カタカナで「サラウンド」といえば、スピーカーなどのサラウンド機能を指して使われますが、周囲を取り囲むように聞こえるといった意味合いからです。
英語でsurroundといえば「囲む」といった動詞のほかにも、surroundingで身の回りにある周辺のものを指して「周囲の環境」や「周辺の」といった意味で使われます。
このページはsurroundの使い方を例文にまとめています。名詞ではenvironment(環境)とも重なりあう意味もあるので違いもご紹介しています。
この記事の目次!
surround(動詞)での使い方
動詞がsurroundで、ぐるりと周りにあることで「囲む」です。包囲すると考えてもいいかもしれません。
The police surrounded the suspect.
警察が容疑者を取り囲んだ。
She was surrounded by trees.
彼女は木々に囲まれていた。
surrounded
(be)surroundedを使えば囲まれていることを表すことができます。以下のように逆からも同じ意味を表すことができます。
The village is surrounded by trees.
その村は木に囲まれている。
The base was surrounded by soldiers.
基地は兵士に囲まれていた。
Trees surround the village.
木々が村を囲んでいる。
Soldiers surrounded the base.
兵士は基地を囲んだ。
surrounding(形容詞)の使い方
形容詞はsurroundingで「取り囲んでいる、周囲の」となります。「周辺」がどこまでを指すのかは曖昧で、身の回りから近隣諸国まで幅広いです。
The store had branches in Tokyo and the surrounding area.
その店は東京とその周囲の地域に支店があった。
The explosion shattered the windows of surrounding buildings.
その爆発は周囲の建物の窓を粉々に割った。
しかし以下のような書き方は変です。
My house is surrounding the station.
私の家は駅を取り囲んでいる?
また日本語から英作文すると少しあまり意味のない英文になるかもしれません。
△ My house is in the surrounding area of the station.
私の家は駅の周辺のエリアにある。
上のような書き方はあえてこの言い方をする必要もありません。普通に近くにあるみたいな言い方で十分です。
My house is around the station.
My house is near the station.
私の家は駅の近くにある。
以下のように書くとまだ自然な感じです。この場合「六本木にはない。六本木の中に家はない」を強調して、外・周辺だと言っているような印象を受けます。
My house isn’t in Roppongi, but it’s in the surrounding area.
私の家は六本木にはない。しかし、その周辺のエリアにある。
サラウンドの音声・スピーカー
スピーカーなどの機能で疑似的に周囲から音が聞こえてくるようなサラウンドシステムは「surround sound」と呼ばれています。
I have a home theater with surround sound.
うちにはサラウンドサウンドのホームシアターがある。
This speaker has a surround sound function.
このスピーカーはサラウンド機能を持っている。
最近のサラウンドスピーカーは5個以上あったりして、本当にスピーカーがsurround(取り囲む)ような配置になっていたりします。
surrounding soundといえば「周辺の音」なので意味が異なります。
I couldn’t record my podcast because of all the surrounding sound.
あらゆる周囲の音が原因で、ポッドキャストのレコーディングができなかった。
surroundings(名詞)の使い方
名詞としても使え「周囲、周辺、環境」を意味します。何かや誰かの周りにある環境のことです。
A chameleon can blend into its surroundings.
カメレオンは周囲に溶け込むことができる。
She took a walk in the countryside and enjoyed her surroundings.
彼女は田園を散歩して周辺を楽しんだ。
Children are very nervous in new surroundings.
子供たちは新しい環境にとてもナーバスだ。
通常「surroundings」と複数形で使われることが多いです。しかし、ある環境に対してのまた別のある環境といった対比の文脈があるならば単数でもありえます。
Children are very nervous in a new surrounding.
(この書き方も文脈によってはありえます)
environmentとsurroundingの違い
environmentも環境の意味があるので重なる部分もあり、置き換えても同じ意味になります。
Children are very nervous in new surroundings.
Children are very nervous in new environments.
子供たちは新しい環境にとてもナーバスだ。
surroundingsは本来の意味は「周囲にあるもの」なので、そこから転じて「環境」と訳すことができます。上の例文でいえば新しい友達や新しい教室などです。
しかし「地球環境」といった意味での環境とは違います。
We have to worry about the environment of the Earth.
私たちは地球の環境を心配しなければならない。
We have to worry about the surroundings of the Earth.
(月や火星などの心配?)
この場合は地球の周辺の意味になってしまうので、なんとなく月や火星など宇宙の話をしているようにも感じます。