「refund」「reimburse」「repay」はお金を返金する、払い戻しをするといった意味ではどれも同じです。しかし、ニュアンスに差が出たり、使われやすい傾向はあります。
「refund」は満足できなかったことによる返金、「reimburse」は失ったお金の返金、「repay」はビジネスではない状況で使われる傾向があります。
TOEICなどにも頻出の表現なので、使い方や違い、補足などをそれぞれの単語で例文にまとめました。絶対のルールではなく、あくまで「傾向」ぐらいに考えてください。
この記事の目次!
repayの意味と使い方
repayはビジネスではない状況、商売に関係しないケースでの返金に使われる傾向があります。例えば個人間の貸し借りなどです。
〇 I asked my brother to repay the $10 he borrowed from me.
私は兄に対して、私から借りた10ドルを返金するように頼んだ。
▲ The restaurant repaid me because there was an insect in my food.
(この使い方は変です)
▲ The company will repay everyone who lost money in the investment.
(この使い方は変です)
名詞のrepaymentは言葉としての概念はよくわかるのですが、使うかといえばそんなに使わない言葉です。
報いる、応える
repayには受けた親切などに対して「報いる、応える」といった使い方があります。この場合は金銭は関係ありません。
I bought her a cake to repay her.
彼女へのお返しにケーキを買った。
How can I repay you?
どうやって報いようか? お返ししようか?
refundの意味と使い方
refundはよく満足しなかったことへの返金に使われます。名詞と動詞ともにrefundです。
ただし、動詞はアクセントが後ろにありますが、名詞はアクセントが前にあるので発音が少し異なります。
refund【rifʌ́nd】動詞
refund【ríːfʌ̀nd】名詞
▲ I asked my brother to refund the $10 he borrowed from me.
(兄弟間で使うには変です)
◎ The restaurant refunded me because there was an insect in my food.
レストランは私に返金をした。なぜなら食べ物に虫が入っていたからだ。
〇 The company will refund everyone who lost money in the investment.
その会社は投資でお金を失った全員に返金するつもりだ。
最後の例文も投資家が怒っており、満足できなかったという点では可能な言葉遣いです。
以下は名詞での使い方です。
I will ask for a refund.
私は返金を頼むつもりだ。
The refund will be delivered by mail.
返金はメールによって行われるだろう。
She is entitled to a refund.
彼女は返金を受ける権利がある。
tax refund(税金の払い戻し)
「refundは満足しなかったことへの返金」だと考えてもいいんですが例外が「tax refund(税金の還付、払い戻し)」です。
本来は次に紹介するreimburseの名詞を使い「tax reimbursement」とするのがあっていますが、言いやすさの問題もあってrefundが使われます。
I got a huge tax refund this year!
今年、かなり税金の戻しがあった!
△ I got a huge tax reimbursement this year!
(あまり一般的ではない表現)
reimburseの意味と使い方
reimburseは堅いフォーマルな言葉遣いであり、何らかの理由で使ったお金、失ったお金に対しての返金の意味があります。名詞はreimbursementです。語源は「再びかばんに詰める」の意味だそうです。
読み方が少し難しいですがカタカナだと「リイムバァス」「リイムバァースメント」ぐらいでしょうか。発音は以下の音声ファイルを参考にしてください。
reimburse【rìimbə́rs】返金する、払い戻しする
reimbursement【rìːəmbə́rsmənt】返金、償還、払い戻し
▲ I asked my brother to reimburse the $10 he borrowed from me.
(兄弟間で使うにはフォーマルすぎる)
〇 The restaurant reimbursed me because there was an insect in my food.
レストランは私に返金をした。なぜなら食べ物に虫が入っていたからだ。
◎ The company will reimburse everyone who lost money in the investment.
その会社は投資でお金を失った全員に返金するつもりだ。
レストランの例文も私は費用を使っているので、それに対しての返金だと考えると意味が通ります。同時にサービスに対しての不満への返金と考えても意味は通ります。
reimbursement(名詞)
以下は名詞の「reimbursement」です。これも動詞での違いがそのまま当てはまり、使ったお金、失ったお金ならば「reimbursement」があいます。
満足しなかったことへの返金ならば「refund」があいますが、短い文章だとその情報がないので置き換えても成立します。
I will ask for a reimbursement.
私は返金を求めるつもりだ。
The reimbursement will be delivered by mail.
返金はメールによって行われるだろう。
She is entitled to a reimbursement.
彼女は返金を受ける権利がある。
refund / reimburseの違い
補足になりますがニュアンスの違いのほかにも、傾向として「refund」は目的語にお金をとることが多く、reimburseは「人」をとることが多いです。
これは絶対のルールではありませんが、辞書などの例文を見るとこのような傾向があります。
The company refunded my money.
(お金を目的語にとる)
The company reimbursed me.
(人を目的語にとる)
また文型としてはpayに近いので以下のどの形でもrefundはいけます。
The company refunded $100 to me.
The company refunded me $100.
(どちらでもOK)