grind(すりつぶす)の意味と使い方

grind
 

公開日: 最終更新日:2023.07.12

grind(グラインド)は何かをすりつぶすような行為を表しています。コーヒー豆を挽くような動作がイメージしやすいかもしれません。

ここからupやdownなどと組み合わせることで、擦り合わせること、すりつぶす行為に対して細かなニュアンスを出すことができます。

活用については少し注意事項があるので以下の記事内容を参照してください。grindの発音は【gráind】です。

grindの過去形・過去分詞

一般的に過去形・過去分詞はgroundです。まれにgrindedとするケースがあると辞書に掲載がありますが、こちらはあまり一般的ではありません。

grind(原形)-ground(過去形)-ground(過去分詞)

ここで注意点があり過去形・過去分詞のground(すりつぶした)は、地面・地べた・土地を意味する名詞(または動詞)の「ground(グラウンド)」と同じスペルになっています。

たまたま同じスペルになっていますが、これらはまったく語源の違う別の単語なので意味が異なります。

今回とりあげているgrindを過去形で「ground up(すりつぶす)」の意味で使うこともあります。ground-up sesame seeds(すりつぶしたゴマ)といった使い方もあります。

その一方で地面・土地の「from the ground up(最初から、土地の基礎部分から)」といった表現もあるため混同しやすい言葉です。

grindの使い方

grindは大きく意味が2つぐらいあり、1つは「こすり合わせる、嚙み合わせる」で同じぐらいの堅さのものがギリギリとこすり合わさるイメージです。

He grinds his teeth when he sleeps.
彼は寝ているときに歯ぎしりをする。

The engine needs oil, I can hear the gears grinding against each other.
そのエンジンは油が必要だ。歯車がお互いにこすりあってるのが聞こえる。

スケボーでタイヤではなく、板そのものやタイヤの金具の部分を使って手すりやベンチなどを滑っていく技「グラインド」も、こすり合わせるようにしているイメージからだと思います。

もう1つの意味が、何か堅いものに対してこすることで「すりつぶす」の意味になります。すりつぶされた方は粉になります。ベンチや手すりが痛むのでちょっとした社会問題になっているケースがあります。

The waiter ground some black pepper for my salad.
ウエイターは黒コショウをサラダにすりつぶした。

A some Starbucks locations they grind your coffee right in front of you.
いくつかのスタバの店舗では、すぐ目の前でコーヒーをひいてくれる。

grind up

このgrind upの表現はありますが、この「up」はあまり大きな意味がなく、何かをやりとげた感じのupです。おそらく完全に粉にすりつぶされたことを匂わせています。

またハイフンでつないで形容詞(ハイフンは特になくてもOK)になった「ground-up 〇〇」として、すりつぶされた〇〇を意味することがあります。

I used a ground-up chocolate bar to make the cake.
私はケーキを作るのにすりつぶされたチョコバーを使った。

動詞にupをつける使い方は北米の英語によくみられますが、そこまで強い意味はないという見解です。

meet upやclean upもそうですが、別にmeetやcleanだけでも意味は通じ、そのうえで何かやりきった感じが出る表現です。


ひき肉・ミンチ

ひき肉はカタカナでもたまにグラウンドビーフと表現されますが、このgroundです。

ground beefでもground up beefもどちらも間違いではありませんが、一般的な用語としてmeat, beef, chickenなどには「ground 〇〇」と表現されます。

◎The hamburger is made of ground beef.
〇The hamburger is made of ground up beef.
ハンバーガーは牛のひき肉で作られている。

「ひき肉」というか「ひかれた肉」というかの違いぐらいで意味する内容は一緒です。

◎Tsukune are balls of ground chicken.
〇Tsukune are balls of ground up chicken.
つくねは鳥のひき肉のボールだ。

しかし、一般的にひき肉になっていないような食材ではground upを使ったほうが無難です。

フィンランドでコオロギ(cricket)をすりつぶして練りこんだパンが発売されましたが、こういった食材はground upが無難です。

〇 The bread is made of ground up crickets.
△ The bread is made of ground crickets.
このパンはすりつぶされたコオロギでできている。

北米ではあまりミンチは使わずにgroundが用いられますが、イギリスではminced beef/meatも使われます。

ground(名詞)

名詞でgroundだけで「すりつぶした物体、すりつぶしたもの」を指し、ほぼコーヒー豆をひいたものに使われます。

He dropped the bag and spilled grounds all over the floor.
彼は袋を落として、床にひいたコーヒー豆をぶちまけた。

ひょっとしたらコーヒー豆以外のものに使われるケースもあるかもしれませんが、その場合は「すりつぶしたもの」ぐらいの意味しかないのでもう少し文脈が必要になります。

grind down

grind downもあり、こちらも基本的にすりつぶすことですが、わざと荒っぽい、ラフな感じで意図的にすり減らすことです。

大きさが小さくなったり、短くなりますが、形が残っているようなニュアンスで伝わります。このような動作をする工具などはgrinder(グラインダー)と呼ばれています。

The jeweler ground down a ruby so it would fit in the ring.
宝石職人はルビーをすりつぶしたので、指輪に合った。

The pipe was a few millimeters too long so I ground it down.
パイプが数ミリ長かったので、すり減らした。

wear downとの違い

wear downも同じく「すり減る」ですが、これはもっと段階的で自然な感じですり減っていくイメージです。

服やジーンズなどすり減っていきますが、これはすり減らそうと思ってすり減っているわけではありません。

My tires are so old they almost wore down completely.
タイヤがとても古くて、ほぼ完全にすり減っていた。

My tires are so old they almost ground down completely.
(意図的にすり減らしたわけではないので変です)



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