英語でdowntown(ダウンタウン)といった場合にはその街の「繁華街、ビジネス街、中心街、市街地」を指しています。東京でいえば新宿や渋谷、大阪でいう難波や梅田あたりです。由来はニューヨークのマンハッタンを指して使われたことにあります。downtownは副詞で使われることも多いので使い方をまとめてみました。
downtownとはどこを指すのか?
アメリカ人のスコットとの会話の中で「日本人の使うダウンタウンの意味が少し違うと思う…」と指摘を受けました。
英語でdowntownといえば「市街地、繁華街、ビジネス街、中心街」などの街の中心にあるにぎやかな商業地区を指して使います。
Namba is a downtown area of Osaka.
難波は大阪のダウンタウン地区だ。
There is a certain restaurant downtown that has really cheap pizza.
本当に安いピザがある例のレストランが繁華街にある。
The city was accused of pushing aside the homeless people downtown.
市は市街地でのホームレス問題を考えなかったことで糾弾された。
I teach yoga classes downtown.
私は繁華街でヨガのレッスンを教えている。
I live in a nice house downtown.
私は市街地のいい一軒家に住んでいる。
スコットの話はdowntown(ダウンタウン)が「下町」の意味で使われているような気がするといった指摘です。おそらくdown(下)town(町)との混同ではないかと思います。
日本の「下町」は昔ながらの街並みで、どちらかといえば都会・大都市の中の田舎に分類されそうなぐらいです。これがちょっと意味を取り違えている感じの言葉として話題にあがりました。
downtownの由来・語源について
Wikipediaのソースになりますが「downtown(wikipedia)」はアメリカ英語の色合いが強く、イギリスでは「city centre」が使われています。
オックスフォードの辞書によれば、1800年代にニューヨークの街が発展していく中で、マンハッタンの南部を指して「downtown」が使われるようになったそうです。
マンハッタンの南部はエンパイアステートビルなどがある繁華街で、そこから北に向かって街が発展していっているので、にぎわっている中心部を指して「downtown」と呼ぶようになりました。
urban(都会の)とも意味は近いですが、田舎の都市の繁華街は「downtown」ではあるけれども、決して「urban」ではないといった違いがあります。
downtownの品詞
品詞としてはdowntownは基本的には副詞、形容詞、名詞で分類されており、「副詞」で使われることが多いです。abroadやoverseasとも近いです。
基本的にはtoやinのような前置詞が不要です。ただし人によってはtoやinをつける人がいても不思議ではありません。
▲ I will go to downtown.
〇 I will go downtown.
市街地に行くだろう。
△ I’m in downtown now.
〇 I’m downtown now.
今、ダウンタウンにいる。
これは形容詞で「商業地区の」、名詞で「商業地区、繁華街」といった意味もあり、かぶってしまう部分も多いからだと思います。
The museum is located in downtown San Diego.
ミュージアムはサンディエゴの市街地にある。
The museum is located downtown.
ミュージアムは市街地にある。
It only rained in the downtown area.
市街地だけ雨が降った。