hoardは「貯蔵する、ため込む」の意味で、よく登場するのは社会問題になっているゴミ屋敷のようなhoarding(ホーディング)を扱うときです。
同音異義語で狼などの攻撃的な動物の群れを意味する「horde」があります。また日本人には似た意味で似た発音に感じられる「hold」はまったく関係のない単語です。
ここではhoardの使い方を中心にまとめています。hoarderで貯めこむような人を指します。
hoardの意味と使い方
hoardで「溜め込む、貯蔵する、貯蔵」です。関係ありませんがholdは「持っている」でカタカナにすると似ていますが、英語では関係ありません。
以下の音声ファイルで聞き比べてみてください。hoarderでため込んでいる人を指します。
hoard【hɔ́ːrd】
hold【hóuld】
hoarder【hɔ́ːrdər】
holder【hóuldər】
以下の例文のように使います。
He hoards money.
彼はお金を貯めこんでいる。
My mother used to hoard newspapers.
うちの母親は新聞をため込んだものだ。
He is hoarding all the cheese.
彼はすべてのチーズを貯めこんでいる。
基本的にはholdとは別の単語でカナダ人のスティーブは「hoardとholdは日本人には似たような言葉に見え、聞こえるかもしれないけど、普通の英語ネイティブならそこは混同する要素じゃないと思う」と意見を述べていました。
I am a title-holder.
私はタイトルホルダーだ。
タイトルホルダー(title-holder)は一般的な言葉ですが、「title-hoarder(タイトルホーダー)」はあまり聞かない言葉です。タイトルをいっぱい貯めこんで手放さない状況の人がいれば使ってもいいかもしれませんが、そういう状況はなかなか少ないです。
同音異義語のhorde
英語のネイティブスピーカーが「hoardとhold」を間違えることはありませんが、「hoardとhorde」は同音異義語なので混同しやすい言葉です。
hordeは「大群、多数、群がる」の意味で、特に狼やライオンなど攻撃的な動物の群れなどに使われます。
hoard / horde【hɔ́ːrd】
There is a horde of monsters outside.
外にモンスターの群れがいる。
ゴミを貯める行為「hoarding(ホーディング)」
昔から事実として存在していましたが最近になって「強迫的ホーディング(compulsive hoarding)」「ホーディング」などと呼ばれる行為がニュースで報道されるようになりました。
まだまだ研究の浅いジャンルで、最近になって精神疾患として定義されるようになったようです。
Compulsive hoarding
ゴミをため込むような人を「hoarder(ホーダー)」と呼びます。
そもそも、家の中がゴミだらけになってしまうのは様々な背景があると言われていますが、一説には収集している人の多くは独居の高齢者で、孤独を埋めるためであったり、モノに囲まれて安心感を感じるためと、メンタルの問題でモノを集め続けてしまうことがあるようです。
また、本人には問題意識がないことがほとんどのようですが、治安の悪化、悪臭、虫の発生や火災の原因になったりと、近隣住民は被害を被っています。
私の田舎の家の近所にも似たような家がありまして、それは決してゴミではないのですが‥‥ 大量の野良ネコが住み着いている、ネコ屋敷です。
ネコ屋敷の住人は独居の高齢の方で、野良ネコに餌をやるため、たくさん家に住み着いているといわれています。家の前を通ると獣の匂いがぷ~んと漂ってきます。また、夏場はハエが大量発生したりします。その家のすぐ隣にある家の敷地内で糞をするなど、迷惑に感じている方もいます。
幸い私の家はど田舎にあり、各家の間隔が基本的には100メートル位離れています。町内の住民はその家と関わらず生活できるため、実際、被害を感じているご家庭は2件程度にとどまっており、この件はあまり問題視されてはいません。私は「これが密集した都会なら問題だろうなぁ。私が隣だったらいやだな」と思いますが、田舎ではむしろ周りの住民は「さみしいんだろうし、あまり言うのも可哀想なのでそっとしておこう」という状態です。
その家主は数年前に奥さんを亡くしてから野良ネコを住まわせているようです。
ゴミ収集と、野良ネコを招き入れてしまうのが同じ動機とは断定できませんが、両者ともに孤独を紛らわしたいなど、ある種のストレスを発散しようとしている気がします。
ゴミについては、条例で場合により強制撤去ができるようになりました。しかしゴミを撤去しても家主の心の問題は依然残ると思います。だからといって、住民や行政が家主の心に対してできる事も限られてはいるのですが‥‥。