leaveそのものにいろんな意味がありますが、その中に「~を残す、置きっぱなしにする、置き忘れる」があります。
これをleave behindまたはleaveだけでも表現できますが、少しニュアンスが変わるケースなどもあるので使い方をご紹介します。
今回もネイティブスピーカーにヒアリングを行い、例文を作ってもらいました。
leaveとleave behindの違い
この2つは基本的には同じ意味で使え「~を置いてくる、~を置き去りにする、~を忘れてくる」となります。
I left my umbrella on the train.
電車に傘を置いてきてしまった。
= I left behind my umbrella on the train.
(同じ意味です)
以下も2つは同じ意味の使い方です。
When I go to lunch I leave my phone behind in my office.
ランチに行くときには、オフィスに電話を置いていく。
= When I go to lunch I leave my phone in my office.
(同じ意味です)
ニュアンスの違い
いくつかニュアンスが変わるケースがあります。この違いについてはネイティブスピーカーの感覚の差ですが、ヒアリングした受け止め方の違いを記載します。
①There was one cookie left.
②There was one cookie left behind.
①はクッキーが残っていると読めます。単に残っているのか、誰かが忘れたのかはわかりません。
②は「人が残した」ことを明確に意味できるので、人がそうしたのだと感じることができます。しかし、その人が意図的に食べずに見捨てたのか、うっかり忘れたのかはわかりません。
例文 その2
③He left his family and toured with his rock band.
彼は家族を見捨てて、彼のロックバンドと共にツアーに出た。
④He left his family behind and toured with his rock band.
彼は家族を置いて、彼のロックバンドと共にツアーに出た。
確定するわけではありませんが③のように書くと「おそらく彼はもう戻ってこないだろう」と感じます。
しかし④のように書くと「ひょっとしたら彼はツアーが終われば戻ってくるかもしれない」と感じさせます。
例文 その3
⑤She left her car.
彼女は車を置いてきた。もしくは放棄・見捨ててきた。
⑥She left her car behind.
彼女は車を置いてきた。
これも同じことがいえますが、leave単体だと放棄して、誰も戻ってこない、その後のことはほったらかしな感じがします。
しかしleave behindの形になると、そこに何かしらの意図や意思のようなものが感じられ、人がそうしているのだと感じさせます。したがって、意図的にそうした、あとで戻ってくるかもしれない、みたいなニュアンスが出てきます。
結局のところ、話者がどう使うのかの問題なので、話している本人しかわかりません。あくまでネイティブスピーカーレベルでの感覚の話であり、基本的には最初に紹介したように、どちらでも使えます。
亡くなった時の表現
また「leave behind」は人が亡くなった時などにもみられる表現です。何か遺産のようなものを残したケースでは登場します。
When she died she left behind a large fortune.
彼女が亡くなった時、彼女は巨大な富を残した。
My grandfather left behind an antique clock.
祖父はアンティークの時計を残してくれた。
関連項目として人が亡くなる表現は多いので参考にしてください。