mosaic(モザイク)はカタカナだと「隠すもの、ぼかすためのもの」といった意味合いが強くなりますが、そもそもは細かい石・ガラス・貝殻を集めて作るアートの技法だといえます。
そこから転じて「小さなものが集まって大きな1つのものを形成している」といった意味合いで、多様性を表して使われることが多いです。
カタカナのデジタルモザイクのイメージが間違いではないですが、もう少し広い意味で使われているのでご紹介します。
mosaic(モザイク)とは?
もともとは石・ガラス・貝殻・木などの小片を寄せて作る絵または模様で、古代から世界中で似たようなアートや建築の技法が存在しています。
発音がカタカナとけっこう違うので以下の音声ファイルを参考にしてください。
mosaic【mouzéiik】
カタカナだと犯罪者などにかかるデジタルのモザイクが真っ先に浮かびますが、アートや建築の意味合いで使われることも多いです。
またモザイクを構成する形が四角形である必要もありません。丸でも三角でも、決まった形のない貝殻でもOKです。以下は動詞での使い方です。
The walls of the room were mosaicked.
部屋の壁はモザイク状になっていた。
The witnesses’ voice was altered and face was mosaicked.
目撃者の声は変えられ、顔にはモザイクがかかっていた。
以下の例文は名詞です。
The children made mosaics in art class today.
今日、子どもたちはモザイク画を美術のクラスでつくった。
The floor had mosaics depicting different historical events.
そのフロアには異なる歴史イベントを描いたモザイク画があった。
比喩的な意味でのモザイク
しばしば、比喩的に細かいものが集まって1つのものを形成するといった意味になります。
カタカナの感覚ではモザイクは「隠すもの、ぼかすためのもの」といったイメージが強いですが、英語的には「細かいものが集まって1つの大きなものを形成している」といった意味が強くなります。
The country has become a social mosaic.
その国は社会的なモザイクになっている。
インド人街があり、日本人街があり、いろんなものが集まって1つの国を作っているといった意味です。
From the plane window, the countryside was a mosaic of wheat, corn, and other crops.
飛行機の窓からは、その田舎は小麦、トウモロコシ、他の作物のモザイクだった。
The movie is a mosaic of borrowed ideas from other films.
その映画は他の映画から借りてきたアイデアのモザイクだ。
社会学や文化の観点ではさらに「細かいものが集まって1つの大きなものを形成している」けれども、決して「個々には交わってはいない」といった視点でも語られるケースも多いです。
この意味でmix(ミックス)やdiversity(多様性、ダイバーシティ)とはちょっと意味合いが違います。
モーセのような
辞書にも載っていますが、旧約聖書の『出エジプト記』に登場する十戒で有名な「モーセの」といった意味もあります。
しかし、この意味はあるものの使うのかといえば微妙なところです。スティーブもこの意味で使われているのは見たことがないといっていました。
He plays a very Mosaic character in the film.
彼は映画でかなりモーセっぽいキャラを演じている。