necessarily / necessity / necessary / unnecessaryの意味と使い方

necessarily / necessity / necessaryの違い
 

公開日: 最終更新日:2020.03.20

necessaryは「必要な、必須の」といった意味の形容詞ですが、似たスペルと意味のnecessityやnecessarilyといった単語があるので非常に混同しやすい言葉です。

またそれぞれに否定のunがついた「unnecessary」「unnecessity」「unnecessarily」があるので余計にややこしくなっています。

それぞれの使い方や意味を順番にまとめています。また「unnecessaryとnot necessaryの違い」についてもネイティブスピーカーに意見を聞いて整理しました。

necessarily / necessity / necessaryの違い

個別の使い方や違いについてはそれぞれの使い方の項目にまとめてありますが、まずはスペルと発音を整理しておきます。似ているので非常にややこしいうえに、それぞれにun-をつけた否定の意味の単語が独立して存在しています。

スペルと発音の違い

発音は以下の通りです。アイコンを押すと読み上げてくれます。

necessary【nésəsèri】
形容詞:必要な、必須な

necessity【nəsésəti】
名詞:必需品、必要性

necessarily【nèsəsérəli】
副詞:必ずしも(でない)

unをつけて否定の意味になります。

unnecessary【ʌnnésəsèri】
形容詞:不必要な

unnecessity【ʌnnəsésəti】
名詞:不用品、不必要

unnecessarily【ʌ̀nnèsəsérəli】
副詞:不必要に、無用に

necessaryの意味と使い方

necessaryの意味と使い方

形容詞で「必要な、必須の、欠くことのできない」の意味です。カタカナでは「ネセサリー」ぐらいが近いです。

例文

A passport is necessary to enter another country.

他の国に入るにはパスポートは必須だ。

例文

That tie isn’t necessary for this party.

あのネクタイはこのパーティーには必須ではない。

辞書には名詞で「必需品、必要なもの」で掲載がありますが物体に対しては後で紹介するnecessityを使う方が一般的です。

unnecessaryの使い方

necessaryの反対にあたるのが形容詞でunnecessaryとなり、意味は「不必要な、なくてもいい」です。

例文

She carries many unnecessary things in her bag.

彼女はカバンの中に多くの不必要なものを持ち運んでいる。

例文

It’s unnecessary to bring food to the party.

パーティーに食べ物を持ってくる必要はありません。

unnecessaryとnot necessaryの違い

unnecessaryとnot necessaryの違い

unnecessaryとnot necessaryの違いについては、基本的には同じ意味だと考えることができます。置き換えても問題ないケースも多いです。

例文

That bag is not necessary.

= That bag is unnecessary.

あのバックは必要ない / 不必要だ。

ただし単純に置き換えていいかといえばそうでもなく、文法上の問題があります。これはnotの位置の問題で、考え方としては中学レベルで習ったことと同じです。

例文

He got an unnecessary roughness penalty.

彼は不必要なラフプレーの反則をもらった。

例文

He got a not necessary roughness penalty.

(このように使うのは基本的には間違い)

例文

That is an unnecessary comment.

That is not a necessary comment.

あれは必要のないコメントだ。

例文

That is a not necessary comment.

(このように使うのは基本的には間違い)

また「必要ない / 不必要」の意味合いが「なくても大丈夫、なくてもかまいません」と「あると嫌な気分になる、あると余計だ」の2つが考えられ、unnecessaryのほうがはっきりとニュアンスとして「あると嫌な気分になる、あると余計だ」と出てしまうケースがあります。

これは人の感じ方によりますが「不必要だ」と直接の否定の言葉を1単語でいうのか、肯定の言葉をnotで否定するのかの差です。以下のような会話で違いがより出るケースがあります。

例文

A:Here, have a coffee.

コーヒーをどうぞ。

例文

B:No thanks. That’s not necessary.

いいえ、けっこうです。必要はありません。

例文

B:No thanks. That’s unnecessary.

いいえ、けっこうです。不必要です。

このようにunnecessaryを使うと相手に少しきつく聞こえる場面があるかもしれません。

英語ではよく「バカ(stupid)」というと直接すぎるので「not smart(かしこくはない)」のようにポジティブな言葉をnotで否定して語気を和らげることがありますが考え方としては同じです。

necessityの意味と使い方

necessityの意味と使い方

似ていて非常にややこしいですがnecessityは「必需品、必要品、必要」といった意味で使われる名詞です。カタカナで書くと「ネセシティー」ぐらいです。

例文

Food is a necessity for everyone.

食べ物はすべての人に必需品だ。

例文

We have all the necessities for camping.

私たちはキャンプの必需品を全部もっている。

これは言い方を変えれば形容詞の「necessary(必要な)」でも似たような意味が作れます。

例文

Food is necessary for everyone.

食べ物はすべての人に必要だ。

unnecessity / non-necessityの使い方

反対の意味では「unnecessity」や「non-necessity」があり「不必要、不用品」などの使い方があります。

ただしunnecessityなど校正機能では赤線が出て「間違いでは?」と指摘されるので、確かに存在している言葉ですが派生語の位置づけです。

どちらかといえばnon-necessityのほうがよく使われ、チャリティーなどで見かける言葉です。

例文

A passport is a non-necessity for domestic flights.

パスポートは国内旅行には不必要な品だ。

上の例文は意味は通りますが、日常会話でわざわざこの言い回しになるかといえば微妙なところです。

例文

The charity asked the people not to donate non-necessities like candy or alcohol.

そのチャリティーは人々に、キャンディやアルコールなど、(被害者などに)必要ない品物は寄付しないように頼んだ。

necessityにもいえますが、生きていくために必要なモノなどわりと堅い意味で使われる傾向があります。

necessarilyの意味と使い方

necessarilyの意味と使い方

necessarilyは副詞で「always / certainly(かなず、いつも)」の意味で使われますが、通常はnotを使った否定文で用いられるので「必ずしも~でない」「常に~ではない」となります。

カタカナでは「ネセサラリー」ぐらいで、これが最もややこしい発音です。

例文

That is not necessarily true.

常に真実ではない、必ずしも真実でない。

例文

He doesn’t necessarily have to quit his job.

彼は必ずしも仕事をやめなければならないわけではない。

ほぼ否定文で使われるので、肯定文で使うとちょっと変に感じるそうです。その場合はalways / certainlyを使います。

例文

▲ That is necessarily true.

〇 That is always true.

それは常に正しい。

例文

▲ He necessarily has to quit his job.

〇 He certainly has to quit his job.

彼は必ず仕事をやめないといけない。

文法上は肯定文で使っても間違いではないはずなんですが、感覚的に奇妙に感じられるといった程度です。

unnecessarilyの使い方

unnecessarilyも言葉としては存在しており「不必要に、無用に、余計に」の意味です。

例文

He is unnecessarily rude.

彼は不必要に無礼だ。

無礼にする必要がないのに、無礼だという意味です。

例文

He is not necessarily rude.

彼は必ずしも無礼ではない。

これは先に紹介したのと同じで、無礼のように見えるけれど必ずしもそうではないといった意味です。

言葉の意味を考えると確かにそうなるのですが、非常にややこしい単語だといえます。



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