元はすべて「点」に関する語源ですが、大きく2つの考え方でわけてもいいかもしれません。1つはピンポイントで時間を守ることで「時間を守る、期限を守る」といった意味でのpunctualの使い方です。
もう1つは文章における「点」で、ピリオドなども含めた「句読点・句読法」の意味でのpunctuationの意味です。最近はメッセージアプリの時代になってピリオドが少し特殊な意味合いを持つようになっています。
こういった「punctual」「punctuality」「punctuation」「punctuate」の意味と使い方を整理しています。
punctualの意味と使い方
punctualは何かの約束などの時間に正確であることで「時間を守る、期限を守る」といった意味の形容詞です。動詞ではないのでご注意ください。
Steve is very punctual.
スティーブはとても時間に正確だ。
The meeting is a little early, so please be punctual.
会議は少し早い時間です。時間厳守でお願いします。
何かの約束などに対しての話であって、時計が正確か正確でないかには使いません。
My watch is not punctual.
(この使い方は変です)
○ My watch is slow / fast.
私の時計は遅れている/進んでいる。
自転車のパンクの「puncture」とも語源が同じで、元は「点」という意味につながっています。ピンポイントで時間にあわせてくるイメージです。
punctuality(名詞)
名詞はpunctualityで定時性、時間どおりに運行されること、人に使えば時間を守る「几帳面さ」のことです。
They are known for their punctuality.
彼らはその時間の正確さにおいて知られている。
My manager is noted for his punctuality, as he has not been late to a meeting in 20 years.
私のマネージャーは時間に正確なことで知られていて、この20年間、会議に遅刻したことがない。
My boss said that punctuality is starting to become an issue.
上司は時間の正確さが問題になりはじめているといった。
みんな遅刻してくることが増えて、問題になりはじめているといった意味合いです。
punctuation「句読点・句読法」
「句読点」あるいは「句読点を付けること」「句読法」です。
英語だと広い意味では「コンマ、ピリオド」だけではなく「エクスクラメーションマーク、クエスチョンマーク、コロン」なども含まれてきます。
His writing has unusual punctuation.
彼の文章は一般的ではない句読点がある。
The writer is famous for using too much punctuation.
その作家は過剰な句読点を使うことで有名だ。
Japanese punctuation rules are difficult.
日本語の句読点のルールは難しい。
punctuateの意味と使い方
動詞では「句読点を付ける」「中断させる」「強調する」みたいな意味がありますが、あまり使われる言葉でもありません。
The speech was punctuated by shouts from the crowd.
スピーチは群衆からのシャウトで(何度も)中断された。
The music is punctuated with sound effects.
その音楽はサウンドエフェクトで中断する。
上の例文は音楽の途中でキュキュっとしたSEが入って音楽が止まるといった意味です。
英語の辞書でも句読点を打つことから「(何度も)中断させる」での意味の掲載はあります。
ただし、スティーブはこの意味での使い方に賛成していなくて、言葉本来の意義として「punctuation(句読点)」は文章を邪魔して「中断している」わけではないので、変だという話です。
「punctuation(句読点)」は中断するためではなく、むしろ「強調する」ために打っているのであって、punctuateを中断するの意味で使われることに違和感があるそうです。
ほかにも「interrupt」などはっきりと「中断する」の意味を持つ言葉があるので、あえてpunctuateといったあまり使わない言葉をわざわざ使う理由もないといった意見です。
最近の英語の不必要なピリオド
文章の終わりに「ピリオド」を打つことは中学校で習う英語のルールですが、これが日本でいうLINEなどのメッセージでのやり取りにおいては、「ピリオド」が別の意味を持ってしまう話です。
もちろん全員ではないし、若い世代のメッセージアプリ上でのやり取りにその傾向が見られます。
母親から送られた「see you later.」のようなメッセージを息子が見て「お母さんが怒っている」と受け止めてしまったエピソードがありました。
スティーブも言っていましたが感覚的にはわかるそうで、LINEの場合などわざわざピリオドを打つ必要がなく、送信マークを押せばメッセージが送られます。「送信 = 文章の終わり」なのに、そこであえてピリオドを打つことで、他の意味が発生してしまう懸念のようなものです。ピリオドを打つことによって、結果的に消極的・ネガティブなメッセージになって伝わっていく要素です。
これについてはアメリカ人のスコットとオーストラリア人のソリが話しているポッドキャストがあるのでお聞きください。