cope withは「~に対処する、折り合いをつける、取り組む」などの意味ですが、類義語のdeal withのほうが一般的な表現です。
cope withは感情的な面での折り合いをつけることに使われる傾向があります。deal withは積極的な作業・行為で対処することを意味しますが、どちらでもOKなケースもあります。
ここではdeal withとの違いを中心に例文付きでまとめています。
deal withについては単独でまとめた記事『deal with / deal inの意味と使い方』もあわせてご覧ください。
cope withの意味
cope withは問題に折り合いをつける、我慢するといった意味で、特に問題の解決には働きかけず折り合いをつける感じです。
またcope withは感情的な面での折り合いをつけることに使われる傾向があるので「我慢しながら折り合いをつける」と考えてもいいかもしれません。
類義語のdeal withと比べた場合にどちらでもOKなケースもあります。
He likes his new job, but he is very busy and finds it hard to cope(deal) with the stress.
彼は新しい仕事が好きだが、彼はとても忙しくてストレスに対処するのは難しいと気づいている。
cope with / deal withの違いについて
どちらも「対処する、折り合いを付ける、対応する」という意味では同じですが、少し性質が異なります。
deal withは問題を解決するために、自分から積極的に何か働きかけて作業などをして対処することに使われます。
cope withは特に問題の解決には働きかけず、感情面で我慢して折り合いをつける感じです。
すでに紹介したようにどちらでも使えるケース、意味が成立するケースもあります。
They gave out free water to help people cope(deal) with the heat.
彼らは無料の水を人々がこの暑さに対処するのを手助けするために配布した。
deal withだと「この水で暑さに対処してね」の意味であり行為によって暑さを処理してねというニュアンスです。cope withだと「この水で暑さを我慢してね」といった感情面での折り合いをつける感じが近くなります。
He had a hard time coping with the loss.
彼はその死と折り合いをつけながらつらい時間を過ごした。
He had a hard time dealing with the loss.
彼はその死に対処しながらつらい時間を過ごした。
上の例文もcope withだと我慢したりしながら感情的に折り合いをつけた、対処したの意味です。deal withだと何か他の趣味を探したり自分が働きかけて対処したといった意味が近くなります。
置き換えできないケース
しかし、文章によっては置き換えると少し変になる状況があります。
In her work, she has to deal with some demanding customers.
彼女の仕事では、彼女は注文の多い客に対処しなければならない。
△ In her work, she has to cope with some demanding customers.
(あまりこのような表現をしない)
His job is to deal with customer complaints.
彼の仕事は顧客の苦情に対処することだ。
△ His job is to cope with customer complaints.
(あまりこのような表現をしない)
仕事である以上は積極的に行動して問題解決に努めるのが妥当なので、何もしないで我慢している、感情面で折り合いをつけるようなcope withの例文は少し変です。
文法上の違い
copeは文脈がはっきりしていれば「〇〇をうまく処理する」の部分にあたる「〇〇」のwith部分がなくても成立します。
They gave out free water to help people cope.
彼らは人々がうまく対処するのを手助けするために無料の水を配った。
He had a hard time coping after his dog passed away.
彼は犬が亡くなってから、折り合いをつけながらつらい時間を過ごした。
何に対して折り合いをつけるのかが抜けても文章は成立します。
▲They gave out free water to help people deal.
(スラングぎみの表現)
▲He had a hard time dealing after his dog passed away.
(スラングぎみの表現)
dealの場合はdeal with 〇〇と何に対処するのかを書かないといけません。
まれにwithを伴わない使い方をする人もいますが、ちょっとスラングぎみの表現で、ティーンエイジャーが話しているように聞こえるそうです。