった。
Don’t buy the first wave of Apple products.
アップルの初期生産品は買うなよ。
新しいiPhoneが登場すると生産開始直後の製品はバグが多く、あまり手を出さないほうがいい、様子見をしたほうがいいと言ったことが囁かれます。
runとwaveの違い
人気商品になれば、第一期生産品、第二期生産品、第三期生産品のように次々と同じものが生産されていきます。その一塊を指してwaveです。
runも同じように、ある生産品の一塊を指します。しかしrunの場合は1回きりの生産の意味で使われ、今後の追加販売を予定していないことを意味します。ただし実際は追加販売するかもしれませんがそれは売り手の都合です。
The first wave of cars will have limited features.
The first run of cars will have limited features.
最初の生産分の自動車には限定の機能がある。
上の例文は同じような意味ですが以下は少しニュアンスが違います。
A limited run of 100 posters will be signed by the artist herself.
限定生産分の100枚のポスターはアーティスト自身のサインがついている。
▲ A limited wave of 1000 posters will be signed by the artist herself.
(ニュアンスとして少し変です)
waveは第一波、第二波と、波のように繰り返し続くことが前提です。それにlimitedの限定をつけると、今後も続くのに限定であることが、ちょっとおかしくなってしまいます。
「手を振る」のwave / give a waveの違い
waveには「手を振る」という意味もあります。これは「give a wave」でも似たような意味になります。
「手を振る」という動作においては同じですが、give a waveのほうがカジュアルな感じがします。
He waved at the car to stop because the bridge was broken.
彼は車を止めるために手を振った。なぜなら橋が壊れていたからだ。
△ He gave a wave at the car to stop because the bridge was broken.
(あまり緊張感のない文章)
橋が壊れていることを後続車に知らせる場合には本気で「おーい」と手を振る深刻な状況です。
そこでgive a waveを使うと深刻な状況が薄れて、別れ際の「またねー♪」みたいな手の振り方のようなものを連想させます。
これは「smileとgive a smile」のような単語でも同様の扱いになります。
She gave him a smile when he said hello.
She smiled at him when he said hello.
彼がハローといった時、彼女は微笑んだ。
上のgiveを使ったほうがカジュアルで、smileをそのまま動詞で使ったほうがフォーマルな感じがします。
on the same wavelength
「波長が合う、考え方が同じである」を意味します。wavelengthが「(音や光の)波長、(ラジオなどの)周波数」の意味です。
The team works well together because everyone is on the same wavelength.
そのチームは共にうまく働いている、なぜならみんなの考え方が同じだからだ。
I don’t think he’s on the same wavelength as me.
彼は私とは波長が合わないと思う。
on the different wavelengthb
反対の意味で「波長が合わない、考え方が違う」です。
The team members constantly fought because everyone was on different wavelengths.
そのチームのメンバーは絶えず揉めていた、なぜならみんなの考え方が違ったからだ。
She and I are on different wavelengths.
彼女と私は波長が合わない。