sympathyとempathyの違い

励ます
 

公開日: 最終更新日:2020.04.18

sympathyとempathyも区別がつきにくい単語の代表で、非常に似た表現ですがニュアンスや意味、使い方が明確に異なります。

辞書で調べてみると「sympathy(同情、思いやり、共感)」と「empathy(共感、感情移入)」とあるので、この定義だけでは理解しづらい部分があります。

例文を交えながら2つの言葉の違いをご紹介します。

empathy / empathize

他人が抱えている感情をそっくりそのまま自分のものと感じることです。

「共感、共鳴」と訳してもいいですが、相手と同じ体験、同レベルの経験をしたことがない場合には使うと変になります。カタカナで書くと「エンパシー」でしょうか。

動詞ではempathizeで他人の気持ちを「理解する、感情移入する」などの意味があります。

As someone who lost a family member in a disaster, I empathize with the people in Kumamoto.
誰かが家族を災害で失っていたので、私は熊本の人々に感情移入した。

この人はおそらく東日本大震災や阪神淡路大震災の時に、家族を失うような似た経験があったのだろうと考えられます。

非常に似たスペル、発音の単語があるので混同しないように気をつけてください。

empathize【émpəθàiz】(共感できる、感情移入する)

emphasize【émfəsàiz】(強調する、目立たせる)

sympathy / sympathize

いっぽうでこちらは「同情、思いやり」などの意味で、相手の悲しいことやつらいことに哀れみを感じることです。カタカナの「シンパシー」もよく聞かれる言葉です。

人が亡くなったときなどの「悔やみ、弔慰」などもこちらに入ります。

こちらはまったく同じ感情を理解しなくとも「かわいそうだな」といったことを感じる自然な人間の感情です。

Although there are no earthquakes where I live, I sympathize with the people in Kumamoto and hope they recover soon.
私の住む地域には地震はないけれども、熊本の人々に同情し早い復興を願います。

例文比較

基本的に意味が違うだけで、どちらが間違い、正解という問題ではありません。表現したいことに対して正しい言葉の選択があるだけです。

もう1つ例文を掲載しておきます。

The president sympathized with the trapped miners.
大統領は閉じ込められた炭鉱労働者に同情した。

The president empathized with the trapped miners.
大統領は閉じ込められた炭鉱労働者に共感した。

下のempathizeは大統領が過去に同じ炭鉱に閉じ込められるような経験をしているならばOKですが、そうでないならば変です。

普通の大統領はそんなことはあまりないので上のsympathizeのほうではないかといった予想になります。



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