sustain / maintain / retain / keepの意味の違い

maintainとsustain
 

公開日: 最終更新日:2020.09.4

この3つの言葉は日本語にしてしまうと、どれも「維持する、保持する」みたいな意味になってしまうので、いまいち違いや使い方がわかりにくい言葉です。

今回の記事はオーストラリア人のカールと、カナダ人のスティーブの二人にヒアリングしながら、それぞれの言葉の使い方をまとめています。

例文も多く書いてもらったので使い方の参考にしてください。

sustainとmaintainの意味の違い

オーストラリア人のカールと、カナダ人のスティーブに「どう違うの?」と質問しましたが、二人ともぱっと明確な違いが簡単に出てきたわけではなく、それぞれ考え込んでいました。ニュアンスの違いはあるものの、言葉で説明するとなるとネイティブスピーカーであっても難しさがあるようです。

sustainは辞書では「維持する、持続する」の意味があり、maintainも「保持する、維持する」の意味で記載があります。共に動詞です。

大きな違いをいえばsustainは努力や苦労が伴い、維持しなければ物事が失敗してしまう、台無しになる、人間の場合は死んでしまうというのをほのめかしています。

一方のmaintainはあまり努力しなくても少しは続くような維持の仕方を意味しています。しかし、それをやらないと高いパフォーマンスを維持できないようなものです。

使い方によってニュアンスが変わって伝わります。

例文

Sustaining a relationship with her is difficult.

Maintaining a relationship with her is difficult.

彼女との関係を維持するのは難しい。

sustainは関係がもう終わってしまったやや諦めムードが漂っています。

maintainは難しいものの、まだ関係が終わっていなくて、続いているような感じが伝わってきます。

例文

I can’t sustain my business anymore.

I can’t maintain my business anymore.

これ以上はビジネスを維持できない。

sustainはもうビジネスが続けられない、継続できないので閉店するしかないといった意味です。カールに言わせると、sustainは大きな視点、大局的、根本的なものごとの継続です。

maintainは必要としている売り上げや品質を維持することができないのであって、ビジネスそのものは継続可能といったニュアンスです。こちらはもっと視点が細かくて、具体的な修正作業が必要になってくるといった意味です。

maintain / sustainにしかない意味

どちらも「維持する、保持する」といった意味ではニュアンスの違いはあるものの共通する要素です。しかし、それぞれの言葉には独自の別の意味での使い方もあり、この場合は完全に単語としては異なります。置き換えることもできません。

例えばmaintainには法廷などで「~が正しいことを断言する、主張する」といった意味がありますが、sustainにはこの意味がありません。

例文

The criminal maintains he is innocent.

犯罪者は彼が無罪であると主張している。

例文

She maintains that she doesn’t like Taylor Swift.

彼女はテイラー・スウィフトが好きではないと断言している。

一方のsustainには「sustained」の形で法廷で意義などを認めるといった使い方が存在しています。

例文

Lawyer: Objection, your honor!

弁護士:裁判長、意義あり!

Judge: Objection sustained.

裁判官:意義を認めます。

他にもsustainには悪い経験をする、悪い何かに苦しむといったことで、「(被害・損害などを)こうむる、経験する」を意味する使い方があります。

例文

The army sustained many casualties during the battle.

軍はその戦いの間に多くの人的損害を被った。

例文

She sustained serious injuries to her head in the car accident.

彼女は交通事故で頭に深刻な怪我を負った。

例文

The building sustained heavy damage in the earthquake.

その建物は地震でひどい被害を受けた。

sustainには音楽用語として「音が減衰しながら保持されていること」もありますが、これもmaintainにはない意味です。

例文

You can use the foot pedals on a piano to sustain the notes.

ピアノのフットペダルを使えば、音を維持できるよ。

sustenanceとmaintenanceの違い

名詞であるsustenance(サステナンス)とmaintenance(メンテナンス)の違いについても、動詞の考え方がそのままスライドできます。

sustenanceはよく「栄養・滋養・食物」とも訳されますが、生きていくために必要不可欠な要素です。

maintenanceはカタカナの「メンテナンス・メンテ」と同じで、それがなくても別に活動などは可能ですが、やらないとパフォーマンスや品質が落ちて、いい状態がキープできなくなるような行為です。

例文

I give my pet sustenance.

I give my pet maintenance.

sustenanceは食べ物や栄養を与えたといった意味で、それをあげないとペットが死んでしまうようなものです。一方のmaintenanceは身体を洗ったり、毛並みを整えたりといった、別にやらなくても死ぬようなことではありませんが、いい状態を維持するために必要なことです。

retainの意味と使い方

似た言葉で「retain」があり、これも辞書では「~を持ち続ける、~を保っている」といった意味です。意味としてはkeepに近いですが、ややフォーマルな言葉です。

確認してみると特にretainを使わないといけない理由はあまりないようですが、言葉の雰囲気として文脈、相性の問題があります。日本語の「持つ」と「保持する」の違いと似た感じです。

例文

She has been retaining water since she got pregnant.

彼女は妊娠してから水分を保持している。

例文

The students are having a hard time retaining the information from the lessons.

生徒たちは授業でならった情報をおぼえておくのに困難な時間を過ごしている。

例文

I retained a lawyer in case someone sues me.

私は誰かに訴えられたときのために、弁護士を雇っておいた。

例文

I built a retaining wall along the hill.

私は丘沿いに保持壁を建てた。

例文

I can retain information.

私は情報を保持できる。

地崩れなどから守るのがretaining wallです。3番目のように専門職を雇うといった意味でも使われます。

上の弁護士の例文などもkeep等で同じ意味は表現可能ですが、変えてしまうと少し文章が軽くなってしまう感じがあるのでretainが使われています。

この意味では絶対にretainでないと表現できないといった感じではなく、雰囲気などを考慮するとretainが自然になるといった具合です。

retainとkeepの違い

すでに書いたように、どちらも「~を持ち続ける、保持する」といった意味ですが、retainはkeepと比べると、よりフォーマルな表現になります。

場面にあわせて言葉を選ぶ必要があります。以下の例文は「彼女は耳を怪我したあと、聴力を保った」となりますが、どちらでも間違いではありません。

例文

She retained her hearing after the ear injury.

(フォーマルな表現)

例文

She kept her hearing after the ear injury.

(一般的な表現)

しかし、retainは日常のちょっとしたことには使えない、使うと場違いな感じになります。

例文

I keep a case of beer in my fridge.

私は冷蔵庫にビールを保持している。

例文

I retain a case of beer in my fridge.

(場面にそぐわない表現)

下の例文は、あまりにもフォーマルすぎて変な表現です。

   


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