screenといえば映画のスクリーンや画面を指して使われることが多いですが、これらの意味は技術の発展を考えても比較的新しい意味です。
語源は古い英語ではもともとは家の中で隙間風や熱などを遮るものを指して使われていたそうです。現在の悪いものを振るい落とす「選抜する、スクリーニングする」や日焼け止めのサンスクリーン(sunscreen)にこの使い方があります。
確かに映画関係や画面について話すときに登場しますが、動詞でのscreenを中心にご紹介します。スクリーニングもわりとカタカナでも聞かれる言葉です。
この記事の目次!
screen(スクリーン)の動詞の使い方
スクリーンといえば「画面」の意味がもちろんあります。これが動詞で使われると「選別する、検査する」といった意味になります。
screen + 対象者 + for 項目
screen + 対象者 + to 目的
このような形をとりますが、悪い項目を洗い出すことに使われることが多い言葉です。
基本的にはscreenだけだと検査するの意味に近くなり、よりはっきりと「悪い項目でふるい落とす」を表したい場合には次に紹介する「screen out」もあります。
使い方が少し難しいので以下の例文を参考にしてください。
She screens her potential boyfriends for criminal records.
彼女は彼氏候補を犯罪履歴でスクリーニングする。
The company screens its employees to catch spies.
その会社はスパイを捕まえるために従業員をスクリーニングする。
The company began the screening process for a new employee.
企業は新しい従業員へ適性検査のプロセスを開始した。
面接、適性検査や犯罪者を探すようなものに使われる以外にも医療関係にも使えます。悪い部分を探すという意味では共通しています。
The shopping center was offering free cancer screenings.
ショッピングセンターは無料のがん検査を提供していた。
screen out
screenが調べること、選考するのに対して、screen outで悪いものを振るい落とすの意味がはっきりします。しかし、悪い項目を調べてわかったら結果的に落とすことになると思うので近い意味かもしれません。
We screened all the candidates.
私たちはすべての候補者を選抜した。
We screened out the bad candidates.
私たちは悪い候補者を振るい落とした。
スクリーニング(screening)の意味
screeningにもモニタリング(monitoring)と同じことがいえますが、ingをつけただけなので特別な意味があるわけではありません。「選抜すること、選別すること」を意味しています。
スクリーニングは必ずしも「面接」である必要はなく、書類で選ぶ、電話で質問するなどスクリーンするための手法の一種だといえます。
They are screening the candidates.
彼らは候補者をスクリーニングしている。
The screening process will last one week.
スクリーニングは1週間続くだろう。
screening processで「選考過程」といった意味で一緒によく使われる組み合わせです。
しかしscreeningには映画の「上映」の意味もあるので、こちらの意味で使われる可能性はあります。
A screening of X Japan’s first documentary film was held at the Sundance Film Festival in Park City, Utah.
X Jpaanの初のドキュメンタリー映画の上映が、アメリカ・ユタ州パークシティーの「サンダンス映画祭」で行われた。
Spirited Away will have revival screenings in five theaters nationwide from September 10th to 16th.
『千と千尋の神隠し』は9月10日〜16日まで、全国の5劇場でリバイバル上映される。
動詞のscreenを「映画を上映する、テレビ放映する」の意味で使うのはあまり一般的ではなく、ちょっと業界用語っぽい響きになります。
screen(名詞)
もちろんパソコンなどの「画面」という意味もあります。これはdisplayやmonitorと同じ意味です。
My PC has two screens.
私のパソコンは2枚のスクリーンがあります。
The flight plan is on the screen.
飛行計画がスクリーンに出ている。
on screenで「スクリーン上で、画面上で」といった意味になります。別にtheがあっても基本的には同じ意味になります。
Can you explain it on screen?
画面上で説明してくれませんか?
screenが映画の画面として使われるようになったのは1900年代に入ってからの話です。投影されたイメージを映す場所としての意味は1800年代初頭のランタンを使ったショーに由来するそうです。
おそらく影絵のようなことをしてお客さんに見せるショーだと思いますが、それが後に映画用語になりパソコン、スマホにつながっています。
他にもsunscreenが「日焼け止め」の薬を指して使われます。もともとのscreenが家にある隙間風や熱を遮るようなものを指して使われていたので日光を遮るという意味でのサンスクリーンです。
If you go to the beach you should take sunscreen.
ビーチにいくならば、日焼け止めをぬったほうがいい。
on the big screen
文字では「大きな画面で」となりますが、これは「映画館で、映画で、映画に出演して」などの意味になります。最近、テレビでも巨大な画面が登場していますが基本的には「映画」を表す言葉です。
If you don’t watch Avatar on the big screen, it is not as good.
もし『アバター』を映画館で見ないんだったら、よくはないね。
I prefer seeing movies on the big screen rather than on TV.
テレビで映画を見るよりは、映画館で見るほうが好きだ。
on the silver screen
少しビジネス用語になりますが「銀幕」となり、同じく映画館、映画産業、映画になります。映画スターなどをかつては「銀幕のスター」などと呼びました。
もともとはsilver screenの訳語が銀幕で、スクリーンに銀皮膜を塗って反射効率をよくしたことからsilver screenの名称がついたそうです。
現在では主にビニールが使われているので銀幕ではありませんが、その名残として表現が残っています。
Yokai Watch hit the silver screen for the first time in 2014.
2014年、妖怪ウォッチの初の映画がヒットした。
His movies don’t make much money on the silver screen, but on video they are very successful.
彼の映画は映画館では多くのお金を生まないが、ビデオではとても成功している。
kill screen
一種のゲーム用語であり、パソコンが固まったりするのとは現象としては異なります。
古いゲームで一定のスコアやレベルに達すると、進めなくなるような現象を「kill screen」と呼びます。
He got a kill screen in Pac-Man.
彼はパックマンでキルスクリーンになった。
パックマンでは256面になるとマップが崩れたりゲーム進行が停止したりしますが、これが有名なパックマンのキルスクリーンです。
ほかにもドンキーコングの22周目など、古い家庭用ゲーム機やアーケードゲームには存在しています。
これらはYouTubeを見ていて重くてパソコンやスマホが固まったり、ゲームが途中で進行不能になるバグとは違います。
The game froze just before the end.
そのゲームは終わりの前にフリーズした。
My computer froze while watching YouTube.
パソコンがYouTubeを見ている間にフリーズした。