poundは「パウンド」と発音され、大きく4つぐらいの意味で考えることができます。それぞれの使い方を例文にまとめています。
1つはイギリスで使われているカタカナでは「ポンド」として知られる通貨、正式には「pound sterling」と呼ばれるお金の単位です。
もう1つが重さとしての「パウンド」で、日本ではボウリング の玉の重さや格闘技の体重、マクドナルドの「クォーターパウンダー」やパウンドケーキのような食べ物に見られます。
語源が違うので異なる単語ですが「何度も強打する」の意味でこちらも格闘技の用語として聞かれる言葉です。また「犬などの収容所」といった使い方もあります。
この記事の目次!
イギリスの通貨としてのパウンド(ポンド)
イギリスの通貨として知られるpoundは、カタカナでは「ポンド」と発音していますが、これだとpond(池)と混同されやすく、英語の発音をより正確にカタカナにするならば「パウンド」が近いです。
pound【páund】通貨のポンド
pond【pɑ́nd】池
イギリスの通貨として知られるpoundですが正式には「pound sterling」と呼びますが、日常生活では多くの人が「pound」または「British pound」などの名称を使っています。
sterlingの名前も株式市場や銀行などフォーマルな場所や経済記事では見かけることもあり「sterling account(ポンド口座)」や「sterling area(ポンドの経済圏)」といった表記がされます。為替ではGBP(Great Britain Pound)と表記されます。
UK uses pounds.
イギリスはポンドを使っている。
That cost twenty pounds.
あれは20ポンドかかった。
Can I borrow a ten-pound note?
10ポンド札を借りられますか?
ポンドとペンス
イギリスの通貨であるパウンドは「100p = £1(100ペンス=1パウンド / ポンド)」です。
ポンドは複数形が存在するためone pound / two poundsのように書かれます。
通貨・お金の量としてのペンスは単数と複数が同じでone pence / two penceになります。コインにはone pennyと書いてあるものの最近はpennyとはあまり言わないそうです。
ポンドは別名で「quid」、ペンスは「pee」とも呼ばれ、これはともに単複同形になります。
実際には以下のように発音・表記されます。
“Fifteen pounds and sixty pence”
“Fifteen quid and sixty pence”
“Fifteen quid and sixty pee”
“Fifteen sixty”
“One pound and twenty-five pence”
“One quid and twenty-five pee”
“A pound twenty-five”
“One twenty-five”
記号:pound signとpound keyの違い
通貨としてのポンドを表す「£(全角)」や「£(半角)」の記号はラテン語のlibra(古代ローマの重量単位)の「L」から来ています。
これは「pound sign」と呼ばれたりします。
There is a pound sign on that bag.
あのカバンの上に£のマークがある。
一方で「pound key」といえば、いわゆる電話のシャープの記号を指しています。正確にはシャープ「♯」とは別で「#」がpound keyです。ちょっと違います。
最近はツイッターの普及もあって「ハッシュ(hash)」「ハッシュタグ(hashtag)」と呼ばれることが多いです。octothorpe, number signといった別名もあります。
I pushed the pound key.
私はパウンドキーを押した。
I entered my PIN and pushed the pound key.
暗証番号を入力した後でシャープを押した。
重さの単位としてのパウンド
また重さの単位でもありボクシングやボウリングの玉の重さなどでは見かけます。
1ポンドが453gなので、100ポンドで45kgぐらいに相当します。
He weighs 150 pounds.
彼の体重は150パウンドだ。
I use a 15-pound ball when I bowl.
私はボウリングでは15ポンドのボールを使う。
I can lift 200 pounds.
私は200ポンドを持ち上げることができる。
pound cake(パウンドケーキ)
パウンドケーキも小麦粉、バター、砂糖、卵をそれぞれ1ポンドずつ使って作ることに由来するそうです。
以下は書き方によって内容が異なってしまいます。
She ate pound cake.
彼女はパウンドケーキを食べた(量は不明)
She ate a pound cake.
彼女はパウンドケーキを丸ごと1個食べた。
She ate a pound of cake.
彼女はケーキを453g食べた。
マクドナルドの商品の「クォーターパウンダー」も肉の量が1/4のパウンドに由来しています。実際は少し多いらしいですが。
She likes Quarter Pounders.
彼女はクォーターパウンダーが好きだ。
何度も強打する、何度も叩く
語源が別なので異なる単語・言葉だと認識すべきだと思いますが「強打する、叩く」といった意味があります。
ニュアンスとして「複数回にわたって何度も殴ること」と「強打、強い打撃」であることが含まれてきます。
これは格闘技のファンならば「グラウンドでパウンドを浴びせていった」のような使い方に馴染みがあるかもしれません。
He pounded on the glass.
彼はガラスを何度も強打した。
He pounded the vending machine when it didn’t give him a drink.
飲み物が出てこなかった時に、彼は自動販売機を何度も殴った。
poundingはまるで強打をしているような状態を指す言葉です。音楽ならば「ブン、ブン、ブン」みたいな感じで何度も何度もリズミカルに鳴り響くようなクラブみたいな音楽を想像すると近いです。
His heart was pounding.
彼の心臓はバクバクしていた。
The music was pounding all night.
その音楽は一晩中、鳴り響いていた。
収容所
poundには捨てられたり迷子になったりしたペットや野良犬などの「収容所」の意味があります。大体は犬に対する収容所です。
It’s better to adopt a dog from the pound than to buy one from a pet store.
犬をペットショップから買うよりも収容所から引き取るほうがよい。
I found my missing poodle at the pound.
うちの行方不明のプードルを収容所で見つけた。
shelter(シェルター)と同じような意味ですが、poundは昔ながらの言い方であり、無機質で飾り気のない政府運営の野良犬などの収容所を連想させます。一方でshelter(シェルター)のほうが保護目的でもっと親しみやすい場所であることが多いです。