honey(ハニー)はカタカナでもよく知られる「蜂蜜」の意味ですが、その甘いイメージから親しい人への呼びかけにもよく使われている単語です。
他にもハニートラップやハネムーンといったカタカナでも広く知られている言葉も英語でもそのまま使うことができます。
特に難しい要素がない単語ですが、ハニーの使い方をまとめてみました。キューティーハニーも意味としては普通にありえる言葉の組み合わせです。
蜂蜜
まず前提として蜂蜜(はちみつ)の意味があります。辞書には「甘いもの」という訳がありますが、混乱するのであまり蜂蜜以外には使わないそうです。
He put a drop of honey in his tea.
彼は紅茶にはちみつを一滴たらした。
She dressed the turkey with honey and pineapple.
彼女は七面鳥をはちみつとパイナップルで下ごしらえした。
honey mustard(ハニーマスタード)のような商品も一般的です。
親しい人への呼びかけ
honeyも親しい恋人、夫婦の呼び掛けとして使われます。映画などでもよく見かけます。
Honey, could you pass me the salt?
ハニー、塩をとってくれないか?
Honey, did you bring extra pants? Billy had an accident.
なあ、新しいパンツあった? ビリーがおしっこをした。
まれに女性から知らない男性への呼びかけに使われますが、少し攻撃的な表現です。
Honey, you better back off before I punch you.
ハニー、私が殴る前に身をひいたほうがいいんじゃない。
(女性の)店員に対して呼びかける時に使うことはありますが失礼にあたります。
Man: Hey honey, can I have another beer?
Waitress: Don’t “honey” me!
ハニー、ビールをもう一杯くれる?
「ハニー」って言わないで!
辞書に「お世辞を言う」といった用例が載っていますがその使い方を見たことがないそうです。
動詞では基本的には使うことはありませんが、ウエイトレスの例文のように「honeyのように扱う」といった意味での動詞での使い方はありえます。
honeymoon(ハネムーン)
カタカナと同じようにハネムーンは、現代では新婚カップルが旅行にいくという意味で使用されています。カタカナでは「ハネ」と発音されていますが、英語では普通にハニームーンみたいな感じです。
We went to Hawaii for our honeymoon.
私たちはハネムーンでハワイに行った。
ほかに比喩的に使うこともでき、新しいことを始めてそのすべてがうまくいっている期間を指せます。名詞で「満足している期間、順調な期間」といった意味です。
After a brief honeymoon, the public began to see the new government’s shortcomings.
短い順調な期間のあとで、民衆は新政府の欠点を見始めた。
The honeymoon period was over and she began to feel bored at her job.
満足している期間は終わり、彼女は自分の仕事を退屈に感じ始めた。
この語源は諸説ありますが、一説には古代ゲルマン民が新婚の時に、滋養強壮の効果がある蜂蜜を発酵させたお酒を飲み、体力をつけて子作りをしたという事があります。また多産なミツバチのように子宝に恵まれるように、との思いも込めて蜂蜜のお酒が飲まれていたそうです。
最近では、アメリカを車でドライブする体験型ハネムーンや、ホノルルマラソンに参加するなど、単に観光するだけでなくイベント参加型のプランが設定され、新婚の二人のこだわりに沿った旅行もトレンドのようです。
honey trap(ハニートラップ)
honey trap(ハニートラップ)は誰かを脅したりはめたりするために準備し計画された、恋愛に関する事柄、罠のことです。
Spies used a honey trap to get information from a prominent cabinet member.
スパイは重要な閣僚から情報を得るためにハニートラップを使った。
The banker was a victim of blackmail after he fell into a honey trap set up by the criminals.
その銀行家は犯罪者たちに計画されたハニートラップにかかった後に、恐喝の被害者となった。
honeypot(ハニーポット)
honeypot(ハニーポット)はハニートラップとよく似た言葉で、警察が容疑者に罪を犯すように誘い込むシチュエーションを準備し計画する場所のことですが、ハニートラップを意味することも可能です。
甘いハチミツが入ったポットを置くと、それに引き寄せられて寄ってくるからだと思います。
Police set up a fake website as a honeypot to catch hackers.
警察はハッカーを捕まえるためのハニーポットとして偽のウェブサイトを作った。
Cutie Honeyという言葉を考える
永井豪原作の漫画で、アニメ化、実写化も何度も行われている、ややお色気気味の作品です。
キューティーハニーは別に変な言葉ではなく、それぞれ単独で使うことができます。
cutieは「かわいこちゃん」ぐらいの意味で、たいてい子供、しかも女の子に使われる言葉です。小さな動物にも使われることがあります。
I saw her baby yesterday, she is such a cutie.
昨日、彼女の赤ちゃんを見たよ。かわいこちゃんだ。
ただし成人女性に向かっていうとたぶんセクハラにとられるぐらいの攻撃的・失礼な言葉です。
There are a bunch of cuties working in the accounting department.
会計部門にはかわいこちゃんがいっぱい働いているよ。
上のような言動はセクハラと見なされる部類の表現です。
かわいい子、親しい人への呼びかけどちらでもcutie-pieとpieが付くのがより一般的です。意味は同じですね。
I saw her baby yesterday, she is such a cutie-pie.
Honey-pie, could you pass me the salt?
(同じ意味です)